愛に関する覚書と考察/はるな
 

愛というのは、感情ではなくて状態ではないかと思う。持続するある関係性の状態を指すのではないか。あるいはその関係性のなかにいる自分自身の状態。
これは愛に限ったことではないけれど、感情があまりに一方的になるのは悲惨だ。(悲惨な状態へ向かう可能性を多分に孕んでいる)。そしてそういう場合、ある一方はその状態に気づいていないことが多い(だからこそ一方通行になる)。

人々はいつでも相互に関係しあっていると私は考えているが、その関係はつねに齟齬を含んでいる。でもそれは仕方のないことなのだ。何ものも完璧にわかりあうことはできない。自分自身とわかりあうことさえ難しい。それは悲しいことであり、ある場合に
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