メモ/はるな
私たちは際限なく強欲になり、最早物ごとが動く前にそれを感じようとさえする。
体を動かさずに、心だけ震わせたいと思うのだ。皮膚がものすごく厚くなってしまったから。
ちぐはぐな存在をしてかけ離れていく自我と実感を、騒音と振動で埋める、ちょっとした違和感を処理していくAI、(しないで)、も、ノイズとして。
世界があり、自分があり、そのあいだに言葉がある。
草木と同じように、育ち、枯れ、時々色づいたり、場所によって咲きかたが変わるもの。
それはときどき触るだけでかぶれるように毒だけど、多くの場合は生活を支え、もしかしたら良い衣服のように使うことができる。
世界だけでも、自分だけでも、言
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