komasen333 2014年8月25日14時28分から2014年11月10日11時48分まで ---------------------------- [自由詩]不完全な演繹と帰納/komasen333[2014年8月25日14時28分] 不意に訪れる 想像の揺らめきを その揺らめきを逃さぬように 不意に落ちる 創造の煌めきを この煌めきを逃さぬように 来る日も来る日も その瞬間を信じ、淡々と続けていく 生きている意味など あろうがなかろうが どちらでも 生かされている価値など あろうがなかろうが どうでも 繋いでいく  生きていくことの醍醐味を 伝えていく  生かされていくことの醍醐味を 意識して 積極的に 繋いでいくだけで 無意識に 開放的に 伝えていくだけで 孤独でも 暗黒でも 包まれている気がする。 きっと無意識に 受け取ってきたのだろう。 繋がれてきた感情や感性を 純粋に楽しいと思えるように。 常に孤独でも 常に暗黒でも 許されている気がする。 たぶん自然と 受け取ってきたのだろう。 伝えられてきた思考や思想を。 純粋に嬉しいと思えるように。 そんな楽観? こんな単純? まあまあ。 機能するならば。 演繹法としては 帰納法としては 不完全だとしても。 ---------------------------- [自由詩]まみれた言い訳 と 巡らした予防線/komasen333[2014年8月26日8時30分] つまり君は 言い訳に言い訳を重ねて やらないことを選び続けているだけ。 つまり僕は 予防線に予防線を張って やらないことを選び続けているだけ。 とってつけた崇高な理想論 どんなに堆く積み上げても理想は理想のまま。 選びとらなきゃ、能動的な精神。 選びとらなきゃ、積極的な姿勢。 何も変わらないよ。何も変えられないよ。 命 せっかくある命 なんとかこうして続いている命を 活かすために今日があるとするなら 活かすために今という瞬間があるとするなら その心で この心で どこまでも羽ばたいてみよう。 這いつくばりながらでも 羽ばたいているとはとてもいえない様でも。 イメージするところから ポジティブなイメージを広げるところから 一歩踏み出す 一歩踏み出せ ちっぽけでいい  少しずつでいい 美しくなくていい 凄くなくていい 素晴らしくなくていい 描いたように動いてみればいい 動きながら描いてしまえばいい 誰も禁じていない 何も禁じていない 自分で自分を飼い慣らしているだけ 誰も塞いでいない 何も塞いでいない 自分で自分に言い訳を重ねているだけ 自分で自分に予防線を張っているだけ 言い訳にまみれた自分に慣れているだけ 予防線を巡らした自分に酔いしれているだけ ---------------------------- [自由詩]「行方不明者の捜索が続く現場で、声を上げて泣き崩れる女性」と題された報道写真/komasen333[2014年8月29日14時53分] 「家族、身近な人 土砂にのまれ…」 2014/8/22 朝刊 中日新聞 -------------------------------------------------------------------------------- 慌てて駆け出してきた黄色いサンダル 泥にまみれたぐしゃぐしゃな全景 黄色い立ち入り禁止線 境界線の向こうで 捜索や片づけに奮闘するヘルメットの数々 その手前で長い髪を垂らし、しゃがみ込んだまま 止めどない涙と収まらない心象 うつむき、悲哀に染まるばかり なんて言葉をかければいいのか こんな時、なんて言葉をかければいいのか どの選択肢も心もとなく 浮かんでは消え 浮かんでは消え 寄り添えない 包み込めない無力さにうちひしがれる 言葉が降ってこない 言葉が湧いてこない 言葉が詩にならない こんな時に限って 無難な当たり障りのない 言っても言わなくても どちらでもいいような言葉しか 顔も知らない 名前も知らない 瓦礫の前でしゃがみこむ女性 その姿を写した報道写真 丸まった背中にかけたい言葉は その背中にかけるべき毛布のような詩は 考えても考えてもまとまらない 今はまだ 思い浮かぶ言葉のすべてが嘘臭い どうしようもないくらい、しっくりとこない。 ---------------------------- [自由詩]漆の国のお伽噺 〜生誕百年 ?橋節郎展?