hash 2006年8月5日3時25分から2014年6月15日23時19分まで ---------------------------- [自由詩]中途半端なやさしさで/hash[2006年8月5日3時25分] 雨上がりの匂いを含む 週末のような感情で そっと手を伏せて 包んでいて下さい 頬を紅色に染めながら 君の中途半端なやさしさと とんちんかんな恋愛感情で 育んでください 自分の望んだ人が きっと振り向いてくれると ずっと 夢見てください あの人に 恋してるぐらい自然に 育んで 夕立のような裏切と 日の出みたいな絶望で きちんと 傷ついてください 君の 幸せを ビタミン剤のように 願うから どうか きちんと傷つくことを 忘れないで ---------------------------- [自由詩]耳に残るは君の歌声/hash[2006年8月6日22時06分] 青空が偏平足 今日もいい天気だ 渇ききった目 なみだが必要だ 細めた眼と忘れない言葉 ばれた嘘と本当の気持ち もう 触れないよ それで 君が笑ってくれるなら それだけでいいのに 青空の結婚式 今日はいい天気だ 君の笑顔も 涙に代わるから ついた嘘と本当の気持ち 吐いた本音と嘘のなみだ 君が歌ってくれたら そんなのどうでもいいのに いま いますぐに 君の言葉を もう 触れないよ ほら もう 青空が 平らで 平らな 僕の本当の気持ち とおくはなれて 君の歌声 それだけがいいのに ---------------------------- [自由詩]少しだけ/hash[2007年2月9日0時57分] 君の手をとればよかった そうやって差し出された手を やさしく つつめばよかった 君の頭をなでればよかった いつものように手を伸ばして やさしく 触れればよかった 少しだけ そうしただけで 君がにこりと微笑んでくれるなら きっと そうすればよかった ---------------------------- [自由詩]眠る前/hash[2007年2月9日1時02分] ねえほらもう消灯時間 鼻をつけた畳のにおいは遠く太陽の香り 君が恋しいのは 今に始まったことじゃないでしょ ぐっとこらえた腹のそこに溜めてみて それはきっとどっかにつながってるけど 君が恋しいのは きっと 今でしかないでしょ ---------------------------- [自由詩]とじればちかく ひらけばとおく/hash[2007年2月20日0時05分] そういう僕をきっとしかるけど おもたい胸はまだしずんでく あふれだすことばに 意味はもうないけれど 目をとじればちかいのに 静かにとおくへいったから きっと僕らは さよならだ ---------------------------- [自由詩]どうせ明日も予定なんてないし/hash[2007年3月2日23時39分] シャンプーが目にしみた でもね湯船はアツアツで 鼻歌交じりがなんのうた 「なんでもいいじゃん」きみの声 タバコ片手にもみ消して 一応おやすみまた明日 ふかふか布団と一緒だな 「電気は消してね」きみの声 すっとそっとぐっとずっと きみときみのきみが僕と僕のあれを あっとくっとぱっとぺっと きみのくちのはしのさきから こぼれ落ちた それ 柔肌きれいなミミズ腫れ おてて繋いでまた明日 ---------------------------- [自由詩]ウソのホント/hash[2007年7月1日6時38分] 君に嘘をつきました 「ごめんなさい」といえば 君は許してくれるでしょうか 幼い頃 零れ落ちた光が包み込んだ そんな真昼のことでした 懐かしい匂い あの時 突然 雨が降りましたね 君の手をとったことを そこから走って雨宿りをしたことを 跳ね上がる水しぶきを あの 胸躍ったひと時を 忘れることはないでしょう でも 僕は 君に嘘をつきました 「ごめんなさい」といえば 君は許してくれるでしょうか 嘘をつかずにはいられなかったことを わかってくれるでしょうか ---------------------------- [自由詩]僕がどれぐらいくだらない存在かって事/hash[2014年6月7日23時44分] 今日は眠れそうだ きっと君にあったからだ そうやってまた「なんだろうこれ?」って思うよ たった一人の人間になんでこんなに思いをはせるんだ? あぁバカらしい ここからはもう考えない くだらない あぁそういえばまた少し話すことを忘れたよ なんで忘れちゃうんだろうな きっと君がまくしたててしゃべるからだ そうそう 君はいつも優しくしてくれるから 君の優しさにはもううんざりだ その笑顔がいやらしく見えるし 僕は疲れたんだ その笑顔に 優しさは愛じゃないってよく言うけど それなら愛って一体なんだろうね? 僕も君も優しさを勘違いして おたがい自分の間違いを棚に上げていただけなのかな? でも「あんたのせいだ!」