X(Twitter)、の詩/りつ
 
時の海へ漕ぎだして
ふたりで過去を掬おうか
それはとても冥いのに
きんの粒子は煌めいて
さらさらさらと溢れては
懐かしい木霊を連れてくる

刻の海へ繰り出して
あなたと未来を掴もうか
小さな太陽ぷくぷくぷくと泡立って
ひとつひとつが
人魚の吐息
透明な熱く熔けなむその生命

忘れた唄を歌おうか

     *

この酩酊の感覚
酸っぱいシャンパンで酔っ払ったような
不思議な居心地の良さ
私の半塊がどこかで誰かと抱き合っている
静かで濃い百合が瑞々しく馨り
時を忘れた太陽はしたたかに熱い
太股の蝋燭が垂れる
永遠にも似た牧神の午後の
生贄は
ひと声 よばふ

     *

幼い君は虚無の奈落で
独りぼっちで膝を抱えているね
こんなに長いこと
こんなに冥いなか
ずっと独りぼっちだったんだね
じゃあね、
虚無の天井に
星をちりばめよう
ほら!明るくて綺麗
それからね、
私がずっとそばに居るよ
ふたりなら寂しくないでしょう?

初めて君は私の眼を見て
にっこり笑った
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