漆芸美の可能性を求めて/豊田市美術館/2014.8.31〜/komasen333[2014年9月1日14時55分] 暗いようで ちっとも暗くない漆黒 夢心に 無心に ああでもこうでもない躍動 思考を試行に結びつけ 必死に一つ一つを形に成就 シンプルな中に 複雑化を落とし込んでゆくシンプル 静寂は深みを帯びて 黄金は滑らかに泳いで 漆黒が控え目に煌めいて この世のようで あの世のようで その世のようで 黄金と漆黒は、時空を混ぜ合わせたようで 絵本めいた世界 物語めいた現実 黒き湖畔に寄せる風はやさしく次元を変える 見えない波が鼓動に溶けて 聞こえない音が五感に沈んで すべては すべては すべては ほどなく  無理なく  一新という脱皮を経て ---------------------------- [自由詩]黒き時代の人質は絶対なる抽象 〜ジャン・フォートリエ展/豊田市美術館/2014.8.31〜/komasen333[2014年9月1日14時57分] ゆらめいている 終始つきまとう残響と残夢 輪郭は掴めず 確信は程遠く 核心は色濃く屹立 囚われた時代と 奪われた世界を代弁するかのように 無言の抽象が語りかける 限りなく即物的に縁取られた人物 限りなく琥珀や化石みたく閉じ込められた物体 読み取ることを拒むかのように 読み取る必然性を無化するように 絶対的な独立を漂わせ 深淵な孤立感を醸し出す 感じる前に考えざるを得ない しかし、考え始めた途端に感じざるを得ない 余白が重力と質量で溢れ返り 抽象が精密と饒舌を比喩している なんと逆説的で なんと自然なことか 曖昧はただの曖昧ではなく あいまいにまで迷い込み やがては愛埋にまで近似 沈黙は金を越え 静寂は銀に輝き 孤立は美に染まる ラフな裸婦は挑発するでもなく 精気な生気を漂わせるでもなく 遠征軍の秘めたる厭世を内包するでもなく ただの裸で 乱雑に時を捲り 乱暴に空を裂き ふくよかな絶対解と絶対疑を滲ませる ---------------------------- [自由詩]思考と試行と志向のアクセル/komasen333[2014年9月5日16時07分] 思考ブレーキ 取っ払っていいよ 試行ブレーキ ぶっ壊していいよ 志向ブレーキ ぶっ飛ばしていいよ いらない いらない こんな思考ブレーキ いらない いらない そんな試行ブレーキ いらない いらない あんな志向ブレーキ 踏み出せ  強く強く 思考アクセル 踏み込め  深く深く 試行アクセル 踏み鳴らせ 激しく激しく 志向アクセル 俺が俺を縛って何になる? お前はお前を縛って何がしたい? 邪魔くさい欲望に決別を 邪魔くさい短絡に告別を 思考アクセル 思考アクセル 行くぞ 試行アクセル 試行アクセル 勢いよく 志向アクセル 志向アクセル 全壊で、全開で、全快で ---------------------------- [自由詩]小金色の大海/komasen333[2014年9月20日14時01分] 笑顔とセットで カンパ〜イ くたびれた喉に 小金色の大海が沁み渡る 都会のど真ん中 無味乾燥なオフィスを抜け出し しわくちゃな今日にお疲れ様 まっしろな明日に景気づけ、景気づけ もくもくと 煙までおいしいバーベキュー キラキラと 照明までおいしい色んな屋台 くたびれ加減は様々でも ほろ酔いがすべてを受け止め 屋上からの夜景が主役たちを引き立てる 何もかも 忘れるわけにはいかない 何もかも 忘れられるほど甘くはない 上司、部下、同僚 肩書きまで  キレイさっぱり 脱ぐことはできない だけど 同じ夜に 同じとこで 食って、飲んで、話せば 「明日もなんとかなるだろう」と   単細胞は   息を吹き返すシステム ---------------------------- [自由詩]秋になっても渡り鳥は渡らなかった。/komasen333[2014年10月3日13時59分] 終わりを予感したのだろうか。 秋になっても渡り鳥は渡っていこうとしなかった。 9月を過ぎると思い出すよ。 あの頃のあの君を。 響いてくれ、響かないでくれ 繰り返してばかりいたあまのじゃく。 届いてくれ、届かないでくれ 素直になることができなかったぶっきらぼう。 あの頃のあの君にもう一度会えたら あの頃のあの君ともう一度話せたら 叶わないことを思い浮かべる10月の始め。 変わりゆく街並みの中で 自分だけが変われていないような虚無感。 移りゆく人並みの中で 自分だけが止まっているような寂寥感。 あの頃のあの君が年々眩しくなっていくから厄介。 あの頃のあの僕が年々濃くなっていくから厄介。 後に残ったのは大きな大きな後悔だけだった。 予感していたんじゃないのか? うっすらとこんな後悔に包まれること。 なのにこうして決めてきた こうやって繰り返してきた その積み重ねが今じゃないのか? どうなんだ、自分よ。 始まりを諦めたのだろうか。 秋になっても渡らなかった渡り鳥は 結局、渡ることなく冬を越えた。 ---------------------------- [自由詩]ハンバーガーもフライドポテトも食べないまま。