komasen333 2014年11月19日0時52分から2015年3月20日14時18分まで ---------------------------- [川柳]争点など / 消費税 / それぞれが/komasen333[2014年11月19日0時52分] 争点など  なくてもできる  解散よ 消費税  延期の是非を  争点化 それぞれが  何が争点か  考える ---------------------------- [自由詩]届かないとしても、響かないとしても/komasen333[2014年11月19日16時07分] 届かないかもしれない それでも、届けようとして止まない姿 あまりにも眩くて 言葉が追いつかない すべてが叶うほど  世界は生ぬるくない すべてが叶うほど  人生は甘ったるくない 響かないかもしれない それでも、響かせようとして止まない瞳 あまりにも綺麗で 表現が追いつかない すべてが叶わないほど  世界は肌寒い すべてが叶わないほど  人生はほろ苦い それでも想う 最期の最期までわからないと それでも願う 最後の最後までわからないと 届くとしても 届かないとしても この過程は残るだろう  この心の中に 間違いなく 時が止まるまで 響くとしても 響かないとしても この道のりは残るだろう  その心の中に 間違いなく 時が止まるまで すべて 抱きしめきれないのを承知で すべて 抱きしめようとしてやまない すべて 受け入れられないのを覚悟して すべて 受け入れようとしてやまない 届け 届かなくても 届け 届かないとしても 響け 響かなくても 響け 響かないとしても いつか またいつかで どこか  またどこかで 届け この言葉のすべて  どうか、このすべて 響け この表現のすべて  どうか、このすべて 同じ言葉で  同じ時間で  同じ場所から  届け いつかへ  同じ表現で  同じ世界で  同じ人生から  響け どこかへ 届け  届かなくても 届け  届かないとしても 届け  決して届かないとしても 響け  響かなくても 響け  響かないとしても 響け  決して響かないとしても ---------------------------- [川柳]主都、守都、取都/komasen333[2014年11月22日17時59分] 主都 主なきまま 都かな 守都 守って戦って 都かな 取都 捨てて取って 都かな ---------------------------- [自由詩]もうまだ月曜〆切/komasen333[2014年11月23日0時36分] まだ日曜。 余裕ある。 と思いつつ もう余裕ないとも思う。 しかしながら 重い腰は重いまま。 先送りの星は 先送りのまま。 ステレオタイプな悪魔を呼び出して呟かせる。 「まだ日曜。  明日がある。  月曜がある。  2日もある。  ギリギリになってからでも間に合う」  と、天使のような笑みの悪魔に呟かせる。 ---------------------------- [自由詩]OhNo日曜〆切/komasen333[2014年11月23日18時06分] ふいに訪れる追加連絡 ふいに頼まれた追加資料 ふいに出された追加課題 急ぎ 直し 削り 足し 練り上げていく追加作業 もう日曜 明日月曜 迫る〆切 ジェットコースターみたいな思考作業 ローリングストーンのような構築作業 間に合うか ほんとに間に合うか ギリギリまでやるしかない 間に合うか とにかく間に合わせるしか フルスロットルでぶちこむしかない ステレオタイプな天使を呼び出して呟かせる。 「まだ日曜。   〆切月曜。  確かに明日もある。  だが、今日ケリをつけろ。   今日中に仕上げろ。   何がなんでも仕上げろ。  そして、明日を休息日としろ」  と、悪魔のように無邪気な天使に呟かせる。 ---------------------------- [自由詩]いらないものだらけの中で/komasen333[2014年12月8日17時47分] いらない。 これ、いらないな。 それ、う〜ん、いらないや。 あれ、まあ いやあ、やっぱり でも、いらないか。 いらない。 これ、もういらない、いらない。 いらない。 それ、もういらない、いらない。 いらない。 あれ、もういらない、いらない。 えっと、いらない。 うん、いらない。 ポイ!ポイ! 気持ちいい! ポイ!ポイ! 清々しい! ポイ!ポイ!ポイ!っと。 おっと。 いる、いる。 これだけはいる。 危ない、危ない。 心はいる。 ---------------------------- [自由詩]人生一度きり。んなのわかってる!/komasen333[2014年12月12日12時15分] 人生一度きり。んなのわかってる! 今日は二度とない。んなのわかってる! 無名人から有名人までご丁寧にアナウンス。 自己啓発書からJ-POPまで頻繁に大合唱。 言われずとも、引き受けるしかない責務。 生きるのはどこまで行っても生かされるの縮図。 黒田パズーカ、最近の調子はどうよ? どこまで目論見通りでどこから予想外? 正直、魔法みたいなこと 金融政策オンリーで継続は厳しいよな。 株価だけでなく 心象まで津々浦々引き上げてくれってのは求めすぎなのかもな。 諦めと同情と憤怒が入り交じり 結局、自分の身の回りは自分でマシにするしかないと悟る。 妄想バズーカ! 脳内拡散! で留まって自己満足と自己完結してんじゃねえよ。 行動がなければ思考は試行にさえならねえ。 