ゆうと 2008年10月6日20時02分から2009年1月3日1時57分まで ---------------------------- [自由詩]わからない/ゆうと[2008年10月6日20時02分] わからない わからないのは わかりたくないからかもしれない そんなふうに思う あの人が口にする言葉が、暗号に聞こえるのは、 そのせいなのかもしれない ぼくは 傍観者にならざるを得ないのだ ---------------------------- [自由詩]そういうわがまま/ゆうと[2008年10月8日0時07分] きみはかわいいけど かわいいままでいられないことくらい、 ぼくもわかっているから ぼくはかっこよくないけど かっこよくないままでいられないことくらい、 わかっていてね 覚悟しておいてね うばわれて さびしくなるなら うばってよ さびしくなってよ、 ---------------------------- [自由詩]メール、パソコン、グローバル/ゆうと[2008年10月9日20時58分] きみはいま、どこにいて なにをしてるの そういうこともぜんぶ わすれちゃったの? コードレスにうばわれて しまった、しまったんだ ぼくのみえないところでさ みんな、すきなようにやってる "The world is not mine"、しってるか かんちがいするなよ このせかいはだれのものでもないのさ ---------------------------- [自由詩]不意打ち/ゆうと[2008年10月13日15時21分] うそつきばかりの天気予報 きみは笑っている うれしいわけじゃないんだろうけど ほんとうは かなしいのかもしれないけど ぼくには 笑っているという 現実だけが うつっていればいい 他はなにもいらない 晴れといえば 雨が降るし 雨といえば 晴れるのだ ひねくれているのかもしれない それだから 目が離せない まだ好きじゃないけど 好きになるかもしれないって 思うよ そんなきみのこと ---------------------------- [自由詩]創書日和「声」 きこえない声/ゆうと[2008年10月16日19時04分] きこえない きこえない声を ずっとぼくはさがしている なんのたよりもないから なんにもできていないけど ずっとぼくはさがしている 空と海とのすきまかなんかに ひっかかっているような気がして 太陽がしずむのも のぼるのも 見届けたけど きこえない あああって ぼくは声を出してみるけど きみがきこえている声と ぼくの声とはちがう らららって きみが出す声は ぼくがきらいな声にすこし似ているから すきだ きこえない きこえない声は ぼくの、ほんとうの声 きみがきこえている声じゃない ぼくの、ほんとうの声で ほんとうのことを伝えたい ほんとうのことを、 ---------------------------- [自由詩]いつかのジョーク/ゆうと[2008年10月17日2時45分] ずっとこういうことばかりしていたい。 ずっとこういうことばかりは、していられない。 げんじつってなんなの、げんじつってなんなのって いいながら、ゆめをみている。 いつだって、そう。 そうなんだ。 げんじつは、ゆめより くらいいろをしているのに、まぶしい。 ぼくはそういうぜつぼうに、こころをよごしながらいきている。 たまに、やさしいおんがくをききながら、 だましだまし いきている。 せいかつ、なんて ほどとおいはなしだ。 いきている わけがない。 しんでいないだけだ。 ぼくは、(ぼくは)。 どんよりとした、あおいそらばかりをみつづけている。 ---------------------------- [自由詩]まよなか/ゆうと[2008年10月17日3時17分] さびしくなるようなことばかりしている ずっとずっとねむりたいのに じぶんじゃないひとと つながっていたい だれかじゃないひとと つながっていれたら よるはかがやくのにね つきをみあげながらずっと そうおもっていた ---------------------------- [自由詩]Distortion++/ゆうと[2008年10月19日1時52分] コピーしてコピーしてコピーしていたら ほんとうなんてなくなって ペーストしてペーストしてペーストしていたら 真実なんてなくなった 入り口は あんなにも明るかったのに 今はもう 影すら見えない / たとえば この世界に僕しかいなかったら 死にたいなんて思わないだろう 口にすれば 愛なんて簡単に消えてしまうこと 僕はそういうことだけを知っている / なくなればいいの いなくなればいいの それで全部おさまるの ほんとうに、 ほんとうにそれでいいの? / コピー&ペースト くりかえして コピー&ペースト そう簡単に コピー&ペースト そして デ リ ー ト ! なんて 笑っちゃうね 世界は終わらない / ああ、(ああ) ああ、(もう) ああ、(ああ) ああ、(そう) / !