暮れかかる大塚駅が/nm6
 
ョートソイココ。フォー・ヒア。ひときわ美しく走り抜ける山手線のつり革が錆びついた鉄塔をライトアップする夕暮れ。


飲み終わったコーヒーが点線で取り囲む。
並ぶアルファベットにバランスを崩す。




靴屋がパラダイスだというので、
ぶら下がる街灯が髑髏のような果物で、
ひときわ美しく走り抜ける山手線のつり革が、
コーヒー豆がマシーンにセットされる音が、


ザア
ザア
ザア
ザア
  音、
    光、
      人、
        人、
         人。




忘れないうちに。
今この街で、起こっているすべてのことを。

[次のページ]
戻る   Point(4)