志向は試行にさらされなきゃ洗練されねえ。 「わかってんだ!」って反論してばっかで 自己保身が趣味ってのは見苦しい。 「わかってます」って馬鹿にしてばっかで 自己防御が特技ってのは能無し。 完璧なんて目指す過失 とっとと尻拭いしてネクストレベル。 完全なんて目指す凡庸 とっとと〆切定めてネクストレール。 行動がなきゃいつまでも口先職人。 結果がなきゃどこまでも過程職人。 時間と才能と努力と好きと理性と 直感と感性と柔軟と現実と理想を詰め込んで やれるだけやって 絵に描いたような成果か 納得のいく後悔を残すしかないわけ。 ---------------------------- [自由詩]3本の矢を放ちました。/komasen333[2014年12月14日14時55分] 第1の矢を放ちました。 大胆な金融政策でした。 金融を緩和しました。 異次元レベルで緩和しました。 円高を是正しました。 円安が進みました。 株高が進みました。 輸出の後押しにつながると思われました。 しかし 輸出は大して増えませんでした。 為替変動に左右されぬように また少子高齢化による国内の労働者減少を考慮して 大企業中心に海外移転が既に進んでいました。 国内生産に切り替える流れにはなりませんでした。 だから輸出は大して増えませんでした。 円安を進めて 株高を維持して 輸出を増やして 収益を増やして 雇用を増やして 賃金を増やして 消費を増やして 収益を増やして 設備投資を増やしてという 青写真通りにはいきませんでした。 潤ったのは 輸出産業と大企業と株主でした。 輸入関連の企業や内需企業は 過度な円安による物価高で苦戦しました。 第2の矢を放ちました。 機動的な財政政策でした。 国土強靭化基本計画のもと 公共事業を増やしました。 被災地の復興工事と オリンピック関連工事が重なり 建築業界が人手不足になりました。 建築資材も高騰しました。 第3の矢を放ちました。 民間投資を喚起する成長戦略でした。 規制・制度改革を進めようとしました。 女性が輝く社会作りを進めようとしました。 農業や医療分野の改革を進めようとしました。 第1の矢 第2の矢に比べると 第3の矢の内容は 物足りない、期待外れという指摘もありました。 3本の矢によって雇用は増えました。 一方で非正規雇用も増えました。 賃金は大企業中心に増えました。 中小企業ではそんなに増えませんでした。 パートやアルバイトの時給は増えました。 円安による物価高で実質賃金は下がりました。 円高是正のはずの円安は 行き過ぎた円安で物価高を引き寄せ 消費税増税とのダブルパンチで 円安の恩恵を少なくしてしまいました。 金融緩和を異次元レベルまでしたのがまずかったのでしょうか。 黒田バズーカなど政府は日銀に頼りすぎたのでしょうか。 消費税の増税タイミングがまずかったのでしょうか。 増税に合わせた景気・反動対策がまずかったのでしょうか。 輸出増加の目算が甘すぎたのでしょうか。 輸出構造の変化を捉えられていなかったのでしょうか。 円安の進行予測が甘すぎたのでしょうか。 円安による物価高を甘く見すぎていたのでしょうか。 円安による物価高対策が足りなかったのでしょうか。 円安と株高で 企業収益と株主利益を増やして 雇用や賃金や消費の拡大につなげるという トリクルダウンは甘い幻想だったのでしょうか。 金融緩和の出口戦略、 公共事業頼みの財政戦略、 インパクトに欠ける成長戦略など もろもろの予測や対策が甘かったのでしょうか。 第1の矢はまずまずだったのでしょうか? いまいちだったのでしょうか。 修正が必要なのでしょうか。 第2の矢はまずまずだったのでしょうか? いまいちだったのでしょうか。 修正が必要なのでしょうか。 第3の矢はまずまずだったのでしょうか? いまいちだったのでしょうか。 修正が必要なのでしょうか。 ---------------------------- [自由詩]ただダダ2015/komasen333[2015年1月2日16時35分] 平成は二十七年 西暦は2015年 立てても倒れる目標もあるだろう 描いても三日で飽きる目標もあるだろう だけど気にせず そんなの気にせず 立てればいい、景気よく 描けばいい、呑気に さあ新年 どうだい青年 有言実行! 有言不実行! 不言実行! 不言不実行! 入り乱れ、咲き乱れ、未来へ 揺らいで、泳いで、仰いで 転んでも、擦り傷でも 天国でも、奈落の底でも 無風でも、凡庸でも 続いていくもの・こと 消えていくもの・こと 生まれてくるもの・こと 下手くそがなんだ 未経験がなんだ くそったれがなんだ なんもなくてもいいんだ なんもないほうがいいんだ タダだ イマジネーションはタダだ ダダだ イマジネーションはダダだ 平成は二十七年 西暦は2015年 あんたのイヤー 俺のイヤー あんたたちのイヤー 俺たちのイヤー 耳かっぽじって 五感研ぎ澄まして すべてをフラットに受け取って モザイクが追いつけないクオリティティで モードが追いつけないクオンティティで Ride on! Go on! Rock on! ---------------------------- [自由詩]優しさのお返し/komasen333[2015年1月9日20時08分] 誰かに優しくしてもらう。 優しさのお返しをしようと思う。 けれど、 その時にはもう その誰かはいない。 どんなにお返しをしたくても もうお返しはできない。 日々は流れて 歳月は重なって 人生はすれ違っていく。 