紙になった自称詩/花形新次
 
自称詩が紙になったら
紙が可哀想だ
ウンコみたいな自称詩を
塗りつけられて

トイレットペーパーなら
ウンコが終われば
誰の目にも触れられずに
流されて綺麗さっぱり
なくなるけれど

自称詩を背負わされた紙は
いつまでもいつまでも
自称詩紙のまま
生き続けなければならない

そして
その恥ずかしい姿を
晒されたりするんだ

紙をそんな悲惨な目に
合わせたくないから

一人鎌倉海岸の砂浜に
ウンコ自称詩を書いて
打ち寄せる波にかき消して
もらった方が
断然良いと思う

資源の無駄遣いにもならないし







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