詩想、月の私のまた充ち生き/ひだかたけし
 
半月を過ぎる未だ手前、
夜陰の上弦引き絞り
闇に閉ざされた弓の
残りの弧  夕刻から
薄っすらと今に黒光り
浮き出し円を描く折 、

想い一にして人の脳髄に
影踏み落とす自我それ自体
黄金渦巻き自らの
自己意識を獲得する

外に在るも内に在るも
貴女の私の同じ神聖、

絶えず過ぎ去る今の創造刻み付け



戻る   Point(7)