komasen333 2013年2月19日16時45分から2014年7月2日22時50分まで ---------------------------- [自由詩]ダーク ・ ライン ・ シャドー/komasen333[2013年2月19日16時45分] 絡み合う時     あらゆる景色が落ちていくよう 理性は、限界を気取りながら眠りゆく 何が正しくて 何が間違っているでもない 不思議なドラマ 紡がれる普遍螺旋と  つながれてゆく太古からの記憶 その丸みを帯びた 光るラインにそっと触れていくよ やさしく強く 静かにゆっくりとなぞらせて   たしかな楔を探すため 湧き上がる炎のような高鳴り   導かれるように   何度も確かめて 解き合って   落ち着いたかと思えば すぐにまた絡まってわからなくなる そんな営みに試行を散りばめ     そのたびに互いの知らぬ側面が暴かれ そんな営みにifを散りばめ      そのたびに互いを越える感覚が生まれ 上に下に目まぐるしく   彩り豊かに平衡芳情   闇に光に目まぐるしく     彩り確かに不均衡豊穣 すべてが消え去っても構わないと 心の底から想える瞬間の連続 どこかで夢見たまま どこかで醒めたまま 見上げるまでもなく      宙が寄せては返す 見下ろすまでもなく       時が溶けては浮かび揚がる 蓋然性が奇跡のような瞬きを認め 唇は、思わず耳を澄ます 醜く宿命づけられた諸々 ふとした瞬間に美しさを香らし始めて 儚く宿命づけられた諸々    ふとした瞬間に久遠を滲ませ始めていく 裂ける微かな点    揺れる確かなサイン    なびく黒の先      笑う艶やかな円         零れるしたたかなペイン          止まる黒い針 何もかもが正しいようで 何もかもが間違っているよう 不条理なドラマ 紡がれる普遍螺旋と  つながれていく懐古からの報告 その憂いを帯びた 甘いラインにそっと触れるよ 強くやさしく 静かにゆっくりとなぞらせて   たしかな草木となるため ---------------------------- [自由詩]数cmフユウ/komasen333[2013年2月20日10時38分] 在来線から私鉄へ   乗り換えるために     長い、長いコンコースを歩いていく よそ見してると  すぐに人とぶつかりそう さすが日曜日  老若男女がゴチャゴチャ 色んな看板  色んな表情   ついつい目移り ふと  右斜め前から歩いてくる  男性か女性か判別しにくい人を見て  目が、点となった 疲れてるのかと思い マンガの主人公みたく 目をゴシゴシと手の甲でこするが どう見ても 見間違いではなさそうだ 「あの〜  浮いてますよ」 気づいたら、反射的に声をかけていた 「ああ」 気の抜けた声を聞いても 男性か女性かはっきりとわからない 「大丈夫なんですか?  よくわかんないですけど、  こんな人混みで浮かんでいたら・・・」 できるだけ 小さな声で問いかけると 「ああ。  あなたみたいに  浮いてるって気づく人は  めったにいないから」 そう微笑んで 「お気遣いありがとう」と その人は立ち去っていった。 じゃなくて、浮かび去っていった。 ---------------------------- [自由詩]春めいた街/komasen333[2013年2月21日11時32分] 自宅の向かいに 鍼灸店が新たにオープン 昨日の夕方 店主が挨拶回りでお菓子をもってきた 予報と外気の狭間で 悩みながら少し厚めのコートを着て 向った駅のコンコース 定期券売り場に 大学生や新社会人の長蛇の列 今年もパッとやってきた 春を感じる瞬間 桜はまだ 映像でしか見ていないけど 街のいたるところで春が咲き始める 沈みがちだった心象 ゆっくりとしっかりと晴れてゆく 意識して入れ変えなくても勝手に跳ねる鼓動 何かをまた 改めてはじめてみようかなとか 誰かとまた  新しく仲良くなってみようかなとか 現金なもので 性懲りもなく今年度も 色んな想いが 静かに 高らかに 駆け巡ってゆく ---------------------------- [自由詩]宇宙で1番最後に書かれた詩/komasen333[2013年2月24日15時12分] 数えきれない星を見上げ 限りある鼓動に耳を澄ませる夜 この瞬間も この宇宙では無数の命が微笑みを咲かせて この瞬間も この宇宙では無数の命が息を引き取って 寄せては返す 波のように生き死には繰り返していく そこにそれぞれの解釈はあっても 絶対的な意味が宿ることはなく 前を向いて 絶え間ない歩みを続け、情熱を焦がして 上に向けて 絶え間ない失敗を重ね続け、夢を灯して 似たような歌  何度も、何度も、作ったり聴いたり口ずさんだり いつかの自分を慰めるように これからの自分を励ますように 似たような詩 何度も、何度も、読んだり書いたり消したり 自分と似た誰かを見つけたくて 自分と似た誰かを勇気づけたくて 無から零れ 有から有を積み重ね やがて、もれなく無へと還る そのすべてに途方もない虚無感を抱き そのすべてに果てしない安らぎを覚える もう一度 会う会わないは別として 「それじゃあ、また」と何度も何度も旅立っていく この一瞬一瞬を この一生一生を 有から無へと還すために 信じられないことが次から次へとやってきて