ともちゃん9さい 2008年11月17日12時14分から2018年9月12日7時09分まで ---------------------------- [自由詩]ビーバップ・みのるとわたし/ともちゃん9さい[2008年11月17日12時14分] ビーバップ・みのるが好きだ。 ビーバップ・みのるはAV監督だ。 ビーバップ・みのるはすこししゃくれている。 ビーバップ・みのるの声が好きだ。 ビーバップ・みのるはドMだから、 自分のしてほしいことをするからドSがうまい。 うまいというかひどい。 わたしはドMなのでドSがうまいビーバップ・みのるが好きだ。 第3回、D−1クライマックス公開オーディションで、 エントリーナンバー11番、大沢佑香は、 小さな声でビーバップ・みのる監督を指名した。 ビーバップ・みのる監督は大沢佑香を誰もいないところに連れていった。 ビ 一個取って。 間 ビ 一個取れよ。 大 これ食べるんですか。 ビ 大きい声で言え。 大 これ ビ これ食べんだよ。 間 ビ なんか、俺、ひねくれちゃったから、   でもすごい好きになりたいんだよ。ん、   でも、さ、○○してもらってもね、俺嬉しくないんだよ。   なんかうまく伝えられないんだけど、   あの多分ね、俺、他の子面接したとしてもね、   みんな○○してくれると思うよ。   人によっては●●もいいよって子、いるよ。   でもね、この俺の◎◎ついたさ、   このカツサンドさ、誰も食ってくんないと思うんだよ。 大 ん。 ビ でも食ってくれたら、俺が嬉しいの。 大 そっか。 ビ 大沢佑香だから俺は食ってほしい。 大 そっか。 ビ でも食えなかったらいいよ別に。 中略 大 そっか。 ビ それは自分で選べよ。 間 ビ カメラ見てろよ。 間 大 じゃ食べます。 ビ でかい声で言えよ。 大 食べます。 ビ 食べろよ。 中略 ビ きらいになった? 大 (首を振る) ビ きらいになってない?なんで。   こんなことする奴いやだろ。 大 え、なんか、せっかくの愛情表現だから、受け止めようかなと思って。 わたしはこれを見て泣いた。 わたしはこれを見て泣くくらい何かがかけている。 わたしはこれを見て泣くくらい何かがあふれている。 わたしはこれを見て泣くくらいへんたいだ。 つまりわたしはこれくらいの愛情表現を簡単に受け止められるような人間になりたい。 それはつまりこれくらいの愛情表現を簡単に受け止めてほしいということだ。 これくらいの愛情表現。 わたしは、ビーバップ・みのるになりたいし、大沢佑香になりたくて、 きっと、君とぼくはちっともちがわないんだ。 わたしはそれがちがっても、ほんとうの愛がいやらしいことの中にあると信じている。 ---------------------------- [自由詩]る/ともちゃん9さい[2008年12月5日17時53分] るるるるる るるるるるるる るるるるる 崩壊するる 保育園のオルガンは息があらい 足踏みがねばついている 牛乳をこぼした 園児は花とともに卒園して 入学する前に死んだ 夜のこども部屋 寝顔みる母親は ランドセルのひかりを知る かたわらで死んでいるこどもが生きていると信じている 園児じゃない朝がくるくると くるくるくるくるんだと るるるるる くるくるまわる るるるるる くるくるくるう犬ううう とおされた管をひきちぎる 差別の川岸で 夫婦ゲンカをたべている 月がきょだい ずううっと 低い音がしている かたわらで死んでいるこどもが生きていると信じている そして犬がくるくると くるくるくうくらうんだと 絵本から絵がぬすまれて るるるるる るるるるるるる るるるるる るに埋めつくされる 月がない ずううっと 低い音がしている まっくらだ るるるるる るるるるるるる るるるるる るに埋めつくされて ここはどこ ずううっと 低い音がしていて 足踏みがねばついていて とおされた管をひきちぎって 絵本から絵がぬすまれて ランドセルがひかる ---------------------------- [自由詩]世界中の初恋よ、叶え/ともちゃん9さい[2008年12月22日13時34分] 毎日晴れているので洗濯物が たまらない のどが かわく かわいた くちびるがひかる 世界中の初恋よ、叶え 一定の速度で落ちる しなやかな着地 生まれてからずっと プールで泳いでいるよ えらばないまま つながってママと ベクトルがのびていく 晴れろもっと 青く サーフィンサンタクロース南半球 夏と正月がやってきて ホームシック歯痛 しくしく泣きたい 世界中の初恋よ、叶え こどもの残酷さで おだやかなきもち 絶望しそう 言葉知らないだけ 歯ごたえのないものを食べ続けたから 戦争に負けました 落ちる一定の速度で しなやかな着地 ああ かるい絶望 言葉知らないだけ 落ちる一定の速度で 世界中の初恋よ、叶え そうしたら誰だろう ---------------------------- [自由詩]ぽむぽむぽえむ/ともちゃん9さい[2009年2月10日13時27分] はたらきたくねえなあ と そんなにおもっていないのですが はたらいていないです ニュースで言うよりは 東京だし しごとはあります バイトルドットコムのデータ入力のしごとが 渋谷駅についたら 電話をかけて 面接会場に案内されるとか えらばなければ しごとはいくらでもあります うんこはNGとか えらばなければ しごとはいくらでもある はたらいていないのに おかねがほしい たいへんむじゅんしています ニートは34さいまでなので わたしは来年期限ぎれする すごいなあ 現実は すごいなあ 現実が現実が現実が ああ すごいなあ すごいなあ ちくわの笛、鳴らないけどおいしかった 兵庫・淡路 高校教諭、男子生徒2人にわいせつ行為見せる 福島 男児の体にろうそく垂らし傷害容疑「おねしょ治すため」 「からかわれた」高校教諭、クラス全員平手打ち 佐賀 象水浴び場の池に男性遺体 大阪・天王寺動物園 チワワやダックス…23匹の死骸放置 福岡の繁殖施設 おでこにハートの子牛誕生 神奈川・藤沢の牧場 とアサヒドットコムが詩を書くので 詩人はとっくの昔にやることがなくなって 詩人村でぽむぽむしています ぽむぽむぽえむ くうきのぬけた ぽむぽむぽえむ 滞空時間のながい ぽえむが東京の空を飛んでいます ---------------------------- [自由詩]おおかみくん/ともちゃん9さい[2009年2月10日13時28分] 男はおおかみくん ちゃいろいおおかみくん にじんだおおかみくん 夏のおわりみたいにきらきらしてる 最後のおおかみくん ともだちのふとんの他人のにおいなつかしい くるまりたい ここでとめて死にたい ひやした蛇口をひねりすぎた ひどいひどい音がする しんくにあながあくまで みずをだす ひとさしゆびとなかゆびが めりこんでメルトろ こゆびつきゆび はれあがる 空が 一定の速度で 落ちて ひやるろん しなやかな着地 と おでこにはりつくナルトろ かわいい ひえぴたりろん 一面 ひまわりが咲いています よ くるくるくる ぎざぎざぎざ 宇宙にでてきて にじんで 星になった フィルムの黒が濃い 涙の影が濃い 涙の谷が怖い 夏のおわりみたいにきらきらしてるよ 漢字読めないだろって見下してる NHKのゴトウアナが張り付いた笑顔で ダッシュして奪取なんつって 見下される イエス オー オー オー イエスマン イエスでノーをかわした 夢をふたつみて そうかわたしは怒っていたのかとおもう きりきりきり すとすとすと 宇宙にでてきた にじんだ 星になった 白紙の点が濃い 涙の影が濃い 涙のしみが怖い 夏の水着 ずっと 乾かない ずっと 気持ち悪さが ずっと ずっと 好きだった 春が近いから 夏が近いから 空が近いから いちばんさいしょに 死にかける シリカゲル どうしてこんなに乾くんだ 詩にかける シにかける シリカゲル どうしてどうしてどうしてこんなに乾く 漢字読めないだろって見下してる NHKのゴトウアナが張り付いた笑顔で 杉山清貴アンドオメコと大腿部なんつって 見下される イエス オー オー オー イエスマン イエスでノーをぶち殺す 夢をふたつみて そうかわたしは怒っていたのかとおもう 漢字読めないだろって見下してる NHKのゴトウアナが張り付いた笑顔で 机上の空論を騎乗位でなんつって 見下される 男はおおかみくん ちゃいろいおおかみくん にじんだおおかみくん 夏のおわりみたいにきらきらしてるよ 最後のおおかみくん ともだちのふとんの他人のにおいなつかしく くるまりたい ここでとめて死にたい ひやした蛇口をひねりすぎた ひどいひどい音がする しんくにあながあくまで みずをだす ---------------------------- [自由詩]OLさん/ともちゃん9さい[2009年2月22日14時41分] ボトルの曲線 タイトの曲線 かつんかつんのOLさん かかとすりへりうむでへんな声 ださないで 浮かんでて フルーツ消しゴム噛んでばらばら 吐き出しても残ってる どうしてこんなことしたの 失恋したの 遊ぶ金ほしさでしたの 歯が折れる夢をみたの 半分はやさしさでできているの 冬のはじまりの手袋みたい 恋のはじまりはくすぐったい 恋のおわりは恋じゃない おもいおもたい あしどりのOLさん かかとすりへりうむをすえ おっぱいおもたい 肩がこる 冬のはじまりのままでいて 恋のはじまりのままでいて 恋のおわりも恋でいて OLさん かかとすりへりうむでへんな声 ださないで 浮かんでて ---------------------------- [自由詩]猫、のぼる/ともちゃん9さい[2009年4月30日9時19分] ななめってでかく でかく見せようって すうはあ すうはあ すうはあ すうはあ シンコペーションヌ クワウクワウクワウクワウ ギターで埋める たいへいようひろがりーっぱい ゆれるレースのカーテン もうない天国へ ハー 好きだった歌が スローな落下している 叩きつけられて死んだりしない 生活はつまらない 読んでる紙が黄ばんでく 怒られない方法がじゃまくさい 子どものベロを染めるにじいろおかし 太陽を直接見ないでください 残像がじゃましてる もっと仲良くなりたい もっともっと仲良くなりたい 色を減らして 3つだけ光って夜 白だけで叫びたい ななめってでかく でかく見せる遊びを ぴょんぴょんぴょんぴょん 子猫がしている ベッドが毛だらけ クワウクワウクワウクワウ からめとる6弦で 天国はもうない レースのカーテンゆれる のぼる のぼる のぼる ハー もっと仲良くなりたい もっともっと仲良くなりたい 色を減らして 3つだけ光って夜 白だけで叫ぶんだ 太陽を直接見た 残像がじゃましてる 触りたいけど 一定の距離を保つ 無理なんだけど そして取り返しのつかないことがしたい 無理なんだけど エンドロールに登場する 席を立つ人になりたい エンドロールで席を立つ 次の場所に行きたい エンドロールでチェンジする 音楽が耳に入って気持ちいい 生まれなおして 次は 慎重に 次は 立ち止まる猫で そっと おでこであいさつする ---------------------------- [自由詩]Fireworks/ともちゃん9さい[2009年8月6日8時51分] 親のいうことをきかないと死んじゃうからたいへんだ きょうは花火大会 火薬のにおいをかぐために ずらずら歩いて 親においつくために必死に歩いて きれいだなあ花火 ゆがんだドラえもんきれいだなあ 音がでかくてきもちいいなあ 机の上はいつも汚れている 泣いても捨てられたものは戻ってこない 愛されているんだって心から思わないけれど この人は愛しているからこういうことをするんだなあってわかってる 親のいうことをきかないと死んじゃうからたいへんだ きょうは花火大会 火薬のにおいをかぐために ずらずら歩いて 親においつくために必死に歩いて きれいだなあ花火 ゆがんだドラえもんきれいだなあ 音がでかくてきもちいいなあ 簡単に約束をやぶるのに わたしがやぶったらすごい怒られる 愛されているんだって心から思わないけれど この人は愛しているからこういうことをするんだなあってわかってる けどいつも笑いかけてくれるからちゃんと笑える ほめてくれるからほめられるとうれしい ---------------------------- [自由詩]タイム/ともちゃん9さい[2009年8月22日10時56分] 雨のあとのアスファルトは黒猫の背中 誰も死ななくて済むかな 踊りたい 高知の友だちに会いたい 旅に出たい 旅に出た友だちと合流したい 