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! / ああ 君の音楽でさえ 僕の頭をぶち壊すことができないのに!! ---------------------------- [自由詩]たぶんもっと速い速度で/ゆうと[2008年10月24日14時33分] たぶんもっと速い速度で きみに近づいている あした、なんていうものは きのうで忘れた だいじょうぶ 向かうところ敵なし、どころか 敵しかいないのでわかりやすい さっさとやろうよ 話はそれから 、 そういうふうに 白と黒だけならよかった きみをころすのも、ぼくがしぬのも そう難しいことじゃなかった ぼくが目を閉じるのは そう 世界が鮮やかすぎるから ---------------------------- [自由詩]無声/ゆうと[2008年10月26日2時44分] あのこの首がもげたときに ぼくは なんていったらいいかわからなかった あのこに向けての言葉どころか ぼくの気持ちすらわからなかったし その状況すら 飲み込めなかった あのこの首がもげたときに ぼくは なんていったらいいかわからなかった 形容詞ばかりをさがしていて それはなるべくうつくしいもので ふさわしいもの ぼくは そんなふうに考えてしまっていたので 言葉はどんどん消えてゆき 感情だけが沈殿していった 伝えたいこと あったのに 伝えられなくなってしまって いつの日かしゃべれなくなってしまうような気がする そう 心の中でつぶやいた 次の瞬間 ぼくは このときのことが夢に出てくるように思った ほんとうに夢に出てきたら どうしよう これは現実なのに (( 無声 )) あのこの首がもげた あのこの首がもげてしまった あのこの首がもげてしまったので あのこの首がもげてしまったのでした ---------------------------- [自由詩]ちっぽけ/ゆうと[2008年10月28日1時04分] ぼくはたぶんもう、きみにはもどれない。 さよならなんていわないよ、あいしているなんて こころのなかでおもっているだけで、じゅうぶんなのさ。 ありがとう。それさっき、いったばかりのことばだけれど ごめんね。ぼくはそれいじょうのことばをもちあわせていない。 (( 好きでいることに罪はないので、ぼくは死刑になりません。 )) ありがとう。ついさっき、めのまえをとおりすぎてった とうめいなかぜが、はこんでくれる。 ぼくのきもちを、きみのむねに とどけてくれるとおもう。 そうして ぼくはとおくまでゆくよ。 ぼくのすがたがみえなくなるほど、みえないなにかをさがしにさ。 ---------------------------- [自由詩]それでもたしかにぼくがいたんだ、あいまいなひかりつつまれながら/ゆうと[2008年10月29日23時41分] 夕陽のせいでぼくはわらうしかなかった きみはすぐ泣きたがるからぼくはいつも、 すこし離れて歩いていた そうすればきみがいつ泣き出すかわかる 首からぶら下げた他人行儀な一眼レフで あまいピントで撮った世界は ゆめをみているようだった (( それでもたしかにぼくがいたんだ )) とりとめのない、まいにちがつづいても きみがとなりから姿を消しても ほんとうにぼくがいたんだ 生きて、いたんだ (( あいまいな、ひかりにつつまれながら )) ---------------------------- [自由詩]ウィンタータイム/ゆうと[2008年10月31日1時54分] あさがきました ふゆの あさがきました どおりで さむいとおもったわけだ * さむいから さむいので あさをむかえることにしました でもやはり さむかったのです それは ふゆのあさだったからです * ふとんからでられないのは きっとぼくだけじゃないので ふゆになれば がっこうもかいしゃも にじかんくらい おくれればいい そうおもったので とうしょしました * てのつめたい あたたかなひとが よんでくれたので このアイディアは つぎのひから さいようされました みんなこのことを かんげいし ウィンタータイムとよびました * それからまいとし ハロウィンがおわると ウィンタータイムになり にじかんおくれのふゆのあさが はじまるようになったのでした おしまい ---------------------------- [自由詩]やさしさを溶かす/ゆうと[2008年11月4日12時31分] やさしさを溶かす、空、空、空、きみはここにいない、ぼくもここにいない、あこがれだけを持っていた、あやまちなんかじゃなかった、たとえばそういうかなしみに、すこしだけ滲むライトブルー、指先に絡む、宙に舞っている、あまりにも空虚で、あまりにも満たされていた、つながっている感覚、ただのさびしさ、忘れてもいいよ、忘れないよ、たぶん好きだった、好きだったのだと思う、だって胸が痛む、だってなぜかうれしい、涙が出るのは、無意味かもしれない、だけどぼくは好きだった、しあわせなときにだって、泣きたいと思うんだ、ぼくは、泣いてもいいと思うんだ、ぼくは、そういうものぜんぶ、好きだった、いとおしいと、思ったんだ。 ---------------------------- [自由詩]生きている/ゆうと[2008年11月5日12時52分] 生きている というのは そう、 ぼくじゃなく 他人だ。 それは人じゃなく、 空かもしれない。 花かもしれない。 風かもしれない。 海かもしれない。 ぼくたちは そういうところから 感じ取り、 生きていると思うのだろう。 生きている心地 というものは、 自分だけでは つくり出せない。 そこに空があって、 そこに花があって、 そこに風があって、 そこに海があって、 そこに誰かがいて はじめて、 生きている心地がするのだろう。 生きている と 感じることは、 簡単なようで 難しいことだ。 いちばんわかりやすいのは、 誰かが死んだときだろう。 生命を持つもの とくに人には 多大なるエネルギーがあり、 ぼくたちはそれを浴びて、 生きている と 感じることができるのだ。 生きている ということに 感謝しなければならないのは、 決してひとりきりでは 生きている と 感じることができないからだ。 生きている ということが よろこびであっても、 かなしみであっても、 ぼくたちはそれを 肯定し、 受け入れることが できる。 そういう生命体だと ぼくは思っている。 ---------------------------- [自由詩]よくある質問/ゆうと[2008年11月13日22時39分] よくあることで よくあることすぎて ぼくのまいにちはおわってく 取るに足らないことだった よくあることで よくあることすぎて だれも気に留めないし ぼくだけが泣いている よくあることで よくあることすぎて じぶんをすきじゃないことが あたりまえみたいになって よくあることで よくあることすぎて ぜんぶぜんぶ筋書きどおりで つまんないなって言葉を吐いて よくあることで よくあることすぎて だれかをすきになっても すきになってもらえなくて よくあることで よくあることすぎて あきらめついたのに またほじくり返して よくあることで よくあることすぎて それがふつうになって 傷がついても変わらなくって よくあることで よくあることすぎて ナイフがほしくなって 未来を切り裂きたくて よくあることで よくあることすぎて 生きるのも死ぬのも それはそれは自由で よくあることで よくあることすぎて よくあることだから よくあることにして よくあることで よくあることすぎて パトカーに乗せられて あなたはどこかへいってしまった ---------------------------- [自由詩]曖昧な輪郭をなぞる/ゆうと[2008年11月21日12時32分] あなたの前で ぼくは溶け出す ほんとうは ほんとうは こんなはずじゃ なかったのに、 薄い膜に 包まれているから 遠くがよく見えない ぼくが近づかなければ あなたの顔は 忘れてしまう あなたはもっと ぼくを忘れる 約束はきっと 守られてしまうから たぶんぼくは ずっとこのまま ずっとこのままで いるのかな それでぼくは いいのかな 好きという気持ちが 必ずしも 幸せにつながるとは 限らないから ぼくは 悲観的になってしまうけど それでもぼくは あなたを好きになりたいな と ぼんやりだけど そう思ったのです ---------------------------- [自由詩]錆びついた天使の輪/ゆうと[2008年11月29日2時22分] うまくいかないね ぼくたちは しんでしまうね それを あたりまえだとおもっていたら いけないよってあたまのうえで ささやくこえがきこえてきて ああ きみがかみさまだったら どんなにいいだろうか かんがえた ・ くりかえす くりかえす痛みは いつしか愛おしくなり そしてまた痛み出す ・ あかいあかい傷口が ぼくのものではなく きみの愛だとしたら うつくしいのだろうか 日なたのそばで まっしろなカーテンに くるまっていたいなとおもった それがとても しあわせの色に似ているような そんな錯覚がして それは現実だった ---------------------------- [自由詩]ほのか/ゆうと[2008年11月30日23時12分] さびしさばかりがおしつぶすぼくのかんじょう、うねりだしていつしからせんじょうになり、そらのほうにのびてけむりになる、ぶあついあまぐもをつくりだすと、とたんにあめがふりだし、あめはつめたいので、くうきはひんやりとし、だれもがやさしくされたいのだときづく、(ぼくはゆめをみている)、かなしいことがないことが、しあわせだとはかぎらないということ、かなしいことがあっても、しあわせになれるということ、うつむいてみつける、ちいさなはなだって、みあげてきづく、そらのあおさも、ぼくにはどちらもひつようで、それらがぼくをつくりだしている、きみがぼくをすてきだというわけを、ぼくがきみをすてきだとおもうわけを、ぼくはもっとしらなければいけない、ぼくらはもっとしらなければならない、そうするとせかいにひかりがふりそそぐのだと、ぼくはゆめをみている、それがげんじつなら、ぼくはしんじるだろう、それがゆめでも、ぼくはしんじたいだろう、あくるあさがひどくさむくても、ぼくはまちつづけるだろう。 ---------------------------- [自由詩]からっぽの月/ゆうと[2008年12月12日1時52分] センチメンタル ぼくをおっことす ありとあらゆる穴に向けて 投げたボール 放物線を描いて 空のほう 白く光って 消えた センチメンタル あおくまぶしい空 空は空洞だから ぼくを受け入れてくれる よるになると ぼくが投げたボールが 月になって輝く だれかがそれを見て きれいだと言う きれいだと言う。 ---------------------------- [自由詩]ガーゼ/ゆうと[2008年12月16日19時34分] ぼくたちは さよならばかり くりかえして いる いる いる 、、、 、 きみは病気で そう、病気で ぼくは病気で そう、 守られている振りして 実は裸で 何も身に着けていない 何も持っていない 逃げているつもりで それは裏の裏で 表で 追われていることに 気づいていない きみは病気で ぼくは病気で そう、 だから 何? 二度と会えない顔で笑う 鏡の向こうのその奥で 傷口押さえて うずくまって いる いる いる 、、、 、 歪んでるよ 殺されたい わけじゃない 死にたいだけだ そんな言い分 誰が聞くの ぼくが思ってるやさしさは ぼく以外持ち合わせていない 何を期待してるの 馬鹿じゃないの ああ そうだな ぼくもそう思う ねえ ほら 歪んでるよ 、、、 、 ぼくたちは さよならばかり 得意になって 消えていく ---------------------------- [自由詩]オレンジと白い手/ゆうと[2008年12月16日23時05分] 吐く息が、 薄く、 うすくなっていって、 きみはぼくが死ぬのだと、 気づいたらしい、 ようやく、 ようやくまぶたを閉じれるようになった、 その頃、 きみのナイフが、 太陽を剥いた、 きれいなオレンジ、 白い手、 目が離せなくて、 じりじりと、 脳裏に焼きついていく、 鼻につく焦げた臭い、 ――「人違いです」 ぼくは気づいた、 ようやく、 ようやくまぶたを閉じれるようになった、 その頃にはもう、 すべてが灰に、 灰になっていたんだ、 ---------------------------- [自由詩]青ざめる/ゆうと[2008年12月17日15時44分] 目覚めたくないよ 君の姿からは 想像できなくなってしまった 青い、青い世界 色褪せて、しまった 冷たい空気の中で 震えているのに眼、 逸らしたまんま d r o p . アルコール たった少しの 涙だけで 酔うなよ ---------------------------- [自由詩]key/ゆうと[2008年12月18日4時32分] ぼくは よるを呼び込む ふるい風が 吹いて かき消されそうな 感情、 枯葉が舞うよ 透明だからね 色をつけたの わかるかい? きみの目印さ いつだって 駆けてゆく 準備はできている、のに すきっていう気持ちは よくわからないけど ここにある気がするんだ なんとなく まんなかのほうに、 あいまいな 顔をして ほんとうは 知っている だけど気づかない 傷つきたくない、 ぼくはね 知りたいんだ いちどだけ 空になってみたい そしたら そしたらね きみに全部 あげてもいいと思ってる 唯一の なくさない方法って きっとそれしか ないと思うんだ 憂鬱が まぎれて ぼくは夜明け 新聞配達の バイクの音と カーテンの光 どこか遠くのほうで 待っているひとがいる どこか遠くのほうから やってくるひとがいる さ、 ぼくはこれから 羽ばたいて、みるよ ---------------------------- [自由詩]starry-eyedのぼく/ゆうと[2008年12月18日17時23分] ――「さっきのあの子、殺気立ってた」 きみの髪がゆれてる さっきまで凪いでいたのに あれ、そうか 泣き出したのかな やさしさって、さ 暗闇の中で 光るらしいよ だからたぶんきみは きみは―― あんまりよく見えないほうが いろいろなものが見えてくるんだ いま、 いくつもの星が ぼくの頭に浮かんでいる ように たとえばのはなし ほんとうのはなし きみはなにを信じる? ――うん