赤の他人なのに あんなに優しくしてくれた。 家族のように優しくしてくれた。 いつかお返しをしようと思っていても その「いつか」を先延ばしにするばかりで きっとお返しをしようと思っていても その「きっと」を後回しにするばかりで 誰かに優しくしてもらった。 その記憶は思いもしないタイミングで蘇って 「なんとかしてお返しをしたかったな」と 少しの後悔を噛みしめさせる。 もう、返せない もう、叶わない どこにいるのかもわからない 生きてるのかさえわからない あの人に優しくしてもらった記憶。 返せなかった優しさ 行き場を失くした優しさのお返し 仕方なく私は 仕方なく君は あの人とはまた違う誰かに さり気なく、さり気なく、優しくする。 赤の他人のまま私は 赤の他人のまま君は あの人がくれた優しさのように また違う誰かに それとなく、それとなく、優しくする。 優しさの受け手である誰かが その優しさに気づこうが気づくまいが さり気なく それとなく あの人がくれた優しさのように 自分なりの優しさをそっと誰かに。 ---------------------------- [自由詩]雄々しき女々しき器官統制/komasen333[2015年1月15日16時52分] 溶ける時間 歪む空間 自分とは思えない動作 他人とは思えない距離 愛、混ざり合う程に 哀、薄れていくようで 外すボタン うっすらと汗 細く伸びる背筋 緩めるガーター 白く反射する腰首 破り捨てるストッキング 補足いらぬ無重力 気のせいでも 今夜だけは 今夜だけは 幻想の幻想に浸りきる 覚めないように 冷めないように 少しでも長く深く 少しでも甘く遠く 祈りの籠った熱が溢れ出す 鮮やかにはいかなくても どちらかといえば醜いとしても 満たされるのならば それなりに満たされるのならば 解消するのならば お互いに解消するのならば 暗黙のベールの中で 深まる迷いを忘れ、狭まる世界を避け、狂おしく幻想に咲く ---------------------------- [自由詩]なんとかライフ なんとかライブ/komasen333[2015年1月20日0時17分] 喜び少なめライフ 喜び多めライフ 喜びまあまあライフ 喜びイマイチライフ 知りたいけど 知りたくないライフ 知りたくないけど 知りたいライフ 気まぐれライフ、ライブ 怒り少なめライフ 怒り多めライフ 怒りまあまあライフ 怒りイマイチライフ つながりたいけど つながりたくないライフ つながりたくないけど つながりたいライフ あまのじゃくライフ、ライブ 哀しみ少なめライフ 哀しみ多めライフ 哀しみまあまあライフ 哀しみイマイチライフ わかり合いたいけど わかり合いたくないライフ わかり合いたくないけど わかり合いたいライフ ふらふらライフ、ライブ 楽しみ少なめライフ 楽しみ多めライフ 楽しみまあまあライフ 楽しみイマイチライフ どんなライフ? なんとかライフ わたしライフ あなたライフ みんなライフ どうにもならぬライフ なんとかるさライフ、ライブ 気まぐれ たそがれ ながれながれ 嗤えライフ、笑えライブ ---------------------------- [自由詩]車窓と街並から零れ溢れる綺麗/komasen333[2015年1月25日14時58分] 出逢い 別れ 過ち 取り戻せぬ決断 巻き戻せぬ選択 嘆くことが取り柄のような鳥たち 羽ばたくことを忘れて 陽光が照り返す水面を見つめる 車窓から零れていく 美しさを堪えきれずに 宇宙にまで届きそうな雲の切れ間 「 綺麗・・・ 」 思わず 言葉を失くしそうな今 ゆっくりと 詩にしていく 日記を綴るように 季節 変わり目 潤い 思い出す広告 先進的な街並 笑うことが役目のような女子高生たち 時の早さを忘れて 色彩が飛び散る交差点を駆ける 歩道に溢れていく 狂おしさを抑えきれずに 地平まで切り開きそうな落ち葉の数々 「 綺麗・・・ 」 思わず 言葉を失くしそうな今 ゆっくりと 詩にしていく 写真を撮るように 隣にいるのが現在であろうとも 隣にいるのが過去であろうとも 隣にいるのが未来であろうとも 手元に残るのが孤独であろうとも ゆっくりと 詩にしていく 車窓から、街並から、人生から ---------------------------- [自由詩]ふっと今、想った今/komasen333[2015年1月31日0時09分] 今があまりにも眩しくて もう、過去を活かしたくないんだ 今があまりにも美しくて もう、未来を迎えにいきたくないんだ 閉鎖的と言われても この今から溢れ出す躍動感を信じたい 今はただひたすらに  全力を注いでいく時なのだろう 言い聞かせもあるよ 半分くらい 思い込みもあるでしょ 半分以上 なんだっていいよ  今は溢れ出す好奇心に染まって この今から迸る熱を胸に  全力を捧げていく時なのだろう ふっと想った 残り時間を意識するなんてアホらしいと 柄にもなく吐き出した 青臭い言葉やフレーズを次から次へと 時代からそっぽを向かれようと 社会から唾を吐きかけられようと 気にせず今は  この熱さえあれば  何にも怖くない無敵モード あの頃に戻らなくても もう大丈夫だ あの理想に焦らなくても もう大丈夫さ 今、あまりにも眩しい 今、あまりにも美しい はったりでも  強がりでもなく  常にそう思える今が連続 ---------------------------- [自由詩]33行目を書いた、33行目を読んだ、最終行だった。