芸術とエンターテイメントの対立に関して メモ/結城 森士
 
ふと思いついたことを書く。

大御所の映画評論家の中には、映画はエンターテイメントが前提であると主張する人が多数いる。また、映画は産業であり、ビジネスであるということを大々的に主張し、周囲に吹聴する人も多くいる。
そういう人は、従来の映画制作論(映像記号論)から逸脱した作品群を、自己満足として酷評する傾向がある。

デヴィット・リンチに関する批判の中に、以下のような文章がある。

「彼らは、自分の欲求不満や満たされない感情から来る自己憐憫などを表現し続けようとする。理解されることを求めているわけではないのだから、もちろん他者に対して呼びかけようとするのではなく、自分の欲求をぶつけてい
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