高柳ハシコ 2009年10月3日20時18分から2009年10月3日20時18分まで ---------------------------- [自由詩]誰も教えてくれなかったから/高柳ハシコ[2009年10月3日20時18分] 私がまだ両親と同じベッドで寝ていた頃 私は自分から眠ることができなかった 眠るためには目を閉じなければいけない 私は目を閉じることができなかった ぱっちりと目を開けて、豆電球のオレンジ色の点を見つめて ぎゅっと目をすぼめて、豆電球のオレンジ色を振り切って 眠ろう、眠ろう、 ――しわ寄せた眉間の辺りが疲れてきたので目を開く 右側から母さんの寝息 左側から父さんの寝息 どうやったら、そんな風に楽に目を閉じていられるんだろうか どうやったら、そんな風に楽に眠れるんだろうか、 ――あれ、朝が来たんだ わたしは、どうやって目を閉じて眠ってたんだろう ---------------------------- (ファイルの終わり)