この身にたどり着くまで無数の魂が繰り返して 今、 何代もの魂を背負って 殺めてきた命を代表して すれ違ってきた憎しみを溶かして 分かち合ってきた愛や光に包まれて 無へと向かう旅路 有から有を生み出し、鮮やかに縁取っていく 数えきれない星は静かに見守っていてくれる 限りある鼓動は静かに寄り添っていてくれる それが続いていく それだけが続いていく それだけが繰り返していく ---------------------------- [自由詩]猫背道/komasen333[2013年3月8日1時53分] 何もなくても光が 降り注いでいた日々を思い返す 傍らでいつも咲いていた笑顔 徐々に枯らしてしまっていることにも気づかなかった 1人きりの道 背を少し丸め歩いていく すれ違う家族連れ ささやかな優しさ すべてあげる すれ違うカップル 僕の分も 未来を 楽しんでくれ 夜がやってくると 寒くもないのに震えてしまう 朝がやってくると 予定もないのに慌ててしまう 選んだ孤独に包まれ 選んでくれた孤独を抱きしめる この詩を求める誰か 遠い未来にいるはずの誰かへ この詩を求めた何か 遠い過去にあるはずの何かへ 時代がめまぐるしく 色を変えていく中で 瞬きをすることにも疲れて 環境が狂おしく 音を変えていく中で 五感を開くことにも疲れて 世界よ、ありがとう 感謝しきれないのを承知で感謝したい 人生よ、ありがとう 報恩しきれないのを承知で報恩したい せめて、詩を書くことを通じて 傍らでいつも咲いていた笑顔 枯らしてしまって ホントごめん 傍らでいつも咲いてくれた笑顔 どうか どうか 幸せになっていて 1人きりの道 背を少し丸め歩いていく すれ違う同年代 微かに残る この情熱を託す すれ違う老若男女 幸、多からんことを祈るよ 鏡の前で座り込んだ 遠い未来にいるはずの少女へ 雑踏で空を見上げた 遠い過去にいたはずの少年へ 今、この詩を贈る 届かないとしても 今、この詩を贈る 響かないとしても 何もないけど この今にも光は降り注いでいるのかな いつかこの今を振り返れば「光に溢れていた」と思うのかな 風にゆれる季節 愛に溢れる街角 月が照らす公園 夢が芽吹く駅前 当たり前だったすべてが やけに美しく見える なつかしい香りを背に あたらしい風景を胸に 1人きりの道 背を少し丸め歩いていく 1人だけの道 背を少し丸め歩いていく ---------------------------- [自由詩]忘れても、忘れても、忘れられない日/komasen333[2013年3月11日12時37分] 忘れることはない。 毎年、この日が近づくと必ず思い出す。 忘れることはない。 忘れても、忘れても、思い出す。 忘れても、忘れても、思い出さざるを得ない。 毎年、毎年、これからもずっとそうだろう。 何をしていたのか、あの日。 どこで何をしていたのか、あの日。 一人一人が思い出す。 何をしてきたのか、あの日から。 どこで何をしてきたのか、あの日から。 一人一人が振り返る。 この日が近づいてくるたびに 忘れていたことを思い出したり 忘れてはならないと、誓いを新たにする。 それは調子のいい話でもある。 だけど 私たちはすべてを覚えておくことはできないから 調子のいい話でも 世界は一つであるかのように 世界は一体であるかのように 毎年、この日を迎えていく。 どんなに忘れないようにしても少しずつ忘れていくから。 どんなに覚えていても 都合の悪いことは忘れ、都合のいいことばかり覚えていくから。 あの日を 過度な悲観に染めきった記憶にしないためにも。 あの日を 過度な楽観に染めきった教訓にしないためにも。 忘れてはならないことを徐々に忘れていく私たちは 忘れても構わないことをずっと覚えていてしまう私たちは この日が来るたびに思い出す。この日が来るたびに語り合う。 調子のいい話ではあるが そうやって私たちは 忘れてはならないことと 覚えておかなくてもいいことを振り分けていく。 生きていくために。 生かしていくために。 活かし続けていくために。 忘れても、忘れても、忘れても、忘れないために。 ---------------------------- [自由詩]確信思想/komasen333[2013年3月24日10時12分] 目覚めた。 たしかに目覚めた。 「今さら・・・」と言われようが 芽吹いた確信は朽ちやしない。 描いた。  すべてを描いた。 沁みた。  すべてに沁みた。 広がった。 すべてが広がった。 微笑んだ。 すべては微笑んだ。 朝が来るたびに 眩しい祝福。 夜が来るたびに 鮮やかな永遠。 目覚めた。 はっきりと目覚めた。 「今さら・・・」って顔されても 浮かび上がる思想は落ちやしない。 描いた。  信じられないくらい描いた。 沁みた。  信じられないくらい沁みた。 広がった。 信じられないくらい広がった。 微笑んだ。 信じられないくらい微笑んだ。 朝が来るたびに 眩しい、眩しい祝福。 夜が来るたびに 鮮やかな、鮮やかな永遠。 「今さら・・・」と言われようが 芽吹いた確信は朽ちやしない。 「今さら・・・」って顔されても 浮かび上がる思想は落ちやしない。 確かに信じた。 思いを想うがままに。 「現実はそんなに甘くない」って? 幻想は、そんなに堅苦しくないもんでね。 ---------------------------- [自由詩]1億2千万%の混雑・渋滞/komasen333[2013年5月6日17時53分] 恒例行事と化したような GW各地の混雑・渋滞風景 GW期間中 高速道路の利用車両数を規制すれば何十キロの渋滞はなくなる GW期間中 新幹線の全車両を指定席にし 座席数以上の乗車券を発売しなければ 「乗車率170%」などの満員はなくなる 混雑と渋滞の緩和に反対するのは 1人1人の帰省欲だろうか? 1人1人の観光欲だろうか? 高速道路会社の貪欲だろうか? JRの貪欲だろうか? 観光・宿泊業の貪欲だろうか? そうしたすべての欲望が集積し 「混雑と渋滞は致し方ない。みんな我慢しろ!」 という結果に導くのだろうか GWの混雑・渋滞風景はいつまで続くのだろうか 少子高齢化が進めば変わるのだろうか 若者の車離れが進めば変わるのだろうか 遠隔地観光・宿泊文化が停滞すれば変わるのだろうか 経済的観念、環境意識の変化とともに変わるのだろうか いつか GWの混雑・渋滞風景は珍しいものになっていくのだろうか 徐々に この混雑・渋滞風景は「あの時代の風景」になっていくのだろうか 毎年、毎年、同じような空想をしている GWの混雑・渋滞風景を見ながら空想している ---------------------------- [自由詩]憂い儚い珍しくない/komasen333[2013年6月12日17時22分] 気疲れ 募りに募って 何もする気が起きない 虚しさと切なさを掻き混ぜ 想像という創造 くり返し、くり返し、どこかへと旅立つ 人生って 儚いもの ばかり 人生って 儚いこと ばかり  そんな憂い 案外、嫌いじゃない 体力に自信はないけれど 精神力は転んでも荒んでも絶好調 心 いまいちでも 始めてみれば ねえ? 体 ぎこちなくても 始めてみれば ほら 気疲れ ぶっ飛ばす意味でも 何か適当でも、徐々に、徐々に 虚しさと切なさを掻き混ぜ 想像という創造 くり返し、くり返し、どこかへと旅立つ 生活って 儚いもの ばかり 生活って 儚いこと ばかり  そんな憂い 案外、嫌いじゃない 言い聞かせることから、始まることもある 読み聞かせることから、始まることもある 書き続けていくことから、始まることもある ---------------------------- [自由詩]白々しき賛美架/komasen333[2013年6月29日10時51分] 続くんだね、悲しみは、永遠のように 蝕んでいくんだね、抽象的に、現実的に くり返されるサブリミナル やかましいったらありゃしない 網膜を飛び越えて、三半規管まで駄目にする 逃げ遅れた市民たち 涙さえもう枯れている 逃げ遅れたヘッジファンド ギラギラは全く見当たらない ギトギトになった  表面的にはガリガリだが 書き換えミスしたエリートたちは、削除と修正に忙しないそうだ 見慣れていた自然 跡形もなく物語の風景に 見慣れていた当然 跡形もなく歴史の遺産に なんてことしてくれたんだ  責任追及したいのは山々だが 誰を問い詰めればいいのか 全く持ってわからない いかにもな個人を特定したところで 全責任は帰せられない 全賠償を払いきれない なんてこった  責任追及したいのは山々だが 群がる利権が広域に渡りすぎて  責任所在はいい具合に分散し、追求しにくくなっている 最初からこういう手筈だったんだろ? 最悪なケースになっても 誰を責めればいいのか、何が責を負うのか 全く持ってわからない構造 ---------------------------- [自由詩]たとえば、今日で世界が終わるとして・・・/komasen333[2013年7月2日11時32分] たとえば、今日で世界が終わるとして・・・ 今日で世界が終わるわけなんかないし・・・ それじゃ、会話が始まらないじゃない? それじゃ、空想が広がらないじゃない? 会話なんてしたくないし・・・ 空想なんて無駄でしかないし・・・ つれない人ね いつかの私みたいだ 遠い過去の私みたいだ つれない人ね いつかの私みたいだ 遠い未来の私みたいだ すれ違っていく こんなに近くても こんなに近いからこそ 解れに解れていく こんなに深くても こんなに深いからこそ 分かり合えない 分かり合おうとしても逆効果 見出せない妥協点 触れられない一致点 辿り着けない共通点 たとえば、今日で私が消えるとして・・・  今日でキミが消えるわけなんかないし・・・ そうとは限らないじゃない? そういう世界に私たち生きてるじゃない? 9.11を思い出しなさいよ 3.11を思い返しなさいよ 貧富とか、人徳とか 経験とか、仁徳とか 立場とか、環境とか、全く関係なかったじゃない? 