メモ/はるな
膿を出すためにいくつかの手順を踏まなければならなくなっていて、それは醜い祈りだ。
耐えられない寂しさのために何かを傷つける必要があると信じている。
愛しいものははっきりしている、傷つけてはいけない物事もわかってる、でも、いつ何を失うかわからない。それはわたしの外側で起こる。
体をくたくたにして生きた方がいいのもわかっている。でも最大公約数が取れない。
選択肢はありあまるふうに見えて、わたしの腕は動かない。
心に合わせて体を動かすと疲弊する、体に合わせて心を持とうとすると鈍っていく。でも世界の全部がとても大事なものに見える、羽一枚でも天秤がかんたんに動いてしまう。
詩は気持ちの先にある。言葉もときどきそうだ。言葉が感情の少し先で生まれて、わたしを見つける時が詩だと思う。出切らない膿の中にあって祈りから救われようとする、でもそんなことはできない、できなくて、泣いたり、泣き終わったりしながら生活に手を動かして、それは、やっぱり、いびつでも祈りだ。
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