恋昇り8「きっと大丈夫」/トビラ
「とりあえず、中に入って」
エナちゃんは、私のベッドの上に座る。
「昨日、シュークリーム買ったんだけど、食べる?」
「シュークリーム。食べる、食べる」
「麦茶もあるけど?」
「ありがとう。でも、麦茶はいいかな」
エナちゃんにシュークリームをわたし、私もベッドの上に座る。
エナちゃんはシュークリームを一口分ちぎる。
クリームがちょっとたれそうになるのを、上手にすくって口に入れる。
「ああ、おいしい。なんだろ。この甘さひさしぶりな気がする」
「ね」
「ただのコンビニシュークリームに、こんなに感動する日が来るとは思わなかった」
そう言って、エナちゃんはシュークリームをおいしい
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