会話なんてしたくないし・・・ 仮定なんてあくまでも仮定でしかないし・・・ つれない人ね いつかの私みたいだ だからこそ、心配なんだ つれない人ね いつかの私みたいだ だからこそ、心配が募るんだ ---------------------------- [自由詩]泥臭き爽快/komasen333[2013年7月5日17時23分] 運命 振りかぶって何球も、何球も 性懲りもなく くり返し、くり返し 運命 胸トラップで何回も、何回も 性懲りもなく くり返し、くり返し フォームなんて 気にし過ぎずに フォーメーションなんて 気にし過ぎずに 衝動のまま 感動のまま 勢いでもって どこまでも、どこまでも 情動のまま 鼓動のまま 勢いでもって いつまでも、いつまでも 描いちまえば、もう 言葉なんていらなくなる 言葉なんてどうでもよくなる 描き続ければ もう 言葉なんてどうでもよくなる 言葉なんて二の次になる 運命 振りかぶって何球も、何球も 性懲りもなく くり返し、くり返し  泥臭さがこの胸を、その胸を打つ 運命 胸トラップで何回も、何回も 性懲りもなく くり返し、くり返し  泥臭さが爽快感を連れてくる フォームなんて 気にし過ぎずに フォーメーションなんて 気にし過ぎずに フォークボールなんて 投げられなくてもどうってことない フォーバックなんて 守れるならどんどん流動的でOK ---------------------------- [自由詩]Morning Moment/komasen333[2013年8月4日23時05分] 詩? 「興味ない」 まあまあ、そう言わずに。 流し読み感覚で。 はじまりの朝だ。 もう、夕暮れだとしても。 はじまろうとしているなら、それは朝だ。 はじまりの朝だ。 どんな暗闇だとしても。 はじめようとしているなら、これは朝だ。 あっという間。 見つめる間もない現在。 あっという間。 振り返る間もない過去。 あっという間。 思い描く間もない未来。 そう思い込みがちな自分の歩幅を大きくし そう決め込みがちな自分の背筋を伸ばす。 朝だよ。 生活に生活に生活を重ねていく。 一瞬一瞬が 何らかのはじまりであり、何らかのおわり。 朝だね。 人生に人生に人生を重ねていく。 一瞬一瞬が 誰かのはじまりであり、誰かのおわり。 信じる。 まずは、そこから旅立つ。 もがく。 まずは、そこから実験に次ぐ実験。 ただ信じるだけだった過去に。 ただ眺めるだけだった現在に。 ただ描いていくだけだった未来に。 ゆっくりと だけど しっかりと 告別をしようと想える。 そんな朝だよ。 そんな朝が来るよ。 もう、夕暮れだとしても。 どんな暗闇だとしても。 はじまりの朝だ。 今日というこの日。 はじまりの朝だ。 今というこの瞬間。 信念片手に孤独を振り払う大統領 病院の窓から満月に目を細める高齢者 幸せと妥協をぐつぐつ煮込む夫婦 檻の向こうのゾウに恋心を寄せる豹 社会や常識の荒波を掻き分けるニート 海の青さに見惚れたままの入道雲 黙々と空き缶を拾い集めるホームレス 理想と倫理の狭間を羽ばたく科学者 可能性を胸に純粋と残酷を学ぶ子ども それぞれにとっての朝。 はじまろうとしている。はじめようとしている。 それは、それは、ビューティフル・モーニング これは、これは、ビューティフル・モーメント 詩? 「いまいちだった」 まあ、それならそれで。 ここまで読んでくれたことに感謝。 ---------------------------- [自由詩]人生のおまけ/komasen333[2013年8月23日2時13分] やりたいこと やるべきこと 満たされること 見つけようとして もがいていく道のり 探しても、探しても 見つからないのはざらで 一生かかって 見出せなくても何ら不思議じゃない 衣食住に不自由しない 国に、時代に、環境に生まれたがゆえの苦悩? 単なる贅沢な、ワガママな、自由主義の成れの果て? 「これだ!」って思えるような やりたいこと、やるべきこと、満たされること 「見つけた!」と思って取り組んでみたら 「何か違う・・・」って思うのはざらで 「それだ!」って思えるような やりたいこと、やるべきこと、満たされること 「見つけた!」と思って続けてみても 「やっぱり違う・・・」と思うのも珍しくない もしかしたら 見つからないものかもしれないね ずっと続いていくような やりたいこと、やるべきこと、満たされることっていうのは もしかしたら 存在しないものかもしれないね 飽きることのないような やりたいこと、やるべきこと、満たされることっていうのは どれだけ満たされても 根本的な寂しさがなくなることはないだろう どれだけ幸せになっても 根源的な虚しさがなくなることはないだろう レールの上を ひたすらなぞるだけでも やりたいこと やるべきこと 満たされることを 「できている」と実感している人も確かにいるだろう その時々の孤独 しっかりと噛みしめて その時々の関係 最大限に噛みしめて やりたいこと やるべきこと 満たされること 見つかったらラッキーくらいの感覚で ましてや ずっと続いていくような やりたいこと やるべきこと 満たされること それらと出会えるかどうかは 人生のおまけくらいの感覚で待つとして ひたすら試して ひたすら遊んで ひたすら働いて ひたすら脱線して ひたすら考えて ひたすら楽しんで 気づいたら稼いでいて 気づいたら役に立っていて 気づいたら幸せになっていて 矛盾するような循環 実現したくて、証明したくて、現実にしたくて 思い浮かぶということは 想い描けるということは 可能性は0じゃないってことだから 抽象論でも 幻想論でも 試行できるところから 実践できるところから それぞれのリズムで それぞれのメロディで 次第に大きな、大きな、グルーヴとなって 一歩ずつ一歩ずつ ダイナミックな何かを ドラマチックな何かを ロマンチックな何かを 楽しんでいけたらね 楽しんでいきたいね 楽しんでいけるよね とりあえずでも なんとなくでも 思い込みでも 