って言うのは簡単だし 「あんたが悪い」って言うのも卑怯なことだと思うから あぁ今のままでいいんだ そうか やっぱり言わなくて良かった そうだ いつかなにかあった時の為にとっておこう まだ楽しめる間は それにしてもなんでこんなことになっちまったんだろうな? お互いあれだけ楽しかったはずなのにな いつからこんなフラストレーションをためるだけなのに会ったりしてたんだろう どっちが悪いとも言えないけど こっちが悪くてそっちも悪かったのか? いや違うな よくわからないよ こうやって問題を先送りするのは悪い癖だと思ってるけどさ でも わからないんだ そうそう 最後にこれだけは言っておくよ 君の笑顔と優しさと仕草とそのタバコの匂いにうんざりしたのは本当なんだ でも うんざりしただけで不快ではなかったんだ そう むしろ心地よかったってのは本当の気持ちさ ただの贅沢な悩みなんだよ 言ってみればただの他人でそこから特別になった人に思われて慕われて 僕は何てことを言ってるんだろうね ほんと贅沢な悩みだよ 好きだった人が自分のことを好きだと言ってくれる それがどれだけ特別なのか十分知ってたつもりなのに でも仕方ない そう思ってしまったから でも まだ迷ってる あぁ 多分最後までこの迷いは消えないんだろうなぁ でも しょうがないよ 僕が欲しかったのは愛でも優しさでもなかったんだ ---------------------------- [自由詩]no title/hash[2014年6月7日23時45分] 手をついた地面はまだ暖かい 木の陰は揺れながら 光の中を行ったり来たりする 僕の作り話の中で君は僕の何を見るの? 僕の作り話の中で君は僕に何を見ているの? ---------------------------- [自由詩]世界をきちんと憎む事が出来たなら/hash[2014年6月9日23時31分] ごめん もうそんな言葉は必要なかったね きっと 多分 そうなんでしょ? いつだって どんなときだって 優しく出来たらって思ってる 僕も君も 多分 きっと でも 何もさせてもらえないのは酷だよ だから 何か出来る事を それで 僕の声が君に届かないなら もう  諦めるしかないんだけど いや 諦めるんじゃなくて 君の せいだと それぐらい きちんと 憎んで 決別できたら すごくいいのに ---------------------------- [自由詩]グッドにバイバイ/hash[2014年6月9日23時34分] おはよう おやすみ さようなら 怪我をしたイヌを 名前のわからない誰かのイヌを拾ったんだ キミに名前をあげよう だって不便じゃないかい? スケッチブックを一枚ちぎって くしゃくしゃに丸める ポイっとゴミ箱に投げた 楽しいよ うん  楽しい キツイ洋酒をゴクリと 重いタバコを深く深く 頭がくるくる回るけど 気持ちがいいね 楽しい 嬉しい さようなら 怖い映画をみたんだ ブレーキのきかない車に乗る映画だったよ その中で二人は性欲を満たすんだ それはそれは怖かったよ 夜は蒸し暑い 雪がたくさん降ってる 明日 キミの誕生日だね キミの滑らかな肌には砂がよく似合う でもサラサラのロングヘアは似合わないね ザックリ切ってあげたいよ 目をみて話そう ほら この濁った目をよくみてよ 本当はキミのこともよく見えないんだけど それは内緒なんだ 雷ゴロゴロ キミの家に落ちた ボクの目にもみえた ザリザリの心だね イヌのしつけは大変だよ それはもう戦いにちかいんだ そう やつはすごいよ 本当に強いんだ ボクの知ってる誰よりも強くてたくましくて頼りになるやつさ 酒とタバコと大きなおっぱい 素敵だね 最高だね いうことなしだね だから じゃあね またね さようなら バイバイ したっけ また明日 みんながボクのことを頭のおかしいヤツって言うんだ だから さよならだ みんな さよならだ バイバイ 明日なんて来ないよ ずっと夜のまんまだよ それは とっても素敵なことさ そう 素敵なことなんだ ---------------------------- [自由詩]思い出が満開/hash[2014年6月13日22時06分] 難しい顔しないで行けるはず向こう側まで あくびしてればいつだって新鮮な空気があなたを 目が乾いたって涙を流せば元通りになるし だから大丈夫です 涙を拭いてずっと向こうまで見渡せば 心配事もあるでしょう 名残惜しさもあるでしょう それでもあなたは向こう岸に行かなきゃいけないから だからそっと 送り出せるように皆で準備します そういう優しさでありたいと皆で小さく生きているのです 理由が必要なのはわかっています それも星の数ほどあるのでしょうけど それが苦痛でなければいいのですが それでも願うばかりの気持ちをそっと渡せたら それほど悲しく神聖な儀式はないと思うのです 名残惜しい気持ちを見せずに あなたが去ってから泣くのです あなたが去ってから 声を立てずに皆が皆泣くのです 思いを置いて家に帰れるように ---------------------------- [自由詩]それぞれの形/hash[2014年6月15日23時19分] 友達じゃなくて知り合いの たまにしゃべるような そんな感じの関係が ちょっと懐かしい 懐かしいと言っても 別に何かあったわけじゃないんだけど 笑ってばかりいられるなら それはそれで幸せな事 なんで僕は僕の悲しみを 誰も解ってくれないなんて思っていたのかな そんな思いきっと誰だって一緒なのに 君の悲しみも僕の悲しみも 形や重さは違えど辛さは同じなのに ---------------------------- (ファイルの終わり)