今一度/ドクダミ五十号
 
弁証法的唯物論と云うのがある。「階級闘争」に点いてはこれに比類する論は無い。
生半可の「唯物論」を自己の是とする者は多い。甚だしく考察不足と言わねばならない。
「人間機械論」を改めて持ち出し議論する余地は無い。全てが科学的物証であるとするな
ら、それに当て嵌め不能な現象を処理出来まい。ここに落とし穴がある。
社会体制としては共産主義は優秀である。が、然し。上記の理論を適用すれば、一定の
キャパティシーから逸脱する固定が生まれる。即ちスターリズムだ。
最も忌むべき思想である。リベラリズムは結局、帝国主義に堕するとした意見は正しい
が、妙な「唯物論」を唱える輩が国家を掌握するのは最悪の結果を産む。
前例は多々あるので述べる事は控える。論を旨とし、人物を階級闘争のシンボルとしては
ならなかった。「過ちは繰り返される」とは至言である。今一度「唯物論者」は
己の過ちであろう事に、鋭く斬り込む必要があるだろう。勿論、わたくしを含めてだが。

異論を述べるなら直接に。迂遠な方法は卑怯である。
戻る   Point(0)