勘違いでも 錯覚でも 今、思い浮かぶ できることを 今、思い浮かぶ したいことを 素直に、ストレートに  柔軟に、フリーダムに ---------------------------- [自由詩]アンドロメダに向かってハンドキック/komasen333[2013年8月29日1時46分] 悲しみは拭えない わざわざ拭おうとも思わない 一生分の悲しみを抱え込んだまま 何も、それは私に限ったことじゃない 虚しさは払えない わざわざ払おうとも思わない 一生分の虚しさを背負い込んだまま 何も、それはあなたに限ったことじゃない もう一度会えたら もう一度話せたら 想い描かない日はない もう二度と会えないのに もう二度と話せないのに 想い描かない日はない つまらない動機で 殺人なんかしてないで つまらない大義で 戦争なんかしてないで わかった顔して 簡単にスルーしないで 忙しそうな声して 簡単にフェードアウトしないで その喜びに寄り添う詩を その怒りに寄り添う詩を その哀しみに寄り添う詩を その楽しみに寄り添う詩を なんとか書けるようにと 会えるのに、会いに行かなかった 話せるのに、話そうとしなかった 抱きしめれるのに、抱きしめなかった 分かち合えるのに、分けようとしなかった 最後の電話が 克明にこびりついたまま 現実は物語になりがちで 物語は感情に流されがちで 感情は感化に脆弱すぎて 自分で自分の輪郭さえ満足になぞれない 思春期から続く 漠然とした空白、空白、空白 また会いたい また話したい また抱きしめたい また分かち合いたい 会ったこともないのに 話したこともないのに 抱きしめたこともないのに 分かち合ったこともないのに その誰かを その何かを ありありと思い浮かべながら 幻想の湖畔に佇んだまま 誰に届けるでもない 何に捧げるでもない詩を 1篇、2篇、3篇と 今夜も、アンドロメダに向かってハンドキック ---------------------------- [自由詩]爆音で奏でる真夜中/komasen333[2013年9月28日2時03分] 弾きまくった。 色んな曲を弾きまくった。 ひたすら、ひたすら弾きまくった。 BOOM BOOM SATELLITES 「HELTER SKELTER」 淡々と切り裂くように弾きまくった。 The Cure 「Friday Im In Love」 天空を浮遊するように弾きまくった。 LUNASEA 「FOREVER & EVER」 宇宙へ飛び立つように弾きまくった。 Depeche Mode 「Home」 永遠に手を伸ばすように弾きまくった。 TK from 凛として時雨 「white silence」 世界に祝福を捧げるように弾きまくった。 Dir en grey 「THE FINAL」 重力をぶっ放すように弾きまくった。 ART-SCHOOL 「ロリータキルズミー」 複雑を抱きしめるように弾きまくった。 L'Arc〜en〜Ciel 「SHINE」 色彩を塗り重ねるように弾きまくった。 The Smiths 「I Know It's Over」 人生に光を投げかけるように弾きまくった。 弾きまくった。 時に爆音で、時に謙虚に、弾きまくった。 心地よかった。 うっすらと汗が滴り落ちた。 想いや考えが駆け巡った。 鼓動は高鳴り、心象はまとまった。 弾きまくった。 ギターで弾きまくった。 真夜中に弾きまくった。 エアーギターで弾きまくった(爆) ---------------------------- [自由詩]モテ期がやって来た。/komasen333[2013年10月1日6時57分] モテ期がやって来た。 唐突にやって来た。 夏までがピークだと思っていたら 秋になってからもやって来た。 秋と言ってもまだ9月。 昼間は夏のように暑い日があるから モテ期がやって来るのも不思議じゃない。 いやあ、まいったな。 いつの間にかモテまくりだもん。 ほんと困っちゃうな。 僕の血なんかに こんなに需要があるとは。 ほんと モテて、モテて、仕方ないな。 程々にしてくれないと困るよ。 かゆくて かゆくて 仕方ないじゃないか、蚊。 ---------------------------- [自由詩]ルルル ラララ/komasen333[2013年10月6日11時42分] 描いてゆく 抽象的でも 何かを 絶え間なく 約束  したわけじゃないけれど 続けていれば、またどこかで会える そんな気がする 1秒1秒  かけがえのない熱 重力を受け入れて、歳月を抱きしめて 趣くままに この足を 走らせる  手を抜くことを知らぬ少年のように 願うままに この想を 込めていく  目を曇らせることを知らぬ少女のように 遠い過去で 静かに微笑む  あのあなたに焦がれたまま 遠い未来で 和やかに微笑む あのわたしに励まされたまま 描いてゆく  ひたすらに信じて いつか どこか 届く 響く また会える そんな予感の下で 描いてゆく  ひたすらに信じて いつまでも どこまでも 届いていく 響いていく 絶え間なく 1秒1秒  かけがえのない夢 生活を受け入れて、人生を抱きしめて 世界は わたしを楽しませてくれる わたしは 世界を、わたしを楽しんでいける そんな歌ばかり聴きながら こんな歌ばかり口ずさみながら そんな詩ばかり読みながら こんな詩ばかり綴りながら ルルル〜  ラララ〜 ラララ〜  ルルル〜 ---------------------------- [自由詩]ソフトレイン・パーク/komasen333[2013年10月12日23時57分] 朝、昼、晩 食べて 「おいしい!」