文学的ハードコアによる正しい娯楽の提案/イダヅカマコト
 
文学的ハードコアにとって一番高級な遊びは
もう死んでしまった文人の墓を詣でることさ
じいちゃんばあちゃんと同じように自分のルーツだった沈黙を見すえるのさ
「ニッポンゴ」はたった100年前に古文と方言から発明されたが
発明された後に生まれた俺たちは
いつか訪れる沈黙を見すえながら言葉をたたき上げる
文学的ハードコアはこれからも日本語を生み出すために消えさるだろう
どこで黙るかだけを考えて言葉遊びをするんだ文学的ハードコアって奴は

文学的ハードコアにとって二番目に低級な遊びは
言葉を無作為に入れ替えた後に通常の社会へ戻すことさ
たった一つひねるだけで切り替わるイメージ
実際に
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