蝉/海月
 
何かが物足りない?
頭の中のネジが外れたような
軽く押したり重たい物を乗っけたら
僕は潰れて壊れてしまう

夢や誇りを持ってなく
何かの為にや誰かの為に自ら動く事はせず
自分の代わりならば誰がしてくれる
順番待ちの長蛇の列の中で順番を譲る
そんな風に日々を歩かしていった
永遠に僕に順番が回って来ないようにした

永遠とは一つの拷問の様で
残された者達は呼吸と共に痛みを重ねる
肺が痛むのは心の奥の方で君が跳躍するから
思い出の中では色褪せる事もせず
君は動いている

その指
細く長く冷たく
その口
紅く痛く柔かく
その声
高く囁く切なく

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