で おしまい? 朝、昼、晩 触れて 「おもしろい!」で おしまい? 朝、昼、晩 聴いて 「うれしい!」で おしまい? 味気ない つまらない 物足りない 自然と ふらりと 透明なステップ 二足歩行の 気まぐれ 青々とした公園 大きな、大きな公園 都会のど真ん中 切り取られた楽園 木漏れ日のベンチ 曖昧な 絶対的な 距離感  2人 若々しさを自覚してない若々しさ 彼氏未満?  らしき大学生 いかにもなソフトクリームを2人分 見え透いた駆け足 自分を押し売りするので精一杯 彼女未満?  らしき大学生 今時すぎるスマホいじり あからさまな暇つぶし 自分中心でいっぱいいっぱい 関係は、人生と人生の対峙 悲観的なニュアンス抜きにしても 文化は、物語と物語の相克 虚無的なエッセンス抜きにしても だだっぴろい公園 片隅 というほどでもない 片隅の木陰で 青い  あまりにも青い 空   見上げたりなんかして 久しぶりに、ぼ〜っと だけど ぼ〜っとしているようで 心象は騒がしく 頭はやかましく 「ぼ〜っとするのはどれくらいがいいんだろう?」とか 「ぼ〜っとする相場の平均は、どれくらいなんだろう?」 なんて 考えてしまう時点で この「ぼ〜っと」加減も、胡散臭い ふいをつくように しとしと にわか雨 肌レベルでは、冷たい雨 細胞レベルでは、あたたかい雨 深層レベルでは、そんなに悪くない雨 あわてて 透明なステップ 二足歩行の 遺伝子 雨 しのぐため 公園入口付近の売店へ ビニール傘 求めて たぶん、あるだろうと求めて 午前、昼、夕暮れ間近 歩いて 見つめて  歩いて 座って ぼ〜っとして あわてて  歩いて 歩いて  「つかれた!」でおしまい。  今日のところは、おしまい。 ---------------------------- [自由詩]パレードモード/komasen333[2013年10月28日13時56分] 汚れてしまった そう思ってみても よく見てみれば この汚れも、アートみたいに見えなくもない 穢れてしまった そうとしか思えなくても よく考えてみれば この穢れも、ジャンプ台だと思えなくもない できないこと 数えるのはもう卒業 したくないこと 数えるのはもう卒業 できること  ちっぽけでも  数えてみれば あれ? 結構あるかも したいこと  少しずつでも  数えてみれば あれ? 結構あるかも 汚れてしまった 意外とそうでもないこと 多々あるのが、世界の常 穢れてしまった 意外とそうでもないこと 多々あるのが、人生の常 にっこり にっこりするような状態じゃなくても にっこりできるような精神じゃない時ほど 汚れてしまった それが事実だとしても、それがどうしたの?  捉え方を変えてみたら、どうってことないよ  なんてキャラ設定も心地よくなる 穢れてしまった それが本当だとしても、それがどうしたの?  考え方を変えてみたら、どうってことないよ  なんてマインド設定も心地よくなる 強がりでも、強がってみるよ  楽しんで強がってみるよ  転がって強がってみるよ できること  ちっぽけでも  数えてみれば あれ? 結構、楽しめるかも したいこと  少しずつでも  数えてみれば あれ? 結構、喜べるかも ないもの  数えるだけはもう卒業 いい意味で  「ないものねだり」だけは絶えず思考 あるもの  見失うのはもう卒業 いい意味で  「あるもの活かし」で何とかしようと試行 この旅の理想郷はそれぞれ違うでしょう この旅の終着点は誰にもわからないでしょう ただ 1つだけ はっきりと 願うこと この旅が それぞれにとって いい経験となりますように いい自信となりますように いい展開となりますように いい記憶となりますように ただ それだけ くっきりと 願いながら 思うように 自由を活かしていく 描くように 自由を味わっていく ああ、嬉しいな ああ、面白いな ああ、楽しみだな いつまでも どこまでも こんな感覚のまま  こんなモードのまま こんなパレードのまま ---------------------------- [自由詩]最愛芸術/komasen333[2013年11月10日16時38分] 言いきれる瞬間を 少しでも多く 終わる前に 終わるまでに 心 奏で上げ 叙情を色づけ 思想をくねらせ 身体ごと宇宙に旅立たせる連続 いい加減にやっても いい意味で真面目になっていくような ふざけてやっても いい意味で真剣になっていくような 素晴らしい芸術よ ありがとう、ほんとありがとう インスピレーションの列車 絶え間なく発車 美しいファッションよ ありがとう、ほんとありがとう エモーションの発射 絶え間ない発射 見とれるような眼差し ありがとう、ほんとありがとう クリエイティブの尊さを アクティブの喜びを インタラクティブの醍醐味を 感謝 尽きることのない感謝 すべての芸術 すべてのファッション すべての眼差し 何としてでも還元して咲かせる道へ 見たこともないような花を この風景一面に 何としてでも完成させて薫らせる 触れたこともないような花を その風景一面に 