綿の部屋/
はるな
わたしには、これが、生活なのか、感情なのか、問題なのか気の迷いなのかもうわからず、砦のように敷き詰めた綿の部屋で、あとからあとから湧いてくる埃を集めて捨てている。壊れた予測変換機能付きの思考、締まりのわるい栓、膨張する過去、そういったものに綿を敷いて敷いている。名前を手放して行く作業です、わたしが、うまくできたのは、わたしみたいにしてることだけだったと思う。
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