「クレクレ星人の独り言6」/ジム・プリマス
国の予算について、新規国債発行で賄えばいいと主張してきたが、もちろん政府が国債発行という貨幣の供給を、民間や国民の側にし過ぎると、モノに対する貨幣の価値が下がってしまう。ここは個人消費や景気の動向を見たうえで、慎重にやる必要がある。
政府が財政出動して、民間や国民の側の資産が増え、消費が伸びて、モノの需要があがり、物価があがるデマンドプル型インフレになり、これが過熱してゆくと、だぶついた貨幣を回収する必要がある。
そこで政府は税金で貨幣を回収する訳だが、今はそういう景気が過熱している状態ではない。今の民間や国民の側に供給されている貨幣の量が、大幅に不足している経済状況下で、さらに貨幣を過剰に回収しようと、増税をしようとするのは経済政策として、間違っている。
岸田首相は、経済再生あっての財政健全化に、方針転換したのだと思っていたら、また踵を返して、防衛費増加には国債の発行は充てず、その一部、年間一兆円分を増税で賄うと言い始めた。完全に財務省の犬と化したようだ。ここに与党の積極財政派の議員たちが、どう切り込んでゆくのか、この政局を慎重に見極めて行こうと思う。
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