/komasen333[2015年1月31日23時57分] 1行目を書いた、1行目を読んだ、自分を感じた。 2行目を書いた、2行目を読んだ、あなたを知った。 3行目を書いた、3行目を読んだ、誰かを憎んだ。 4行目を書いた、4行目を読んだ、何かを壊した。 5行目を書いた、5行目を読んだ、視界が広がった。 6行目を書いた、6行目を読んだ、音色が沁みた。 7行目を書いた、7行目を読んだ、手と手をつないだ。 8行目を書いた、8行目を読んだ、淡い香りが漂った。 9行目を書いた、9行目を読んだ、甘い予感が走った。 10行目を書いた、10行目を読んだ、世界が微笑んだ。 11行目を書いた、11行目を読んだ、希望が手招きした。 12行目を書いた、12行目を読んだ、絶望が手を振った。 13行目を書いた、13行目を読んだ、中庸が浮遊した。 14行目を書いた、14行目を読んだ、山脈が唸った。 15行目を書いた、15行目を読んだ、海原が叫んだ。 16行目を書いた、16行目を読んだ、風雨が叩いた。 17行目を書いた、17行目を読んだ、雷鳴が響いた。 18行目を書いた、18行目を読んだ、鳥たちが鳴いた。 19行目を書いた、19行目を読んだ、太陽が燃えた。 20行目を書いた、20行目を読んだ、月が煌めいた。 21行目を書いた、21行目を読んだ、星たちが降った。 22行目を書いた、22行目を読んだ、夢が廻った。 23行目を書いた、23行目を読んだ、愛を思い出した。 24行目を書いた、24行目を読んだ、光を取り戻した。 25行目を書いた、25行目を読んだ、色を塗り重ねた。 26行目を書いた、26行目を読んだ、言葉を手放した。 27行目を書いた、27行目を読んだ、重力を忘れた。 28行目を書いた、28行目を読んだ、想像が飛んだ。 29行目を書いた、29行目を読んだ、表現が咲いた。 30行目を書いた、30行目を読んだ、創造が弾けた。 31行目を書いた。31行目を読んだ、自然を抱きしめた。 32行目を書いた。32行目を読んだ、宇宙にキスをした。 33行目を書いた。33行目を読んだ。特にオチはなかった。 ---------------------------- [自由詩]現代詩的な現代詩/komasen333[2015年2月2日0時58分] 現代詩的な現代詩。 書こうとしても書けない。 意識してもあんな風には書けない。 時に憧れ 時に嫉妬し 時にどうでもよくなる。 わたしが書く詩とは 全然違う次元にある現代詩。 あんな詩を書いてみたいと思うけど それ以上に あんな詩を書けなくても構わないとも思う。 どちらかといえば わたしの書く詩は 歌詞みたいな詩だから J-POPの歌詞みたいだから いかにも「現代詩」って詩からは程遠いどころか 住む世界が違うと言っていいほど雰囲気が違う。 語彙の問題もある 技法の問題もある 勉強の問題もある 努力の問題もある 感性の問題もある 慣れの問題もある そういった諸々の問題をひっくるめた上で あんな詩を 書けるように目指していくか、書きたいと思うか。 そう考えると そこまで引き受けた上で ゼロから積み上げていく覚悟で 現代詩的な現代詩を書こうとは思えない。 現代詩的な現代詩を書きたいとは思わない。 たしかにすごい雰囲気がある。 ただならぬ重力に満ちている。 現代詩的な現代詩は 読む者に ある程度の資質や 感受性や読解力や思考力を 知的に危うげに楽しげに求めてくる。 「一読など許さん!」といわんばかりに 当然のように 再読に導く種が随所に散りばめられている。 「速読などできませんよ!」といわんばかりに ごく自然に 行きつ戻りつの読みに誘う間隙と感激が潜んでいる。 読む間における現在の在り方を変えるような磁場が 読んだ後における時間の在り方を曲げるような放射が 読むこと、書くこと、感じることの境界線を溶解させるうねりがある。 現代詩にはある 現代詩的な現代詩にはある。 読んでもわからない。 よく読んでもよくわからない。 何度読んでもちっともわからない。 そんな現代詩もある。 そんな現代詩的な現代詩はざらにある。 でも凄さは感じる。 上手く理解できなくても きちんと咀嚼できなくても わたしみたいな奴でも読めば凄いとわかる詩がある。 現代詩的な現代詩の中にはたしかにそんな詩がある。 そのような詩を読むと 書けるかどうかはさておき 書きたいかどうかはさておき 「いつかこれくらいの詩を書こう」と 「これくらいの深みを投げかける詩を書こう」と 「これくらいの凄みを匂わせる詩を書かなければ」という気概が湧く。 歌詞のような詩しか書けない。 J-POPの歌詞のような詩しか書きたいと思えない。 そんな私にも 現代詩的な現代詩は 大きな大きな重力を投げかける。 ---------------------------- [自由詩]伝えない、伝えたくない、伝えられない秘密/komasen333[2015年2月2日17時51分] 君にも伝えない秘密がある。 君にも伝えたくない秘密がある。 君にも伝えられない秘密がある。 そんな秘密いくつでもある。 家族にも伝えない秘密がある。 家族にも伝えたくない秘密がある。 家族にも伝えられない秘密がある。 そんな秘密いくつでもある。 友人にも伝えない秘密がある。 友人にも伝えたくない秘密がある。 友人にも伝えられない秘密がある。 そんな秘密いくつでもある。 恋人にも伝えない秘密がある。 恋人にも伝えたくない秘密がある。 恋人にも伝えられない秘密がある。 