空を飛ぶ方法をやっと見つけたよ 夢の中だけじゃなくて くって力いれるとふってとぶ くって力いれるとふってとぶ 手をつなぐともっと高くとべる だったらそうやって家に帰る 何時間かかったっていい かなしくてかなしくて仕方ないんだ カラオケ映像 雑踏の中でわたしだけ止まってて 眉毛が太い 目が白黒 ひとりぼっちだ だいじょうぶじゃなくても 生きてればだれも気づかないよ 死んじゃえば多少気づかれるかも 助かりたかったら少々大袈裟ぐらいがちょうどいい おおかみあらさー 壁壁壁 気持ち悪いのはいやだ 黒猫の背中に今います 電話でいいから誰かとつながりたい 家の帰り方わかんなくなっちゃった 201号室 201号室 に帰る方法がわかんなくなっちゃった 黒猫の背中に今います 電話でいいから誰かとつながりたい 家の帰り方わかんなくなっちゃった 201号室 201号室 に帰る方法がわかんなくなっちゃった めいわくはかけちゃいけないってわかってます けれど家の帰り方ほんとにわかんなくなっちゃったから 迎えに来てほしいです 君の家からそんなに遠くないはずです だから迎えに来てほしいです そして手をつないで高く高くとんで帰れるかな 何時間かかったっていい 君とだったらほんとにできるかもしれない ---------------------------- [自由詩]浮気症/ともちゃん9さい[2009年9月19日15時13分] 殺される前に殺せ ほんとにやるのか やわらかい生活 はねっかえるからむずかしいんだよ 敷布団は固めがよい 腰によい 君が隣に寝ているはずなのに ちがう人の顔に見える 友だちの顔 ずっと見ていたら 君の顔に戻った 浮気症 どっからが 中野のおっきい本屋さんで聞いてみよう どっからなのかって 手をつなぐっていやらしいから浮気 見つめあうっていやらしいから浮気 いやらしいことは全部浮気なんです精神性です 大変だ あふれているじゃないですか 通じ合わなくてもですか 通じ合うなんてことはありえません むずかしい系のことですか たとえばあなたとわたしは通じ合っていないんですか 中野のおっきい本屋さんで 通じ合ったかもな店員さんはノートパソコンをいじっている 浮気をしてしまった 家に帰って君が得意料理をつくって いっしょに食べておいしいねって テレビのチャンネルぜんぶ変えてつまんないねって youtubeでミシェルゴンドリー見てやっぱりいいねって かまってちゃん見て刺激受けて 君は1階でギター弾いて わたしは2階で何か書いて 一日が終わる 殺される前に殺せ ほんとにやるのか ゆるみきった生活 はねっかえらないからむずかしいんだよ 敷布団は固めがよい 腰によい 夜中 目が覚めて 君が隣に寝ていて ちゃんと君の顔に見える ---------------------------- [自由詩]お父さん/ともちゃん9さい[2009年9月20日12時37分] ブルーレットおくだけが落とす ブルーレットみたいな色の汚れが 必死にこびりついている 待っている次の人が お母さんも含まれている列 お父さんも含まれている列 お母さんにたくさん会える気がするが 実はお父さんかもしれない お父さんの家が近いから お父さんは内緒で わたしに会うとき内緒で わるもの 離婚しただけなのに りこんちょうていとかもして 離婚しただけなのに どうして奥さんに内緒にするの 奥さんはしっかりものだから きっとわたしを受け入れてくれるはず 前の人との子どもだって よくある話 お父さんが死んだら 教えてくれる人がいないのだ お葬式にいけないのだ そういうことでときどき泣く 結婚式とかどうでもいいのだ お葬式にいけないなんて わたしは娘だ わたしはあなたの娘だ 新宿でさようならは もう二度と会えないさようならだ お父さんは泣きそうな顔している だから振り向いちゃいけない 顔が似ているということで お互い最低な性格ですね わたしもどっかでこれでいいとおもっている ---------------------------- [自由詩]ジョン/ともちゃん9さい[2009年9月25日11時27分] 左手くすりゆび おじいさんとおばあさん とれない なんごう 思い出をかたる いいこにしてるのに いやなことばっかり かみさまは宅録に夢中 ビートルズのカバーに夢中 セカイヘイワ ジョンカンペキ ざらざらのおしり 手入れがずさん 年を取った 重力をなくして 宇宙旅行 まださき 宇宙旅行 顔がむくむ 左手くすりゆび おじいさんとおばあさん とれない とれない 思い出をかたる しずかに いいこにしてるのに かなしいことがつづく かみさまはDIYに夢中 犬小屋づくりに夢中 ワンワンワンワン ジョン待ってろよ ざらざらのかかと 手入れがずさん もう若くない 重力をわすれて 宇宙旅行 いつかね 宇宙旅行 君といけるかな 笑ってばっかり 泣いたら夜がキラキラきれい ---------------------------- [自由詩]親父と恋/ともちゃん9さい[2010年10月8日9時08分] ゆるめのローションたらした指 耳の中 かきまわす音 骨の音 今日 小さな失敗して 心折れて 昔の男との思い出の曲聴いて 立ち直ってやる OLだから 知らずに口ずさむ彼氏に 胸痛めたい そんなかわいいかわいい自傷行為さえ あれば 明日の準備 オフィスとカジュアルの魔物 とどこおりなく 時給1200円 交通費なし あわてない あわてない 朝までぐっすり おはようお父さん 離婚して 再婚しちゃったから お父さんのお葬式にたぶん参加できないわたしが 手紙を書いています 住所を知らないから 出せないんだけど 今はインターネットだから インターネットしちゃえば届くかな お父さんが死んだら 教えてくれる人がいないのだ お葬式にいけないのだ そういうことでときどき泣くのは気持ちいい りゆうなんてどうでもいいのだ 結婚式とかどうでもいいのだ お葬式にいけないなんて わたしは娘だ わたしはあなたの娘だ お父さんの家が近いから お父さんの家が近いから お父さんは内緒で わたしに会うとき内緒で わるもの 離婚しただけなのに りこんちょうていとかもして 離婚しただけなのに どうして奥さんに内緒にするの 奥さんはしっかりものだから きっとわたしを受け入れてくれるはず 前の人との子どもだって よくある話 