love sick 2/ルルカ new
「深沢君、何か、良い事でもあったのですか?」
「え? 私、鼻歌でも歌っていました?」
カルテの整理をしていた手を止めて言った。
「いえ。ニタニタとして楽しそうなので・・・。」
ドクターの言葉に、思わず赤面する。
「すみません。仕事中に・・・。」
「いえいえ、いいんですよ。深沢君を見て、恋に苦しんでいる患者様が恋の喜びを思い出す。
喜びより、苦しみの方を強く感じてしまっている患者様がね。」
いつもながら、ドクターの言葉に驚かされる。
「ドクターさすがですね。最近付き合い出したばかりなんです。」
手を口にあて、恥ずかしさを隠した。
「ですが、患者様の前では、ニタくらいでお願い
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