わたしが好きな詩人 ミーハー主義的雑文 3−4/るか
アヴァンギャルドは、初めは理論や作品といった文物として
輸入されましたが、それを深化させることは、政治的実践に踏
み込んでゆくことを意味していました。
詩誌「荒地」の成功は、このアヴァンギャルドとプロレタリ
ア詩人の業績を忘却させる結果をも齎さずにはいませんでした。
これらの運動の潮流は戦後、詩人会議、新日本文学会、そして
詩誌「列島」等に引き継がれてゆくことになります。
ここでいう詩的アヴァンギャルドとは、未来派、ダダ、シュ
ールレアリスム等の流れを指示しています。これらは本来、人
間と社会との変革ないし革命を志向する運動でした。政治との
関与は多岐にわたり、ファシズム
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