リズム/麻生ゆり
 
 朝目が覚めると、隣に生理痛が寝ていた。
「…あんた、何してるのよ」
「何って、仕事です。好きでこんなことしてるわけじゃないですよ」
 生理痛はへいこらしながら頭を下げる。
 その日は休みだったので、いるだけならいいか、と私は諦めて布団をかぶりなおした。

 …それから数時間後。生理痛はどこからか槍を持ち出して、ベッドの前で踊っていた。両足を高く上げ、力強く地面を踏み鳴らす。
 ずんどこずんどこ。
「…ちょっと、おなかに響くんだけど」
 私の顔は怒りと貧血で蒼白になっているに違いない。
「ええ、そのつもりです」
 生理痛はにやりと笑った。さっきより強気にな
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