「意味」と「意味感」/朧月夜
普段はたぶん、その違いをあまり気にかけることなく、私たちは物事に対して「意味がある」とか「意味が分からない」という言葉を使うのだろうと思います。「意味」というものは、もちろん物事がどんな事柄を表しているかを示す「その内容」のことなのですが、時折「意義」と同じように使われることがある。
何らかのものにとって、あるいは自分にとって益があることを、「意味がある」と言ったりします。その時、その行為や出来事には、もちろん意味が備わっているだけでなく、有益な「意義」を持っているかのように、私たちは感じる。「それをすることには意味がある」といった考え方をする時、実際には私たちは行為についての「意義」を心の
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