新宿でさようならは もう二度と会えないさようならだ お父さんは泣きそうな顔している だから振り向いちゃいけない 顔が似ているということで お互い最低な性格ですね わたしもどっかでこれでいいとおもっています 手紙を書いています 住所を知らないから 出せないんだけど 今はインターネットだから インターネットしちゃえば届くかな お母さんにお父さん似だと言われるたび恋をしていた お母さんよりもお父さんが好きになった お父さんが「わかってくれる」と思っていた 休憩中にパスタを食べる 2歳半までしか暮らさなかったお父さんの得意料理と わたしの好物の一致とか ユニクロかぶった苦笑いさ はははははは 今日も 小さな失敗して 心折れて 彼氏とユーチューブで見つけた曲聴いて 立ち直ってやる バイトだから 口ずさむ彼氏に 子猫愛でる気持ち そんなかわいいかわいい愛情さえ あれば 明日の準備 オフィスとカジュアルの魔物 とどこおりなく 時給1200円 交通費なし あわてない あわてない 朝までぐっすり ---------------------------- [自由詩]冬にお鍋したい/ともちゃん9さい[2010年11月12日16時37分] 塩 しょうゆ みそ ちゃんこ キムチ カレー 豆乳 水入れて昆布ひたして カキの洗い方どうだっけ? 野菜は水から? お魚お肉は沸騰してから? 春菊はすぐだから食べる直前 あったかい食べ物は人を救う 料理の鉄人の道場六三郎 鶴ちゃんのおでんネタと ひょうきん族のエンディングテーマ なつかしんで としがばれて なつかしい もっと なつかしくなりたい あったかい食べ物は人を救う 甘酒 豚汁 石原軍団が炊き出しがんばるのを 最近みない なつかしんで としがばれて なつかしい もっと もっと なつかしくなりたい 冬にお鍋したいんだ 窓がくもって 顔がほてって おなかいっぱい食べて 他愛ないおしゃべりとテレビが 家族みたいで なつかしくって たのしい 窓に指で絵を描く ゆきだるまの絵を描く おしゃべりがつづいてる 指先がつめたくってきもちいい 酔ったいきおいで 蚕糸の森公園行って グラウンドが広くて あったかい食べ物に救われて 生まれて死ぬまで回転する球にはりついているって わかんないけど 冬の空気は 星がたくさん見えて すきなうた 「東京の空の星は  見えないと聞かされていたけど  見えないこともないんだな」 って口ずさみたくなる 冬のお鍋は 窓がくもって 顔がほてって おなかいっぱい食べて 他愛ないおしゃべりとテレビが 家族みたいで そんな思い出ないのに なつかしくって たのしい いつだって 土曜日の夜みたいで たのしい ---------------------------- [自由詩]青空/ともちゃん9さい[2010年11月12日22時47分] 若かったころひとりで たいていひとりで ひとりはひまなので 余計なことばかり気になって 寝転んで涙 耳に入ったまま起き上がって 肌がきれいな 童顔男子にひとめぼれ それから 毎日 晴れていた 布団をほす 洗濯機をまわす 掃除機をかける 花を買う たたみに寝ころがる 詩に書かない 代わりにカメラ 何枚でもカメラ ぜんぶ青空がうつりこんでる 男子と夜 線路沿いをあるいた 今冴えているから 両思いをびりびり感じまくってる 今冴えているから 君の考えてることぜんぶわかってる と 今冴えているから が すべて 大事 それだけ それしか びりびり びりびり そして 終わったんだけど だって 雨が降るから 雨ならまだいい くもりのしろに頭がおかしくなってしまいそう 布団おもたい 洗濯物たまる 掃除機めんどう 花かれる たたみしめってる 詩に書いてしまう カメラほこりかぶって カメラの中にだけ青空がある それだけ それしか びりびり びりびり すこし年をとって 毎日 天気はちがうけれど 特別冴えていないし びりびり びりびり しないけれど ひとりじゃない 寝転んで涙 耳に入ったりしない けれどときどき 夜ささやく言葉とまなざし あるくスピード オリジナリティあふれるカラオケ 先に寝てしまうこと おもしろすぎるメールの返信 自転車ふたり乗り 返してない本とCD 眠らなかった朝と空気 おいしい洋食屋さん 音楽のまほう じょうずな散歩 今も読みつづけてる小説 書けないこといっぱい そして青空 毎日青空 晴れてばっかりだった はずはないのに 青空の写真なんて はじめからないのに 思い出して きっと君はとっくにわすれてて 思い出はわたしだけのものだ 君よりも ずっと ずっと いとおしい 青空 みたいな青だ ---------------------------- [自由詩]t o m o f a n/ともちゃん9さい[2012年2月11日2時40分] 欲求不満熟女料理のタグはカレーライス エヴァーノートウェブクリッパー同期して 外れやすそうな蝶つがいのようだ 僕ら じゃがいもとにんじんとたまねぎとお肉を キリリしイタメルルしニララして おおおおお 獣だな 言わせてみせる つくれぽして 言わせてみせる ビーバップ・みのるが好きだ! あとアイホン超はかどるよー!!!! 生まれて初めて女であることの意味をフリックしてみる セー○○○ あん時言ったろ 真っ赤なお江戸に三味線弾いて鳴いたこねこのおなかシルシル 汁まみれ ビックリマンチョン シールまみれ ああ川の流れのように 10代の少女は ずっとずぶぬれ 色がこい 3.11 59 26535 89793 23846 26433 83279 50288 ふわふわおっパイーパイッ体操 やわらかアスファルト 黒いグーグルマップで拡大できないふるさとの景色 夕暮れ 君の料理がうまくなる (はっかないお味〜) 夕暮れ 母の帰りが遅くなる (ひらっひらのお洋服〜) ながめているだけで参加できないゆめめ 死んだ人が生きている人に話しかけるみたいに からだがすける 5年ぶりのとなりのトトロは あの停留所のシーンばかり繰り返し お父さんが帰ってくる直前で メイは眠気を訴える おじゃまたくしを金魚鉢にいれて楽しめば 年末大掃除に干からびたカエルが見つかるよ つまりこれは片づけの魔法かな? お風呂場のタイルをこなごなにくだいて そうかわたしは怒っていたのかとおもう 足のうらが気持ち悪い波打ち際のスイカ割りと