そんな秘密いくつでもある。 他人にも伝えない秘密がある。 他人にも伝えたくない秘密がある。 他人にも伝えられない秘密がある。 そんな秘密いくつでもある。 自分にも伝えない秘密がある。 自分にも伝えたくない秘密がある。 自分にも伝えられない秘密がある。 そんな秘密いくつでもある。 世界にも伝えない秘密がある。 世界にも伝えたくない秘密がある。 世界にも伝えられない秘密がある。 そんな秘密いくつでもある。 人生にも伝えない秘密がある。 人生にも伝えたくない秘密がある。 人生にも伝えられない秘密がある。 そんな秘密いくつでもある。 宇宙にも伝えない秘密がある。 宇宙にも伝えたくない秘密がある。 宇宙にも伝えられない秘密がある。 そんな秘密いくつでもある。 秘密を増やしたり減らしたりしていく。 秘密を消したり磨いたり繰り返していく。 時々、ドキドキさせるために秘密がある。 時々、ワクワクさせるために秘密がある。 そんな秘密を 自分が死ぬまで抱きしめていく。 そんな秘密を 世界が消滅するまで抱えていく。 ---------------------------- [自由詩]333兆光年の螺旋に抱かれて/komasen333[2015年2月3日0時57分] 時間がかかっても焦らない 時代が変わっても気にしない これが最後の詩になっても構わないと これが最期の詩になっても悔いはないと これが最高の詩になっていくようにと そう想えるかどうか そう願えるかどうか 一行一行 一作一作 書きながら  一行一行 一作一作 読み返しながら 一行一行 一作一作 手繰り寄せてゆく 想いは枯れない 時間と共に色味を増して 願いは途切れない 時代と共に深みを増して 上手くいかないことも含めて 転んでばかりなことも含めて 落ちていくばかりなことも含めて 枯れていくばかりなことも含めて かけがえのない煌めきとして楽しんでいける 欠かせないスパイスとしてやりがいを見出せる どんなに闇でも そこには光があると知っていた どんなに負でも そこには愛があると知っていた 不思議なくらい夢中 初めて触れた時のように今が連続していく不思議 ガラクタの中にも しっかりとカラフルを見つける デタラメの中から しっかりとコスモスを見つめる 不思議なくらい新鮮 初めて知った時のように今が連続していく不思議 あなたのようなわたしの わたしのようなあなたの 過去を変えていく詩であることを核心的に 現在を駆けていく詩であることを革新的に 未来を選んでいく詩であることを確信的に 空が広がっていく どこまでも 空間を超えて 海辺で見つめる その青を その深みを いつまでも 風が強く吹いていく どこまでも 時間を超えて 砂浜で感じる その音を その匂いを いつまでも 333万年前の後悔はもう繰り返さないから 333億年後の決断をもっと後押しするから 333兆光年先からの理想を抱きしめるから ---------------------------- [自由詩]金銀銅いらぬリスト/komasen333[2015年2月4日22時26分] 金メダルはいらない。 銀メダルはいらない。 銅メダルはいらない。 いや、金メダルを作りたい。 いや、銀メダルを作りたい。 いや、銅メダルを作りたい。 いやいや、金メダルという概念を壊したい。 いやいや、銀メダルという概念を壊したい。 いやいや、銅メダルという概念を壊したい。 いやいやいや、もらえるなら金メダルも拒まない。 いやいやいや、もらえるなら銀メダルも拒まない。 いやいやいや、もらえるなら銅メダルも拒まない。 いやいやいやいや、もらえるとしても金メダルはいらない。 いやいやいやいや、もらえるとしても銀メダルはいらない。 いやいやいやいや、もらえるとしても銅メダルはいらない。 やっぱり、金メダルはいらない。 やっぱり、銀メダルはいらない。 やっぱり、銅メダルはいらない。 いや、でも、銅メダルはほしい。 銅メダルはなんとなくほしい。 もらえるのならなんとなくほしい。 ってのは建前です。 ってのは本音です。 ってのは冗談です。 ってのは顕在です。 ってのは深層です。 ---------------------------- [自由詩]タイムトラベル・リフレクション/komasen333[2015年2月10日12時29分] 選ばなかった未来 無数に分岐していく現在 覗くことはもうできないけれど 過去になれば 想像することはできるから 時々、気晴らしに思いを馳せる 「無数のチャンス」 振り返るとそう思えるけど あの時はすべての選択肢を はっきりと見えていたわけじゃない 振り返るほどに 振り返るほどに 過去は可能性ばかりだったように思えるけど すっかりと抜け落ちている 過去は過去でそれなりに一生懸命だったということ 過去は過去でそれなりに精一杯だったということ 思い描くほどに 思い描くほどに 未来は可能性ばかりであるかのように思えるけど すっかりと抜け落ちている 未来は未来でそれなりに苦しみもあるということ 未来は未来でそれなりに歯がゆいこともあるということ 今を生きるしか 今を生かされるしか 実際のところ できないわけだけれど 気づいたら 過去を振り返ったり 未来を思い描いたり ばかりしている今日という現在 この今に生きていると この今に生かされていると 心の底から言い切れる時間は はたして1日の中でどれだけあるのだろう この今に生きているようで この今に生かされているようで 過去や未来に生きていることが 