文体について、経験について/んなこたーない
* 文体について
文体といっても、たとえば仕事のメールならば、誰が書いてもおよそ同じものになる。
ビジネスの場では、ぼくらは常に非人格的な振る舞いを要求されているからだ。
しかし、マニュアル化されない領域においては、ひとりひとりの顔が違うように、
やはりひとりひとり異なる文体を持っている、と考えることができる。
それはまた、ひとの顔と同じく、ひとりひとり好みは違うが、
美と醜については一般に大まかな了承がある。
文学、特に詩は文体が最も幅を利かせる分野である。
文芸作品を前にしたとき、その文体に軽く触れるだけで、およその良し悪しの判別がつく。
ページを開いて、チラと目に入
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