センチメンタルバーカ 女性は毎月、血まで取り替える レッツメイクラブ☆ 取り替えるのは顔だけにしな もっともっと言ってほしい 愛が声に満ちていると 素直にすれば満たされる 欲求不満熟女料理が エヴァーノートウェブクリッパー同期して 外れやすそうな蝶つがいのようだ 僕ら おおおおお 獣だな 心臓の音が近くなる 近くなる 暮らしのリトミック 相手の口を食べると 唾液の甘いにおいに窒息して なまぬるい午後がやわらかいシルシルにシルむ 名まえを呼んで ゆっくりしゃべっても いいんだよね いいんだよねはもういいんだよねはもういいんだよね こわばらなくて 教科書の表紙のうすい紙めくれ インスタグラム 色あせた かげでフジロックと呼ばれていたことを思い出す ともちゃんはファンタジー 少し手ごたえのあるものを刺し続けたい ずちゅずちゅ ぬっぷぬっぷ 小指のしわと砂嵐とじょー上質紙のくしゃり陰影 宇宙のしみ かみの みぞ コーラス重ねて色んな音うずまいてあまる語尾と息づかいが好きだ 時間の上に重なる時間の上に重なる音 少しずつずれて 電話してるときのメモの絵みたいな筆圧ぐるぐる重なる音 人のこころは簡単にきえる 人は人のこころを持たねばならぬと、くるしみ保とうとする くるしい と にがい つらい と からい まな と かな 北斗晶 と ジャガー横田 イチロー と トムヨーク どっちでもいー!!!! ともちゃんのファンタジー 夢がないけど、生きてていいすか ともちゃんはファンタジー 目的がなくなっても、だまるな 女性は毎月、血まで取り替える レッツメイクラブ☆ 取り替えるのは顔だけにしな もっともっと言ってほしい 愛が声に満ちていると 素直にすれば満たされる 欲求不満熟女料理が エヴァーノートウェブクリッパー同期して 外れやすそうな蝶つがいのようだ 僕ら おおおおお 獣だな 心臓の音が近くなる 近くなる 暮らしのリトミック 相手の口を食べると 唾液の甘いにおいに窒息して なまぬるい午後がやわらかいシルシルにシルむ 名まえを呼んで ゆっくりしゃべっても いいんだよね いいんだよねはもういいんだよねはもういいんだよね こわばらなくて 教科書の表紙のうすい紙めくれ インスタグラム 色あせた かげでフジロックと呼ばれていたことを思い出す ともちゃんのファンタジー 夢がないけど、生きてていいすか ともちゃんはファンタジー 目的がなくなっても、だまるな ともちゃんのファンタジー まだ死にたくないんだ! ---------------------------- [自由詩]石川浩司 さま/ともちゃん9さい[2012年7月8日13時03分] 石川さんとわたし 耳の長い女子高生だった 長い信号待ちをしていた 黄色い旗をふったら黄色い電車やってきて 風街をふきとばしはじめたので 涼やかなおはじきお口に入れて後輩に電話した あかずの踏切りかもしれなかった どっちでもよかった 高2の美術の時間はまだ受験じゃないから ピーターバラカン似の先生がおでこをぴくぴくさせながら 好きな絵を描いていいと言った たまの「犬の約束」が出たばかりで 最高傑作だとおもっていた 特に「ガウディさん」から「あくびの途中で」の流れが 次の頁の必然としかいいようのない秀逸さで でっかいCDラジカセで聴くたびにていねいに鳥肌をたてていた だからそれで絵を描くことにした 「ガウディさん」の絵を描くことにした でもひどい雨が突然落ちてきて 後輩と電話で話した内容は 「ムーンライダーズって解散したんですよねー」って 1992年に言い放ったため、正しい情報の提供である だから君はどっかにいるんだけど わたしの前にまだ君はいないから 海に出かける約束をしていないから 犬がくわえてっちゃうことはない みんなカラフルな傘をさした タッチはそのころはまっていた佐々木マキ氏の影響うけまくりだったが はじめて先生がほめてくれた 色づかいをほめてくれた デッサンも油絵もだめだったわたしをはじめてほめてくれた 後輩の同級生は吹奏楽部の顧問とできているらしい わたしは美術準備室に入れなかった どっちでもよかった みんなカラフルな傘をさした 描いた絵は中学の恩師にあげた どっちでもよかった 「耳の長い男信号待ちしている  黄色い旗をふったら黄色い戦車やってきて  町を壊しはじめたので  ドイツのコインを入れて彼女に電話した    でもひどい雨が突然落ちてきて  みんなカラフルな傘をさしたので  海にでかける約束は  犬がくわえていっちゃった」 今もときどき音がドンシャリ流れていねいに鳥肌たてる ともちゃん9さい より 2012年7月3日(火) 石川浩司生誕祭 〜ゴーインに51歳!〜 吉祥寺Manda-La2 お客さん参加型「バースデイプレゼントコンテスト」にて朗読したもの ---------------------------- [自由詩]家族旅行の計画/ともちゃん9さい[2012年10月29日12時07分] ソファーで寝転がり落ち込むお母さんをはげます 休日の午後 海外のビールを飲んでいる 夏休みだとおもう 地下鉄にひとりで乗れなかった ないしょで飼ってるのに 賃貸の壁でつめをとぐねこ ばあちゃんがじゃがいもを煮てくれる バターしょうゆで食べる 吉本新喜劇をみる 花に水をあげられなくて ぜんぶ枯れた居間がかわいている お母さんは誰かとときどき物をとりに家に帰るとき 枯れた花をみる 誰かが枯れた花をぜんぶすてたらいい そんな仕事じゃないのにみかねて枯れた花をぜんぶすてたらいい ばあちゃんは家に帰れない ばあちゃんは病院で死ぬ ばあちゃんが病院で生きている 旅行の計画をたてる こたつでずっとテレビをみて こたつのまわりをちらかして 夜中になって お母さんが帰ってきて 寝たふりをしたら かるくけられた 音楽がいつかおわるみたいにおわる 病院で死にたくないな そうだけど ばあちゃんもそうだったら困る 若い人が死ぬときはなつエネルギーが病室もれだして廊下ながれてる 死にたい コンビニ帰りの坂でつぶやく 帰ってふとんでころがって泣く 泣いたまま電話しない ぐだぐだのまま助けてもらおうとしない ちゃんとシャワー浴びてカメラへいきぐらいで弱音はきたい お母さんに弱音はかない お母さんの子どもみたいな嘘をきく ばあちゃん電話に出られない 旅行の計画をたてる