こういうはなしは 夢の中でしようか starry-eyedのぼく いつからだろう 好きになったものは 嫌いになってしまえるって 気づいて だからいま すべてを放棄して 死ぬことができるような そんな気がしていて ( く う は く ) こわいね おもしろいね なんでこんな、 こんななんだろうね ---------------------------- [自由詩]創書日和「鏡」/ゆうと[2008年12月24日3時58分] ペットボトルの 紅茶をこぼして 僕が最後に 見たものは ほんとうの 僕ではない 僕自身の 僕だった ---------------------------- [自由詩]サボテン/ゆうと[2008年12月28日0時08分] シロ、 あのひとはいつも わたしをシロってよぶ ほんとうのなまえじゃない なんでかはしらない いつのひだったか わすれてしまったけど なんでシロってよぶの、 そうきいたら あのひとはいつもとおなじように わらいながら なんとなく、ってこたえた きょうはあめがふっているから わたしはずっと いえのなかにいた なにをするでもなく なにかをしたいわけでもないので なにもしない、ということをしていた あめのおとをきいたり すこしねむったりしているうちに いつのまにかゆうぐれで あめはすっかりやんでいた ベランダから うすくひかりがさしこんで テレビのうえにおいてある ちいさなサボテンに ちいさなちいさな しろいはなが さいていたことにきづいた そんなとき、 けいたいがなって てにとってみると あのひとからのでんわだった すぐにでたら いま、いえにいる?っていうから うん、っていうと じゃあドアあけてよ、って あのひとはいった びっくりして でもいそいで げんかんにいって ドアをあけると そこにはあのひとがいた ちゃんとあのひとだった けいたいをかたてにもって いつもとおなじようにわらってた でも、 ずぶぬれだった どうしたの、って いおうとしたら あのひとはだまって わたしをだきしめた あのひとはつめたくて だけどあったかくて わたしはなにも、 なにもいえなくなってしまった あめはやんでいた きっとずいぶんまえに やんでいたのだとおもう だけどあのひとは ずぶぬれだった   ――そうだ、 きょうも きのうも そのまえも あのひとのところでは ずっとずっと あめがふっていて だけどいつも わらってたんだ サボテンがはなをさかせたの、 そういったら あのひとは うん、 とだけいった そして シロ、って わたしをよんで だきしめていた うでをはなすと すきだよ、って わたしのめをみていったんだ ---------------------------- [自由詩]ぼくはずるい/ゆうと[2008年12月30日23時15分] ごめん いま ちょっと さびしい ぼくは いつだって ずるいやつ だ いつだって そういって にげて にげて けっきょく なんに なるの こんな まいにち いったい 、 きみは いったい なにに なるの どうやって ぼくの まえから すがたを けすの、 、、、 ねえ、 おねがい ゆるして ほしい むいみだ なんて いわないで ほしい 、、、 そう、 ぼくは いつだって ずるいやつ だ ごめんね そして、 ありがとう ---------------------------- [自由詩]フェアリーテール/ゆうと[2009年1月2日22時52分] すきっていってよ、ねえ なんでだまってるの、 ねえ きらいだなんていわないでよ うそでもいいから、すきっていってよ * さびしくなってぼくはひとり うちゅうへいくのだ ぷかぷかういているのは わくせいなんかじゃなく、 ぼくとおなじように さびしくなったひとたちなんだ だからぼくはひとり あんしんする ここには ひとりぼっちがたくさんいる だからぼくらみんな うたをうたう これはエレジーなんかじゃないよ これがぼくらのエナジーなのさ * きみのうそが ぼくはすきで、 すきで すきで すきだから、 あいしているとうそぶくよ そうして、 ぼくも きみも きがつくまえに だまされてしまう、 おとぎばなしのように ---------------------------- [自由詩]東京プラネット/ゆうと[2009年1月3日1時57分] きみ、あしたはどこいくの そうきいたら とうきょう、ってこたえたんだ ぼく、あしたはどこいくかって とうきょう、ってこたえるよ だってここが、とうきょうだから もし、その きみ が ぼくにあいにきたとしたら いいのになあって おもうんだ いっつもいっつも おもうんだ ああ さっきのぼくのこたえがもし うちゅう、だったなら どこかとおくへいけたのかな きみといっしょにいけたりしたかな ---------------------------- (ファイルの終わり)