きいろ 2005年12月20日2時08分から2006年2月1日19時28分まで ---------------------------- [自由詩]空かい/きいろ[2005年12月20日2時08分] それは からっぽで それでいて 青い。 あぁ、こんなにも愛しかったのだと。 今頃になって気付こうが それは もう からっぽに なってしまった。 そっと そっと つぶしてしまおう。 目をそらしたままに。 ---------------------------- [未詩・独白]金魚/きいろ[2006年1月5日6時32分] 干からびてゆく金魚を 何の感情も無さそうに眺める (あぁ、乾いてゆくのだな、と) ピンクが赤にかわっていく なぜ苦しむ姿はこんなにも奇麗なのか (私は私であり、苦しんでいるのはそいつでしかないのに、少し、少しだけ苦しい) 『あぁ、死んだのか』 とうとう動かなくなったそいつは、 机の上で目を開けながら死んでいる あまりにも呆気ない 呆気ないからこそ、人は怖がるのかもしれない、そう思った (私はそいつを土の中へ埋めてやった) 飼っていたが、やはりそいつの命はそいつのものでしかなかった 思ったよりも、必要な存在だったのかもしれない (虚しさをごまかすために、また飼った) ---------------------------- [自由詩]紅茶/きいろ[2006年1月17日2時37分] 白く、 淡くなっていく 記憶が、 視界が、 私を取り囲むものが (淋しさとは)。 誰にも。 気付いてもらえないと 悲鳴をあげる。 (無差別に) そう。 (誰彼もが逃げようとしている) そして 私は 紅茶を飲む。 (まるで関係無いとでも言うかのように) 自分で自分に気付かない愚かさを抱えて。 ---------------------------- [自由詩]巨/きいろ[2006年2月1日19時28分] 大きすぎる、  真っ白い(真っ黒にも見える)壁が ごぉごぉ と私の前に突っ立つ。 距離を埋めようと  必死に足掻いて、 足掻いただけ空しくなる。 結局、全ては無駄だったのだろうと。 そう、思えば思うほどに  消えてしまいたくなるのは。 あぁ。可笑しいのか。 笑えばいい、好きなだけ。 お前の好きなようにすればいい。 全て。 あざ笑えばいい。 その代わり、 私がいなければ生きれないように、 息が出来ないようにしてやろう。 逃げ道は、無い。 ---------------------------- (ファイルの終わり)