ライジングサンとぶつけたりとか落ち込まないような計画をたてる ---------------------------- [自由詩]センチメンタルバーカ(仮)/ともちゃん9さい[2012年10月29日12時09分] 親のいうことをきかないと死んじゃうからたいへんだ きょうは花火大会 火薬のにおいをかぐために ずらずら歩いて 親においつくために必死に歩いて きれいだなあ花火 ゆがんだドラえもんきれいだなあ 音がでかくてきもちいいなあ みんな死んじゃえってぼくは言いました 金魚、ぱくぱく、ぱくぱく きょうはまだでした 世界が平和にオリンピック開会式 ポールマッカートニーがあついからとろけてた 泣けた この歌に君がぜんぶはいってるって ながした涙ぜんぶ耳のなか はいったまんま 眠って目がさめて青のじこく麦茶なまぬるい 毎日にはもううんざり 机の上はいつも汚れている 泣いても捨てられたものは戻ってこない 愛されているんだって心から思わないけれど この人は愛しているからこういうことをするんだなあってわかってる 寝るかよもう 寝るもんか! センチメンタルバーカ 波打ち際で派手なスイカ割りをしよう 君の恋人が死んだ かつての海の日に 高すぎる ちょっと泳いだだけで怒られるバイト 笑うのはぼくのため 親のいうことをきかないと死んじゃうからたいへんだ きょうは花火大会 火薬のにおいをかぐために ずらずら歩いて 親においつくために必死に歩いて きれいだなあ花火 ゆがんだドラえもんきれいだなあ 音がでかくてきもちいいなあ かえていきたい 友だちの名まえを呼んで ゆっくりしゃべっても いいんだよね いいんだよねはもういいんだよねはもういいんだよね こわばらなくて 簡単に約束をやぶるのに わたしがやぶったらすごい怒られる わるい予感と祈りと神様じゃなくて仏 ぽとぽと、ぽとぽと 菊の花にかこまれた 旅じゃなかった 生きてるけど会えない人がいっぱい きょうみんな死んじゃえってまだ言ってません あとどのくらい生きられるかわからない 友だちができたことはぼくもできるの 空を飛ぶ方法を知らなかったの 言葉にしなかった知ってることは これからも言葉にしないままだ ぜんぶの音がきこえるひとりぼっち みんなのことがわかるひとりぼっち バスタブでおぼれるひとりぼっち 笑うのはぼくのため みにくいけど生きてる きこえてる?友だちのこえ 親のいうことをきかないと死んじゃうからたいへんだ きょうは花火大会 火薬のにおいをかぐために ずらずら歩いて 親においつくために必死に歩いて きれいだなあ花火 ゆがんだドラえもんきれいだなあ 音がでかくてきもちいいなあ 愛されているんだって心から思わないけれど この人は愛しているからこういうことをするんだなあってわかってる けどいつも笑いかけてくれるからちゃんと笑える ほめてくれるからほめられるとうれしい (ママ、パパ、じいちゃん、ばあちゃん) 毎日よくできたセンサーにおいしいをのせています ---------------------------- [自由詩]ちがあかビーバップ/ともちゃん9さい[2012年11月27日5時14分] ビーバップ・みのるが好きだ。 ビーバップ・みのるはAV監督だ。 ビーバップ・みのるはすこし しゃくれている。 ビーバップ・みのるの声が好きだ。 ビーバップ・みのるはドMだから 自分のしてほしいことをするからドSがうまい。 うまいというかひどい。 わたしはドMなのでドSがうまいビーバップ・みのるが好きだ。 第3回、D-1クライマックス公開オーディションで、 エントリーナンバー11番、大沢佑香は、 小さな声で ビーバップ・みのる監督を指名した。 ビーバップ・みのる監督は大沢佑香を 誰もいないところに連れていった。 ACアダプタのにおいじゅうまんした部屋で ひみつを共有したい 教科書の顔をリアルに面白くすることばかりに夢中で 君とぼくがちがうってことに気づいていない ビ 一個取って。 間 ビ 一個取れよ。 大 これ食べるんですか。 ビ 大きい声で言え。 大 これ ビ これ食べんだよ。 間 ビ なんか、俺、ひねくれちゃったから、   でもすごい好きになりたいんだよ。ん、   でも、さ、○○してもらってもね、俺嬉しくないんだよ。   なんかうまく伝えられないんだけど、   あの多分ね、俺、他の子面接したとしてもね、   みんな○○してくれると思うよ。   人によっては●●もいいよって子、いるよ。   でもね、この俺の◎◎ついたさ、   このカツサンドさ、誰も食ってくんないと思うんだよ。 大 ん ビ でも食ってくれたら、俺が嬉しいの。 大 そっか ビ 大沢佑香だから俺は食ってほしい。 大 そっか ビ でも食えなかったらいいよ別に。 中略 大 そっか ビ それは自分で選べよ。 ビ カメラ見てろよ。 ビ でかい声で言えよ。 ビ 食べろよ。 ぼくらは夕暮れ チョコレートを食べすぎた 赤いランドセル 黒いランドセル へんなランドセル 長い影 おうちに帰る歌 べろんべろんにのびて 絶対音感ちがって 耳を切る 血がち ぼた ぼたぼた ハムスターがかたくなる しろい金魚がぷかぷか浮いている 花びんの水がくさくなる アリをつぶすあしうらの感触 カブトムシにむしがわく つめのあいだの土がとれない きもちが ACアダプタのにおいじゅうまんした部屋で ひみつを共有したい 教科書の顔をリアルに面白くすることばかりに夢中で 君とぼくがちがうってことに気づいていない ビ なんか、俺、ひねくれちゃったから、   でもすごい好きになりたいんだよ。ん、   でも、さ、○○してもらってもね、俺嬉しくないんだよ。   なんかうまく伝えられないんだけど、   あの多分ね、俺、他の子面接したとしてもね、   みんな○○してくれると思うよ。   人によっては●●もいいよって子、いるよ。   でもね、この俺の◎◎ついたさ、   このカツサンドさ、誰も食ってくんないと思うんだよ。 大 ん ビ でも食ってくれたら、俺が嬉しいの。 大 そっか ビ 大沢佑香だから俺は食ってほしい。 大 そっか ビ でも食えなかったらいいよ別に。 中略 大 そっか ビ それは自分で選べよ。 間 ビ カメラ見てろよ。 間 大 じゃ食べます。 ビ でかい声で言えよ。 大 食べます。 ビ 食べろよ。 中略 ビ きらいになった? 大 (首を振る) ビ きらいになってない?