マリンちゃんさようなら/しゃしゃり
もみんな
わかってくれたさ。
そして
ありがとう
って
言ってくれたさ。
俺のそばでそっと
手に手を重ねてくれて
バーバリーチェックのミニスカートから
のぞくひざっこぞうも
ほんのりとあかく
ごめんね
って
微笑んでくれたさ。
何も、言わなかったけれど。
俺は
きみのお兄ちゃんにはなれない
ジョニーのまねはできない
マリンちゃん
さようなら
俺の青春はきみそのまんまだった
ちょっと遅すぎたけれど
なんのまぎれもなかったさ
もう会えないのかな
ぼんやり電車でかんがえた
ジョニーにさえ会いたくなかった
どこまで行っても
まどろむ街のおもかげに
マリンちゃんが浮かんだ
俺は
どうしても泣かなくちゃと思った
それで
死んだおばあちゃんを思い出して
無理矢理泣いた
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