唯浮 2005年9月22日3時44分から2005年9月22日3時53分まで ---------------------------- [自由詩]夜会/唯浮[2005年9月22日3時44分] 瞬きもせず 震えもせず 怯えもせず 淡々として 沈むものと 浮くものと 漂ふものと 秘めやかに 貴方の瞳を 此方の瞳を 彼方の瞳を 映し出すは 夜暗の水面 ---------------------------- [短歌]或る道化師の一日/唯浮[2005年9月22日3時53分] 彼の人の 通いし道を 歩く時      前後左右に 研ぎ澄まし五感 六感を 頼りに来ては 天秤に      かけては揺らす 期待と諦め 茶柱が 幾本立てども 会えぬ日は      粉茶をすすり 鼻をすする 薬指 見つめる先に 夢を見て      まどろむ夜の 一人の寂しさ ぬばたまの 眠れぬ夜に 五七五      七七詠ひて 慰む我が恋 忘却を 誓ひて一人 眠る夜の      夢に君出で 忘れ去る忘却 ---------------------------- (ファイルの終わり)