なんで   こんなことする奴いやだろ。 大 え、なんか、せっかくの愛情表現だから、受け止めようかなと思って。 わたしはこれを見て泣いた。 わたしはこれを見て泣くくらい何かがかけている。 わたしはこれを見て泣くくらい何かがあふれている。 わたしはこれを見て泣くくらいへんたいだ。 つまりわたしはこれくらいの愛情表現を簡単に受け止められるような人間になりたい。 それはつまりこれくらいの愛情表現を簡単に受け止めてほしいということだ。 これくらいの愛情表現。 わたしは、ビーバップみのるになりたいし、大沢佑香になりたくて、 きっと、君とぼくはちっともちがわないんだ。 わたしはそれがちがっても、ほんとうの愛がいやらしいことの中にあると信じている。 お父さんの雑誌に書いてあったことがしたい きもちわるいことがしたい カエルのかいぼうがしたい ずっと君と遊んでいたい 血が赤い ずっと君と遊んでいたい ぼくらの夕暮れ 君の家を知らない ぼくは夕暮れ 君の夕暮れを知らない 教科書の顔をリアルに面白くすることばかりに夢中で くっつけた机の上だけの世界で 君の夕暮れ見つけて 君とぼくの夕暮れくっつけただけの世界で ぼくら夕暮れになって ACアダプタのにおいじゅうまんした部屋で ひみつを共有したい 知らない君の家からピアノの音がして べろんべろんにのびて絶対音感ちがって 耳を切った君のきりくち血が出なくてきれいな きれいな 君がみえる ---------------------------- [自由詩]男の子ばかばか/ともちゃん9さい[2013年2月21日19時55分] ある意味かわいいので、きょうも3さいながく生きちゃった 結果は死んでみないとわからない 葬式でかけてくれが口ぐせ エンディングテーマが表面張力あふれてるコップの水の映像がきれい のどがなる夏はまださき 墓場までもっていくひみつをわすれちゃうから ドロップボックスで管理 ばれて悔やまれてエゴサーチのアルファベット3文字を うしろからのぞく半透明がわたし やがて自然にかえるやさしい素材でできている はらきりがない世の中 「もはや平和ではない」とロックしたいのにポエム書いている ペットのヤモリに「笑っていいとも!」とは名づけなかった メスなのにタモリちゃん だから平和ではないんだよ ぱっと見わからない細かい傷がついていて低評価つくのがわたし ノークレームノーリターン 地下鉄のいたずらな爆風 篠崎愛の生地になりたい 「きみのことすきなんだ」っていったくらいたしかな濃密なバブル LUSHの前とおりすぎて鼻 そんなつよいものじゃない放置したばけつじゃない手あれぱっくりわれじゃない バイトつらい 目をとじなくても思い出の曲がり角の地方銀行浮かんできえる となりのラーメン屋さんでにんにくラーメンたべようね あしたやすみうれしい 新宿西口のむずかしいところで泣きじゃくる大人がわたしのししゅう 階段かけあがれば友だちが声をからしてうたってる まだ死なないでねしゃべってね ここまで生きたから(できたから)シールはっつけてとくいげうれしいね まだ死なないでしゃべってね この際生きているか死んでいるかなんてどっちでもいいからいっぱいしゃべろうね 一致は気にしなくていい 鏡とツイッターをみない一日は午後の庭のひかりのはやさですぎる わたしから荷物がとどく 夜ねむれない ひかりつづけるのは手の中じゃなくて顔 きみが泣いちゃったときの気持ちでわたしも泣けたらいいのに 貧血治してくれてありがとうあなた おもたい鉄のフライパンでつくるやさいいため 関係ないとわらう 目の前の壁がレースのカーテンのよう むこうがわがあるから 能年玲奈になりますようにと毎晩おほしさまに願って 朝体重をはかりしるしをつける きみのくちびるずっとなめてたい 一致したい ゆびでなぞる ゆびで そんな思い出はない きみが泣いちゃったときの気持ちでわたしも泣けたらいいのに もう傷つきたいな つらくても傷つきたいな やっぱり傷つきたいな せつない男の子ばっかり せつない男の子ばか 胸ぺったんこTシャツ男の子ばか ある評論家がへどを吐く色づかいの思い出なんかない ---------------------------- [自由詩]ノートとじる猿/ともちゃん9さい[2013年4月14日16時08分] さわれないものばかり好きだ 息をするだけで腕ぶんぶんふりまわしてるみたいで ここあけといてください ごめんなさい 10年前のノートひらいた めがねくもるクソ精神科医がまぶしすぎるガチ躁状態患者に嫉妬して テテテ テトロピン処方してるの 知ってるよ ワルツのリズムで知ってるよ ナースステーションの前ならんで アーンして ごっくんして れろれろするまで 食後が終わらない そして何人死んだかわからない機能的ベッドに からだがくいこんでいく お母さんみたいな看護師さんに「検査です」と無理やりはがされて 「テトロピン嫌です」 って言ったつもりだけど言えてるのかわからない 階段の踊り場で頭ぶつけて 少し戻った意識の窓に空が青かった 季節がわからない 家族は朝ごはんを食べた まだ砂場かもしれない 夜に網かかる子どもたちのための 砂場なのかもしれない 数時間で100万円使ったり バイトの人に露骨に無視されはじめたり 友だちのしゃべる速度がおそすぎたり ノートパソコンの液晶こわれてたり やさしくしてくれるのは意外な人ばかり 家族も恋人も友だちも思い出の私が本当の私だってこわくて泣いているから電話できない ひくい声の子どもと手をつないでお手洗いにいく 「シロツメクサありがとう」 「アカツメクサあまいんだよ」 10年前のノートとじる 押し花つくる 子どもにあげたい さわれないものばかり好きだ 息をするだけで腕ぶんぶんふりまわしてるみたいで あいてるドアから失礼しますよ このままでいたかった すごいいたかった あちこちいたかった 泣いていた 時計が動かなくても バイトが動いてしまう テレビがはじまってしまう 友だちの窓の朝が見たい 違いにはっとして きっと 今までの意味がわかってしまう 泣いてしまいたい 夕暮れが地面にすこしずつすこしずつとける日をみた 写真にとれなかった 終わる季節と終わってた恋を ゆっくりあたためたミルクに溶かして牛をわすれたまま飲み干した ちゃんと考えたらたいていのことはこわい