秋桜/guest
君がもし
から始まる物語
もし鳥だったら
魚だったら
花だったら
何をしていただろう
何を見ていただろう
何を呼んでいただろう
私はそこにはいない
父も、母も、兄弟も友達も、
ただいっこの太陽の下で
君がもし
何かになれたら
何が出来ただろう
何を食べただろう
何を笑っただろう
自由などありはしない
だからこそ人は夢を見る
うずくまり布団の中で
君からそれを奪ったのはなに
君から喜びを奪ったのは
君から望みを奪ったのは
まるでもう神しか
君のことを知らないみたいだ
それでも
夢はやって来るだろう
いつか叶うまで
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