予備校時代の友人と/番田 
 

電車を待っているとき、ホームはなんとなく静かだった。スーツ姿のサラリーマンはいなかったが、おじさんや女性など、何か似たような顔の人も多い。私は人種はそこまで多くはないので、知り合いと見間違える人も多いのではないだろうかと思う。そして、私達が空港から電車に乗って、外を見ている時、なんとなく日本のようだねと彼が言ったのをよく覚えている。

私が昔目覚めた時、そこはロンドンのホテルのベッドの上だった。そして、カーテンの向こうは夜。部屋は明るく、そして、隣で友人が寝ていた。彼はこの秋、結婚する…。しかし、チェックインした時間を思い出すのに時間がかかった。そして私は彼を起こし、外にメシを食べに出かけ
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