ローマへの道/三条麗菜
 
私が信じる道を行けば
ローマであなたに
逢えるかもしれません

あの名高い階段で
映画と同じように
アイスクリームを手に
あなたを待っています

べスパに乗って
あなたが颯爽とやってきて
私をさらっていくでしょう

それは幾度も日没が来て
階段は幾度も夕日に染まり
もう数え切れないぐらい
アイスクリームを
食べたあとかもしれません

でもここならいつまでも
待っていられることでしょう
ここはすべての道が
行き着く先なのですから
ここから先は無いのです
ここから先を考えなくても
もう
いいのです

私は階段に佇みながら
日没を美しいと思うでし
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