morning bloom/R
 
。横顔。涙のあと。言葉少なに。
一番大事な言葉はいつだって不器用にしか伝えられない。

ありきたりな言葉でなんか何も伝えたくないけれど、
このちっぽけなメロディーライン。浅い語彙。
(好き、なんて2文字の口の開きより、唇の感触のほうがずっと確かに思えるけど
あたしはきみに飽きもせずことばをねだる。)

あたしが(きみの事なんか顧みもせずにね)確かなものを欲しがるから、
少しね、きみは寂しそうに笑ってあたしを抱きしめるの。

欲しいものはどんどん肥大する。
抱きしめてくれればそれでいいなんて、いつの頃だったかな。
気持ちも欲望も肥大して、君のことなんか考えもせずにね。
一番大事な言葉はいつだって。



眠れなかった夜の土壌に朝が咲いていく。
眠れずに過ごしたあたしはただそれを眺めていた。
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