信じてくれてありがとう、あの頃 愛してくれてありがとう、この頃 よろしければよろしく、これからも その綺麗に何度癒されたことだろう その綺麗に何度救われたことだろう その綺麗に何度満たされたことだろう 単なる綺麗では収まらない綺麗さ 善悪を越えたところで保たれた綺麗さ 時代を越えたところで磨かれていく綺麗さ このため息は、すべてその芸術のために このため息は、すべてそのファッションのために このため息は、すべてその眼差しのために ここから、いつだって ここから、どこへだって ここから、いつまでも ここから、どこまでも その芸術とともに そのファッションとともに その眼差しとともに 終わる前に 終わるまでに その綺麗さを祝福するような その美しさに捧げるような その素晴らしさに応えるような 何かを 僕なりの何かを 何個も、何個も、作ろう 何枚も、何枚も、描こう 何冊も、何冊も、綴ろう 何秒も、何秒も、刻もう その綺麗さを見落とさなかった その美しさを強く深く抱きしめた その素晴らしさを大切に育てた 僕という風景の一面に 君という風景の一面に 見たことも触れたこともないような花を咲かせ 語りきれない 捉えきれない 冷めない 覚めない 褪めない 現在という連鎖を 連鎖という永遠を 永遠という名の作品を つたなくても 立ち止まっても 飽き飽きしても 二人きりの指切り 大事にしていきながら 何年も、何年も、何歳になっても ---------------------------- [自由詩]つまり、月夜に追憶27/komasen333[2013年12月1日2時53分] つまらなさを嘆き つまらなさに沈み つまらなさを助長し つくべき嘘をつかずに つかなくてもいい嘘をつき 強がることに慣れ つながることを恐れ ついたて越しのよそよそしさで つんつんとした殻を被り つくづく心だけ幼いまま つくづく体だけ老いながら 付け焼き刃な涙を添えて つぶらないつかの瞳 艶やかないつかの仕草 つんざくようないつかの歓喜 つまびらかな追憶に 追憶を重ね重ね 付かず離れずな陰影くっきり 追従する受け身を引き摺りながら 追悼するような謙虚を忘却したまま 月夜に つまらなき つぶやき繰り返す。 つまり 尽きぬ溜め息をついては ツキがないとアルコール片手に つんとする鼻先をすすってばかり。 ---------------------------- [自由詩]走りゆく鏡/komasen333[2013年12月11日12時08分] 走り始めた 向かい風さえも、今は心地いい 走り始めた 追い風に押され、心は晴れやかに 0から  1つ1つ  たしかな熱とともに すべてが真っ白なまま  始まりを待ちわびている 走る意味に 囚われるのではなく 走る煌きに まっすぐに染まっていく 高揚を選び取る 夢のような 道のりなのだとしても 幻のような 歩みなのだとしても この今は  その今は 「何か」を夢見ている  「誰か」へと届けようとしている 走る心を見て 勇気づけられること あまた 走る鏡を見て 思い起こさせられること あまた 朝が今日も 昨日とは違う朝が 走ってゆくすべての心を やさしく 包み込んでゆく 朝が今日も 明日とは違う朝が 走ってゆくすべての鏡を やさしく 抱きしめてゆく 果てなき荒野に吹く向かい風  全身で受け止めて 深い深い森を駆け抜ける追い風  五感で感じ抜いて 漫画みたいに ドラマみたいに 映画みたいに 小説みたいに 芸術であるかのように 無理することなく乱反射 ---------------------------- [自由詩]黒い 黒い 果てしなさ/komasen333[2013年12月26日21時51分] 漠然とした倦怠感。 終わりゆく夕陽を見つめ 今日を悔いながら 眩しかった昨日を懐かしむ。 少し深い方をみれば 生き生きと今日を抱きしめている人々がいる。 絶望を噛んでいる場合じゃないと 奮い立たせてくれる。 漠然とした悲壮感。 走ってゆく列車を見つめ 今日を逃さぬように つたない詩たちを解き放つ。 少し遠い方をみれば 必死に今日を駆け抜けている人々がいる。 諦めを貪っている場合じゃないと 思い起こさせてくれる。 一見 世界が幸せに満ちていても まったく潤っていない人々がいることを忘れずに。 表層で 世界が輝きに満ちていても まったく陽を浴びていない人々がいることを無視せずに。 ただ歩くだけでも 自然な笑顔がそこら中に溢れている 今日みたいな日は 描きながら 祈りながら 想いながら 孤独だけがもつ芸術を信じ 少しでも長く 少しでも遠く 少しでも深く浸透するように 彼は、試して作って羽ばたいていく。 大きな 黒い黒い 果てしない宇宙の風に押されながら。 彼女は試して作って潜っていく。 大きな 黒い黒い 果てしない宇宙の波に乗りながら。 ---------------------------- [自由詩]時間を捨てろ!/komasen333[2014年1月2日13時50分] 時間がない? バカを言え。 時計を見るな! 時間がない? バカを言え。 時計など捨てろ! あんたより時間がない中で どうにかこうにかやり抜いている人が 何万人いることだろうか。 あんたより時間がない中で なんとか工夫して乗り越えている人が 何億人いることだろうか。 時間がない? 