Starbow/佐々宝砂
う。
計画は変更しない。
ただわずかにおまえのプログラムを変えた。
俺が死んだあとおまえが発狂しないように。
俺はもしかしたらさらにひどいことをしたのかもしれない。
どうか許して欲しい、
そしてどうか信じて欲しい。
しかし、何を?
俺が笑っているので、おまえはいぶかしげに「どうしたの」と訊ねてくる。
ほんとうに、俺はどうしたんだろうね、俺にもわからない。
もう時間がないとおまえが言う、俺はもういちどふりかえり、
あのスタァボウを記憶にとどめようと思う。
俺はあのスタァボウを見せてくれたおまえに感謝している。
ありがとう。
冷凍睡
[次のページ]
戻る 編 削 Point(8)