空の骨/
バンブーブンバ
小学生のアルバムから
*
名もなき砂浜
一頭の鯨
打ち上げられている晩春の
村の民
銛を掲げて
合掌
突きはじめる
突かれた鯨の
握りこぶしほどのまなこ
覗き込む
突かれるたび
うっすら白く
架かるものはある
つぶらな空
あえかに白く
そうして
消えてゆく
ぼくの顔も
白く
消えてゆく
初出 即興ゴルコンダ「空の骨」
テーマ設定:石畑由紀子さん
戻る
編
削
Point
(4)