/komasen333[2014年10月7日13時15分] ハンバーガーを食べたかったけど フライドポテトにしようとして フライドポテトを買おうとしたけど 何も買わなかった。 結局 そんなことを くり返していくだけの気がする。 ハンバーガーを食べたくて フライドポテトも食べたくて その両方を買ったけれど 少しも食べなかった。 結局 そんなことを くり返していくだけの気がする。 どんなに暇でも どんなに忙しくても どんなに嬉しくても どんなに悲しくても どんなに楽しくても どんなに寂しくても どんなに夢中でも どんなに悩んでいても この虚しさを忘れたくない。 この虚しさを手放したくない。 この虚しさを思い続け この虚しさを抱え続け この虚しさを考え続けていきたい。 ---------------------------- [川柳]したたかに/komasen333[2014年10月18日12時53分] したたかに 引き分け狙い ボールキープ ---------------------------- [川柳]裏返し/komasen333[2014年10月22日11時05分] 裏返し 国内産か 確かめる ---------------------------- [川柳]安全を/komasen333[2014年10月23日16時07分] 安全を 担保できない 審査とは ---------------------------- [川柳]解釈を/komasen333[2014年10月24日13時36分] 解釈を 広げに広げ どこへゆく ---------------------------- [自由詩]世代、時代、あっそう。/komasen333[2014年10月25日14時26分] 「世代が変わった」と 言われればそれまでだけど 何だかしっくりと来ません。 納得できません。 「時代が変わった」と 言えば説明がつくとでも? 誰かさんの受け売り  さもオリジナルであるかのように 述べるノベルはありゃしない。 壊れた。 と思っていたもの、まだ健在だったとの報。 崩れた。 と思っていたこと、まだ現役だったとの報。 思い通りにいかぬ人生  だからこそ面白い と、割り切れるほど、未だ悟っておりません。 思い通りにいかぬ世界  だからこそ続けられる と、分けられるほど、未だ片づいておりません。 ---------------------------- [自由詩]いいねって思わないけど「いいね」/komasen333[2014年10月25日23時31分] いいねって 思ってなくても 「いいね」を押したね。 いいねって 思ってなくても 「いいね」を押せるね。 嫌だねって 思ってたけど 「いいね」を押したね。 嫌だねって 思ってたけど 「いいね」を押せたね。 「いいね」を押しつつ 本音では「嫌だね」 「いいね」を押しつつ 本音では「イマイチだね」 「いいね」を押しつつ 本音では「ふつうだね」 「いいね」を押しつつ 本音では「どうでもいいね」 いいねって意味で もう「いいね」を押してないね。 純粋に いいねって思って 最後に 「いいね」を押したのは いつのことだろうね。 ---------------------------- [川柳]熟議なき/komasen333[2014年10月26日15時38分] 熟議なき 決める政治は 淡々と ---------------------------- [自由詩]She thought シーソー思想。/komasen333[2014年10月26日15時57分] 吹きつける風に 打ちつける雨に 降り注ぐ雹に 痛みを覚えると同時に 優しさを感受する。 〜巡りめぐる因果〜 間接に直接に そう把捉することで落ち着かせる心象。 割りきれぬことに抗うでもなく 分かち合えぬことを嘆くでもなく 思考を諦め試行に逃げるでもなく 唐突な不条理の煌めきと 可能性の間隙を抱きしめる その都度しっかりと抱きしめる。 多少の無理、痛々しくとも心地よく。 多少の虚無、際限なくとも見目麗しく。 立ち止まっているようでも 東西南北、歩はやむことなく。 崩れ落ちているようでも 古今東西、色はやむことなく。 闇の中で見出される光よ 光の中で導かれていく闇よ 向かうは同一。 手段は違えど、 目的は違えど、 価値は違えど、 思想は違えど、 身体は違えど、 心象は違えど、 空間は違えど、 時間は違えど、向かうは同一。 美しく狂おしく目映く儚く、向かうは同一。 ---------------------------- [川柳]権力の/komasen333[2014年10月28日13時06分] 権力の 価値より堕落 目立つ秋 ---------------------------- [自由詩]「いいね」を「お気に入り」して「リツイート」して「シェア」した。