木霊/ひだかたけし
 
この灼熱夏の夕べのまた訪れ
うっすら熱風やはらぎ吹き
斜光の残響に染め抜かれ
アスファルトの固さ脆弱
足裏の感触に確と味わいつ、

真青に暮れなずむ天空仰ぎ

遥か過去から刻印された
失われた何かへの
懐かし切なき憧れの想い、

熱狂と幻滅の繰り返し越え

大きな巨きな静かさ孕み 、

未来未知から絶えず止まずに到来する
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