詩想、月の私のまた充ち生き/
ひだかたけし
半月を過ぎる未だ手前、
夜陰の上弦引き絞り
闇に閉ざされた弓の
残りの弧 夕刻から
薄っすらと今に黒光り
浮き出し円を描く折 、
想い一にして人の脳髄に
影踏み落とす自我それ自体
黄金渦巻き自らの
自己意識を獲得する
外に在るも内に在るも
貴女の私の同じ神聖、
絶えず過ぎ去る今の創造刻み付け
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