/komasen333[2014年10月29日15時24分] さあ、今日は何回「いいね」を押しただろう。 さあ、今日は何個「いいね」をもらっただろう。 さあ、今日は何回「お気に入り」を押しただろう。 さあ、今日は何個「お気に入り」をもらっただろう。 ああ。楽しいな。 ああ。寂しいな。 さあ、今日は何回「リツイート」を押しただろう。 さあ、今日は何個「リツイート」をもらっただろう。 さあ、今日は何回「シェア」を押しただろう。 さあ、今日は何個「シェア」をもらっただろう。 ああ。苦しいな。 ああ。嬉しいな。 自分で自分に「いいね」は押せないから 自分で自分に「お気に入り」は押せないから 自分で自分に「リツイート」は押せないから 自分で自分に「シェア」は押せないから 自分から自分に「いいね」はもらえないから 自分から自分に「お気に入り」はもらえないから 自分から自分に「リツイート」はもらえないから 自分から自分に「シェア」はもらえないから 「いいね」を気にしながら 「お気に入り」を気にしながら 「リツイート」を気にしながら 「シェア」を気にしながら 「いいね」の数に振り回されながら 「お気に入り」の数に振り回されながら 「リツイート」の数に振り回されながら 「シェア」の数に振り回されながら ああ。楽しいな。 ああ。寂しいな。 ああ。苦しいな。 ああ。嬉しいな。 ああ。虚しいな。 ああ。繰り返しだな。 ああ。繰り返していくんだな。 ---------------------------- [川柳]「脱法」を/komasen333[2014年10月30日13時11分] 「脱法」を 「危険」に変えて 取り締まる ---------------------------- [川柳]「脱法」を/komasen333[2014年10月30日17時00分] 「脱法」を 「合法」に変えて すり抜ける ---------------------------- [川柳]改正を/komasen333[2014年10月31日10時25分] 改正を 経ずに解釈 ロンダリング ---------------------------- [川柳]支持率が/komasen333[2014年11月1日7時44分] 支持率が 下がれば争点 ずらすのみ ---------------------------- [川柳]対岸の/komasen333[2014年11月2日17時09分] 対岸の 火事感覚のまま エボラ出血熱 ---------------------------- [川柳]「イスラム」を/komasen333[2014年11月4日13時29分] 「イスラム」を 悪用してゆく イスラム国 ---------------------------- [川柳]責任は/komasen333[2014年11月5日15時26分] 責任は 秘書やスタッフに 押しつける ---------------------------- [川柳]次の次 / パスカット / 俯瞰図で/komasen333[2014年11月6日14時16分] 次の次  想像しつつ  パスつなぐ パスカット ギア上げまくり 速攻速効 俯瞰図で  ゴールから逆算  スルーパス ---------------------------- [川柳]攻め時は/キーパーの/躊躇わず/狙いましょ/メンタルを/柔軟に/komasen333[2014年11月9日15時09分] 攻め時は  気合い次第で ストライカー キーパーの  裏をかいてく  心理戦 躊躇わず ミドル連発で ムード一変 狙いましょ  ごっつぁんゴール  したたかに あと一点  あまりに遠い  こともある メンタルを  カバーするように フィジカルで 柔軟に  攻守を切り替え  時を待つ ---------------------------- [川柳]配慮して/遠慮して/熟慮して/komasen333[2014年11月9日23時54分] 配慮して  譲ったのが  運の尽き 遠慮して 譲ったのが 転機の月 熟慮して  譲ったのが  麗の点き ---------------------------- [川柳]○○しか 念頭にない かのように/komasen333[2014年11月10日11時48分] 家計しか  念頭にない  一国民 出世しか  念頭にない  丸の内 経済しか  念頭にない  経産省 外交しか  念頭にない  外務省 財政しか  念頭にない  財務省 防衛しか  念頭にない  防衛省 環境しか  念頭にない  環境省 維持しか  念頭にない  霞が関 権力しか  念頭にない  永田町 人気しか  念頭にない  哀列島 毒我しか  念頭にない  時事川柳 ---------------------------- (ファイルの終わり)