morning bloom/R
 

きみはまだ眠っている。きみの睫毛が(呼吸をする度に)小さく瞬いている。
あたしはそれを見ながら猫のように体を丸めている。

それは愛だというには独善的すぎたし、気まぐれだというには運命的すぎたね。

あたしがきみの気持ちなんか全く顧みもせずに涙なんか流すもんだから、
きみは泳げずに帰れなくなってしまった。
夜の帳があがる。このままもう少しだけふたりきりで。

あたしが(やはりきみの事なんか顧みもせずにね)確かなものを欲しがるから、
少しきみは寂しそうに笑って(あたしを)抱きしめた。

眠れなかった夜の朝はとても綺麗で、世界は生まれ変わったように見えた。
きみの寝顔。横
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