過去や未来に生かされていることが 一日の中でほとんどのこともあるだろう 臆病になってくると 未来の漆黒の湿地で立ちすくんでしまう僕らだよ 過去の綺麗な浜辺で目を細めて器用に太陽を見上げる僕らだよ 勇敢になってくると 過去の重力の煌めきで溺れていってしまう僕らだよ 未来の綺麗な深海へ宇宙へマーメイドのように潜水していく僕らだよ ---------------------------- [自由詩]あれはそれはこれはそうだろ/komasen333[2015年2月12日12時19分] あれはあれとして それはそれとして これはこれとして 受け止めて いくしかないだろう あっちはあっちとして そっちはそっちとして こっちはこっちとして 捉えて いくしかないだろう あそこはあそことして そこはそことして ここはこことして 見て いくしかないだろう あの人はあの人として その人はその人として この人はこの人として 許して いくしかないだろう あの時はあの時として その時はその時として この時はこの時として 信じて いくしかないだろう あれはあれとして それはそれとして これはこれとして あっちはあっちとして そっちはそっちとして こっちはこっちとして あそこはあそことして そこはそことして ここはこことして あの人はあの人として その人はその人として この人はこの人として あの時はあの時として その時はその時として この時はこの時として 受け止めて 捉えて 見て 許して 信じて いくしかないだろう そうだろう そうだろ? ---------------------------- [自由詩]死を想い書き巡らす詩/komasen333[2015年2月15日12時53分] 死ぬ時が来たとして 痛みを抱えているのか 苦しみを抱えているのか その時の自分はどんな感覚なのだろうか 想像しても 想像しきれない 死ぬ時の体調、心象、環境、諸々  読み切れない未来のその瞬間 時に思い浮かべ 時に想い掬い取る 死ぬ時の その時の 想いを 漠然と 厳然と ついて回る 油断するとちらつく どこからともなく漂ってくる 死の匂い、死の色彩、死の陰影 死ぬ時が来たとして 駆け巡るのだろうか 走馬灯 人生を振り返る時間はあるのだろうか 人生を振り返る心境は残されているのだろうか 人生を振り返る余裕は許されているのだろうか 考えても 考えても その時まで わかりはしない 抗うように 遠ざけることもある この死よ 避けるように 塞ぎ通すこともある この死よ 書きながら向き合っていく 詩を書きながら死と向き合っていく どんな内容の詩であっても そこには少なからず死のエッセンスやスパイスが滲む 死ぬ時が来たとして この詩を書いたことも思い出すのだろうか この詩を書いていた時の感覚も思い出すのだろうか その時 私は私をどう受け止めているのだろうか 私は私の人生をどう振り返っているのだろうか 考えても 考えても その時まで 答え合わせはできない ---------------------------- [自由詩]ブラインドタッチングッド/komasen333[2015年2月18日22時23分] かすり傷 痛さも感じない傷 ちょっとばかり痒みを伴い 傷があるという感覚は感じられる傷 中指にできた傷 いつの間にかできていた傷 キーボードを打つ手を止めて じっくりと見つめてみる ついでに気づく 目がかすんでいることに 「そろそろ寝た方がいいんじゃない?」 心の中から響く 自分か他人かわからない誰かが やさしく体のことを労わってくれるアドバイス 再び視線をディスプレイに戻し カタカタとキーボードをご機嫌に打ち始める すると目のかすみはすっかりと消えていて 快調、快調、ブラインドタッチンング まだまだ今夜は続けられそう キーボード打ち続けられそう 疲れていたと思ったけれど、まだまだ余力ありそう 打てるうちはとことん打つとする 何時に寝た方がいいとか 明日は朝が早いとか 少しは気になるけれど 今はまだ寝る時間じゃない バリバリ打てる キーボード打てる 寝ている場合じゃない 睡眠時間が短すぎると早死にするらしいけど 睡眠時間が長すぎても健康に悪いらしいけど 今夜はまだ眠たくないし キーボードもバリバリ打ちたいし 何よりもディスプレイも物欲しそうだし つられてキーボードも俺に打ってほしそうだし まだまだ打つぜ 今夜はキーボード祭り スピードはそんなにないが 快調、快調、ブラインドタッチングッド ---------------------------- [自由詩]昨日のネガ 明日のポジ 今日のネジ/komasen333[2015年2月27日13時21分] 昨日のネガティブ 引き摺って無駄にする今日を 増やしたくない これ以上増やしたくない 明日のポジティブ 描きすぎて無駄にする今日を 増やしたくない これ以上増やしたくない 真っ白な今日を 思い出したい  もう一度思い出したい 誰のものでもない 何の為でもない 昨日や明日に明け渡さない 僕だけの今日がある 僕だけの今日を抱きしめる 僕だけの今日を生き抜いてみる 競争なんてやっている暇はない 内紛なんてやっている暇はない 戦争なんてやっている暇はない 今日にはない  今日という1日にそんな暇はない 昨日のネガティブに 振り回される今日はもうウンザリ 明日のポジティブに 振り回される今日はもうウンザリ 飛び立ってしまえばいい 羽ばたいてしまえばいい 昨日なんて忘れて 明日なんて忘れて 今日だけを信じて 