詩と感傷について/まーつん
 
 感傷を嫌う人々がいる。
 感傷を蔑む人々がいる。

 僕も時に、そんな彼らの1人に加わる。
 感傷とは重力のようなものだ(また、お得意? の比喩から始めて恐縮ではありますが)。そこから跳躍して、創造の高みへと意識を運ぶことが、詩作において-あるいはどんな創造的活動においても-大切なのだと、そう主張する人々がいる。

 まあ、水は低きに流れる、というか、日常の中で仕舞い込んでいた感情を解放できる、という効用が、創作には確かにあるわけで。部屋に閉じ込めていた飼い犬を散歩に連れ出して、野に放つように、自由に走り回らせてやりたいわけで。

 そうしてワンワンと吠えて無邪気に空想の原っぱを
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