世界で一番忙しい仕事についているわけでもないのに。 時間がない? 世界で一番忙しい創造を続けているわけでもないのに。 時間がない? 世界で一番忙しい立場で生きているわけでもないのに。 時間がない? バカを言え。 時計を見るな! 時間がない? バカを言え。 時計など捨てろ! あんたより忙しい人は世界に何万人といるよ。 俺より忙しい人は世界に何億人といるよ。 ---------------------------- [自由詩]マナー、人生と世界における虚無感に対して/komasen333[2014年1月19日16時00分] 歩いても歩いても見つからない。 だから、人生は続いていく。 探しても探してもわからない。 だから、人生には終わりがある。 繋いでも繋いでも変わらない。 だから、世界は続いていく。 あなたがいなくても大丈夫。 わたしがいなくても大丈夫。 あなたが いつ いなくなっても大丈夫。 わたしが いつ いなくなっても大丈夫。 あなたが 最後まで いなくても大丈夫。 わたしが 最後まで いなくても大丈夫。 あなたが 最初から いなかったとしても大丈夫。 わたしが 最初から いなかったとしても大丈夫。 その事実に 侘しさや寂しさや虚しさを覚えることがある。 ごく自然なことだと思う。 だけど それらの感覚を 抱き続けるのはエゴでしかない。 それらの感覚を 吐き出し続けたいなら 芸術にまで高めなければならない。 最低限のマナーよ、それがその人生における 最低限のマナーよ、それがこの世界における ---------------------------- [自由詩]神々しき太陽の重力 痛々しき月夜の浮力/komasen333[2014年2月14日15時12分] 忘れられない。 「 無理して忘れようとしなくていい 」 慰めるように 自分に言い聞かせる。 けれど、忘れたい。 やっぱり忘れたい。 忘れないことには 本当の意味で進むことはできない。 あまりにも大きな太陽だった。 あまりにも輝かしい太陽だった。 照らし出してくれた。 何気ないことまで、神々しく思えるほどに。 意図的じゃない。 無意識でもない。 自然な風に乗せて、果てしない感覚を呼び覚ましてくれた。 尽きない感謝。 溢れている、毎日のように。 尽きない後悔。 溢れてくる、今でも唐突に。 思い出しては切なくなる。 思い出しては嬉しくなる。 あの頃と、何一つ、変わっていないかのように。 忘れたい。 忘れられない。 忘れたい。 忘れられない。 「いつか、きっと忘れられる」 慰めるように 月光に歌い上げる。 ---------------------------- [自由詩]【 si 】/komasen333[2014年4月5日14時11分] 4 始 視 試 思 資 She 紫 糸 私 使 仕 志 刺 止 子 師 至 士 死 弛 紙 史 枝 sea 詩 ---------------------------- [自由詩]咲いては音楽、散っては忘却。/komasen333[2014年4月15日14時56分] 季節を 終わらせましょう。 実らない季節を あきらめましょう。 踏ん切りをつけて 新たな歩みを始め 次なる光を探していく。 悲しみを増幅させてまで しがみつく過去なんて。 寂しさを引き摺ってまで なぞり返す過去なんて。 風にゆれる桜を見つめる老父。 「今年も桜を見れた」と、喜びを噛みしめる。 満開を目映そうに見上げる学生。 繰り返す原風景の1つとして胸に刻みつける。 舞う中で和やかに笑いあう新社会人。 これから始まる新生活の不安と期待が駆け巡る。 アスファルトに散った花びらを拾う女性。 「あと何度この桜を見れるのか」と考える木漏れ日。 それぞれの歌を鳴らしながら それぞれの詞を思い浮かべながら それぞれの人生と重ね合わせ、今を見つめ直す。 現在位置の尊さ 未来地図の不確かさ ない交ぜにしながらも 無言で咲いては舞い散る桜のように 淡々と繰り返していく。 これまでも これからも ひたすらに。 それぞれ 流されるままに 風に吹かれるままに。 咲いては歌にされ 散っては忘れ去られる 桜のように。 ---------------------------- [自由詩]約束のエスカレーターの下/komasen333[2014年7月2日22時50分] いた。 いてくれた。 夏を思わせる涼しげなワンピース。 ひらり、ふわり、重力もひるんだ昼下がり。 約束のエスカレーターの下 ナチュラルに手を振ってくれた、くれた。 それにつられて ぎこちなく手を振り返した、返した。 キミは微笑んだ。 ぼくは弾けた。 世界は面白いくらいころがった。 よくある高揚だよ よくある効用だよ。 面と向かって言うと 鬱陶しがられるだけだから わざわざ言わないけどさ。 オブラートに包んでも 嘘くさく響くだけだろうから わざわざ伝えないけどさ。 きれいだよ。 誰よりも美しく見えるよ。 スゴイよ。 誰よりもこの心を揺さぶるよ。 約束のエスカレーターの下 近況を交わしつつ歩き始めた、始めた。 逢えた。 また逢えた。 数年ぶりに逢えた。 細身なシルエットに寄り添うワンピース。 ひらり、ふわり、憂鬱もゆるんだ昼下がり。 来た。 来てくれた。 しあわせでした それだけで。 しあわせでした その微笑だけで。 ---------------------------- (ファイルの終わり)