今日だけを感じて 昨日のネガティブを軽減させるためにも 明日のポジティブを増幅させるためにも 今日は今日のネガティブだけを 今日は今日のポジティブだけを そうは思っても 昨日のネガティブを振り返ってばかり そうは思っても 明日のポジティブを思い描いてばかり 心ぐらい何とかしたい 自分の心ぐらい何とか飼い慣らしたい ---------------------------- [自由詩]月の光が照らす誕生と消失の海原/komasen333[2015年3月7日0時35分] 風の音で目が覚め 月の光が照らす道に気づき 未知との遭遇を 嬉々として 厳かに選び取る 偶然を必然と捉え 必然を自然と受け止め 自然を自信と結びつけ ゆっくりと しっかりと  こうやって 生まれてきた意味を噛みしめる こうやって 生きている意味を噛みしめる 時間など もう気にせず 自由自在に 精神を明け渡して 空間など もう気にせず 自由自在に 身体を明け渡して 世界など もう気にせず 自由自在に 全身を明け渡して 現実と向き合い 宇宙に逃げない 幻想で隠さない 理想で終わらせない 情熱を情熱と、情熱と、情熱で塗り重ねる 繰り返し 押し寄せてくる波に 先人の営みを思い起こさせられ、静かに涙を拭く 繰り返し 吹き寄せてくる風に 未来の営みを思い起こさせられ、静かに決意を新たにする うっすらと 月光で照らされた 海面の中へ うっすらと 月光で照らされた 海原を泳ぎ始め 故郷へ戻る時のような高揚を覚えつつ 誕生の鼓動を再現するような感動を滲ませつつ 消失に向かう時のような静寂に耳を澄ませつつ 冷たくもない  あたたかくもない 海水の温度に浸りきって 明るすぎない  くらすぎない  真夜中の海原を  ゆっくりと しっかりと 泳ぎ超えてゆく ---------------------------- [自由詩]恋の普通 愛の加速 変な超特急/komasen333[2015年3月8日1時59分] 何度見送ってきたのでしょう 何度乗り遅れてきたのでしょう 恋の普通 ゆったりと 愛の快速  しっとりと 恋の急行   あっさりと 愛の特急    しんみりと 恋と愛の超特急  ぼうぜんと 途中下車したくても 途中下車することを躊躇ったりした自己完璧 途中乗車したくても 途中乗車することを躊躇ったりした自己潔癖 あの風景 あの場面 あの頃が微笑む 映し出す風景は 流れに流れながら 色彩を増し、鮮明になり、今でも今でも 緩やかな風を頬に受け 見つめる車窓 和やかな陽を浴びつつ 見つめる車窓 これからの闇と光を描いてみたり これまでの光と闇を思い出してみたり 忙しなき加速、加速、加速 甘酸っぱさも ほろ苦さも すべてひっくるめての恋と愛 知らないようで、実は最初から知っていました 飛び跳ねる葛藤も 飛び込む絶頂も すべてひっくるめての愛と恋  わかっているようで、全然わかっていませんでした 何度 思い出すのでしょう 何度 巡っていくのでしょう 恋と愛の超特急  ぼうぜんと 愛の特急    しんみりと 恋の急行   あっさりと 愛の快速  しっとりと 恋の普通 ゆったりと ---------------------------- [自由詩]かかってこい、桜がすべて散ろうと。/komasen333[2015年3月11日14時26分] 数えきれない夢の中から 数えきれるほどの目標を定めて走る 人波から離れて努力に耽ることも 努力から逃げたくて人波にまぎれることも しかしながら、どこにいてもちらつく努力 近道だと思っていたら回り道だったということ 回り道だと思っていたら近道だったということ 振り返るまでわからない  その失望 この感動 ありとあらゆる感慨 季節が変わろうとも 諦められない夢がある 時代が変わろうとも 捨て去れない目標がある だから 今日も僕はこうして何かしら綴っているんだろう 今日も君はそうして何かしら作っているんだろう 繰り返すだけじゃ近づけない なぞるだけじゃ成長も成功も遠いまま 自覚から芽生える自核が磨き上げていく愚直 少しずつ工夫を増して減らして溶かしてく  下手な芸術家よりも芸術家らしい粘り強さで繰り返す工夫 少しずつ試行を足して引いて混ぜ合わせる  下手な科学者よりも科学者らしい粘り強さで繰り返す試行 「いつかできっと」と思いながら そのいつかが、今日の「今」であっても動じないように そのいつかが、今日の「今」であっても構わないように 一瞬一瞬に一歩一歩を刻んで備えていく 「どこかできっと」と思いながら そのどこかが、目の前の「ここ」であっても動じないように そのどこかが、目の前の「ここ」であっても構わないように 一瞬一瞬に一行一行を刻んで備えていく どこからでもかかってこいよ あの日から描き続けている夢よ こっちは準備万端さ あのあなたにも届くようにと 僕は繰り返し綴っていく ただの繰り返しじゃない繰り返しを研ぎ澄ます いつからでもかかってこいよ あの日から繋ぎ続けている目標よ こっちは準備万端さ あのあなたにも届くようにと 君は繰り返し作っていく ただの繰り返しじゃない繰り返しを磨き上げる 桜が咲き始めても 慌てすぎなくていい 桜が咲き誇ろうと 嫉妬しなくていい 桜が散り始めても 気にしなくていい 桜がすべて散ろうと あきらめなくていい 夢が枯れることはない 確かな夢が灯となって照らし続ける道を歩み 僕は、繰り返し綴る僕を信じ抜いていける 無数の叶わなかった夢を見つめ 成長するとは限らないこと 神様の悪戯もあり得ること 成長だけが全てではないことを痛感しながら 目標が枯れることはない 確かな目標が目印となって照らし続ける未知を歩み 君は、繰り返し作る君を信じ抜いていける 無数の叶わなかった目標を見つめ 成功するとは限らないこと 確率の悪戯もあり得ること 成功するだけが全てではないことを実感しながら 燦々とした太陽からの慈悲を全身で噛みしめる道 散々な豪雨から学ぶ厳しさを全身で噛みしめる未知 綴る本能的な喜びを  繰り返し噛みしめながら  この一瞬一瞬を綴る時 僕は誰よりも 本当の僕であれるだろう 作る衝動的な楽しさを 繰り返し抱きしめながら  その一瞬一瞬を作る時 君は誰よりも 本音の君であれるだろう ---------------------------- [自由詩]自主規制グラデーション自己保身/komasen333[2015年3月14日17時44分] 一行 一行 紡ぎながら なんとか こうして 続けている    という大袈裟( という予防線 ) 一作 一作 繋ぎながら なんとか こうして 放っている    という誇大表現( という自主規制 ) この連続に意味を 少しでも意味を 刻みたくて 刻みたくて    という大袈裟( という予防線 ) この過程に意義を 少しでも意義を 色づけたくて 色づけたくて    という誇大表現( という自主規制 ) 振り返る時 どう思っているのだろう 振り返る時 どう考えているのだろう    という大袈裟( という予防線 ) 今は まだ わからない 今は まだ わからなくていい    という誇大表現( という自主規制 ) 一瞬 一瞬 紡ぎながら なんとか こうして 続けていく    という大袈裟( という予防線 ) 一生 一生 繋ぎながら なんとか こうして 放っていける    という誇大表現( という自主規制 ) 緩やかなグラデーション 水彩画のそれのような淡い 遠い グラデーション 段々畑のそれのような淡い 蒼い グラデーション    という大袈裟( という予防線 ) もっと、もっと、滲んでいくように もっと、もっと、煌めいていくように もっと、もっと、華やいでいくように    という誇大表現( という自主規制 ) 確かな一行一行を手に 確かに一作一作を胸に    という大袈裟( という予防線 ) この世界に彩色を か細くても光を 何にも 誰にも 影響を与えなくても     という誇大表現( という自主規制 ) 確かな一瞬一瞬を心に 確かな一生一生を夢に    という大袈裟( という予防線 ) この世界に旋律を か細くても愛を 誰にも気づかれなくても 知られなくても   という誇大表現( という自主規制 ) という大袈裟に満ちたこの詩( という予防線 ) という誇大表現に満ちたこの詩( という自主規制 ) という自尊心に満ちすぎているこの詩( という自己保身 ) ---------------------------- [自由詩]無意味の意味の無意味/komasen333[2015年3月17日0時02分] 意味を求めてしまう 何を見つめるとしても 誰を見つめるとしても 意味を求めてしまう 何をしていようと 誰と何をしていようと 意味を求めること自体には意味があると 言い聞かせつつ 意味を探していく過程にも意味があると 思い込ませつつ 「すべてが無意味」 だという可能性を拭いたくて 「何もかもが無意味」 だという潜在性を忘れたくて 死ぬまでの探索なのだけれど 死ぬまでの期限付きの探索なのだけれど 意味を求めること自体、無意味だとしても 意味を探すこと自体、無意味なのだとしても 意味  求めずにはいられない  どうしても 意味  探さずにはいられない  どうしてか これってDNAに組み込まれて? これって歴史に刻み込まれて? これって知能として受け継がれて? これって文字が生まれたが故の? これって人類の起源に関係して? 意味  求めずには  落ち着かなくて 意味  探さないと  満たされなくて 今日も何かを見つめ、誰かを見つめ 明日も何かをして、誰かと何かをして 死ぬまでの探検なのだけれど 死ぬまでの期限つきの探検だとしても 「すべてが無意味」 という闇を しっかりと感じながら 「何もかもが無意味」 という光を じっくりと感じながら ---------------------------- [自由詩]追い風 向かい風 春は/komasen333[2015年3月20日14時18分] ここで作っていく ここで作り続けていく いつからか意識した ここがすべての原点になるのだと ここで描いていく ここで描き続けていく いつからか確信した ここがすべての出発になるのだと いつの間にか春 今年もまた春 先行で成功しても調子に乗らない 乗り遅れても落ち込むことはもうない 春の追い風は 心地よく背中を押し 花びらが舞うように 心は上昇気流に乗っていく 春の向かい風は 和やかに努力を促し 降り注ぐ陽光のように 心は未来航路を目指していく ここで作っていける ここで作り続けていける いつから意識した? ここがすべての原点として愛おしいと ここで描いていける ここで描き続けていける いつから確信した? ここがすべての出発として相応しいと 追い風に潜む向かい風のことも忘れずに 向かい風に滲む追い風のことも忘れずに 今年もまた春 作っていく 描いていく  終わっていく春 始まっていく春 ---------------------------- (ファイルの終わり)