のどがつっかえる 牛と戦争と女性と国とお肉と原発とお魚だけじゃない おはしをつけた瞬間ぜんぶ食べなくちゃごはんの時間は終わらない 君は 苦労のない穴に手をのばしてからみついた甘い汁ぺろぺろなめるお猿さんなのかい 誰かじゃない 興味ぶかいおもちゃとお人間との違いを見分ける訓練受けただけでした だからとっておきの笑顔、テレビにむかってしてるよ スカート のぞかない 夏が来る はずだから 次は、 やっぱりさわれない恋がしたい さわれない人を好きでいたい それでも そうであっても あのころの私が泣いているのをながめている あのころの私を助けてくれた友だちと今は連絡取れないけどわすれない あのころの私を無視したけど今はやさしい友だちとなかよくおしゃべりする 私が全部悪くて無視した友だちの顔をながめている 死にたいと知りたいが似ているから 落ちた花びらあつめて あつめてぜんぶ食べました くしゃみして 葉桜の空をしめった手でかくす ※テトロピン 絲山秋子「逃亡くそたわけ」より引用 ---------------------------- [自由詩]パンダベアアンドオルカ、だっこ!/ともちゃん9さい[2015年11月15日20時09分] 柔軟剤こっからうち、パジャマ安心だっこ、おかあさん! おうちかえりたくて、こどもびょういんぬけだしたきみは、からだがよわいから、 夜の海あわだって、手、ひっぱられておぼれてしんじゃって、 砂まみれそぼそぼのからだぬけだして、うかんでへんなたかさで、ふかんでみてる。 ここが天国じゃないのなら、毎日かしこい人しかこたえられないまちがいさがしなので、 いたみと、めと、ずっと、きいていたい音楽をいっこずつとめて、 そういう映画の世界観のなかでとっくにつづけてるのかもしれないね。 黒板のつめの音うそつきってくるしみを、明日すてるぬいぐるみにぜんぶ食べさせたい。 モノラルがかたまる、しゃがんだ線香花火のたまの回転の表面、地球のはじまりがみたい。 まだない海がみたい。 カスタネットで遺書きざむきみのリズム、左右にふりわけられたかべの音楽、 ぜんぜんさびしくないお別れ会がとどこおりなくすすむ。 環七のかれた花のよこでうかんでるきみとの共有がなくなって、タンバリンがはじまる。 すきでもきらいでもないって顔の写真ばかりたまるのやめたい。 なみおりたにおりわかんないぐちゃぐちゃ、チャイムたすかって、昼休み、 あたらしい恋のかるい靴ではしる恋をまだしらない。 一年中夏をだきしめて、海がちかい街のにおいをかぎわけている。 ひたいはえぎわひっつくおでこぺとぺとのきみ、おかあさんの背中あつい視線でみつめてる。 いえのねこがみてる窓のそと、 不純物まう海のいろの空のいろ、ねあせで目が覚める真夜中からあつめたいろ、 横からみる、つよいまなざしレンズの、とうめいとふくらみ。とじこめられてる。みたいな、 誰がいちばんかわいそう、誰がいちばんかわいそうかわいい。 雪にかわる。 とおくとおく、もこもこのきみがみえるよ。 上手に説明できないたすけて、さらさらつもるのぜんぶ食べたい。 冬に夏なつかしむおろか、パンダベアアンドオルカ、 しぬまでかわいいっていわれたいよ、かなわない、のかな。 背がひくくなりたいってそんなにねがったかな。 背がたかくてかわいくないから先生にいっぱいおこられた。 背がひくくてかわいいきみをいじめたって、おこったおばあさん先生とっくにしんでる。 背がひくくてかわいいおばあさんになりたいみたいな、まだなにもしていないわたしを、 音楽はきみのきょうき、数年後にいたいきょうりゅう、なんだ、きづけなくて、きずけなくて、 だれかにみえてるわたしはきっと、セキセイインコころした顔してるから、 ヤモリちぎれる夢ばかりみるから、きらわれたくない、きみにきらわれたくない、 かわいくない、かわいそう、かわいい。 だっこ、 だっこユアセルフだっこ、 すぐ死ぬんだったら泣けるよ。 死んでるんだったら泣けるよ。 ---------------------------- [自由詩]16になりたい/ともちゃん9さい[2015年11月22日13時19分] いつか終わる いつか終わるに当てはまるすべて はうとぅぷれいざ楽器 つまるところすべてにあてはまるすべて まだ泣かないで 「叫び」の「b」のはつおんが窓を振動させ誰かを怒らせないなら 「叫ぶ」でしょう きょうの君の一日の名前 関連づいた君の一日の一部 そうぞうとそうぞうとそうぞうしいぞうのぞう YO ぼくらのおんがく えら あしのうら 家族 スーパーマーケットのポップ タオルケットくるくる ザ・ポップXTC 糖質と統失と それはホップ 宅配が去る 新聞配達が去る きこえない周波数に変換されて犬が吠える 叶うかもしれない期待のままずっと叶わないことを願ってるんだ いますぐ振動しない電車でゆけるtooくにゆこう そんで降りないで帰ってきて 食べないで帰る ひとりの時間がたくさんあって思い出してしあわせを感じる時間が長い 君のまつげの上でねむる夢をみたよ いつの日からか もはや名前を忘れてしまったたったひとりの男に手紙を書き続けているが つきあげながら「いくよ」と叫んだ息だけは覚えていて くしゃくしゃの連続のねむる直前にできた紙に書いた これをうけとって くしゃ 一通目だよ お笑い芸人の張ったカンバスがはじく水 水の速度で沈む砂浜のあしのうらの感触 触感は古書店のアルバイトの休憩室の水 水をはったせんめんきのうら うらをとるミュージシャン 16になりたい あの人はサンプラーで何度でも それだけでいった どうしても 関連づけて 16になりたい すばらしいな 感触がまざりあって わかりあえない すばらしいな かなしくない ぜんぜんかなしくない ぜんぜん、ぜんぜんかなしくない 君が好き、どこへ帰ろう つめたくて泳げない海も 山がみえる街も 今もある 得意料理 レシピはカウントされない びしょびしょのエプロン あぶらまみれの手で鍵盤をさわる ン、ラン、 弦がさびる キュル、 キックの奥でスネア スネアの奥でハット 9本マイク立てて 9999回録音したドラムの音源をクリック音の渦ワンクリックで全削除して シーンの音がした よくよくきくとACアダプタの音で テレビの裏にいつもいる子どものすう息に似ていた リズミカル ン、ラン ン、ラン、ン、ラン、ン、ラン 水没して 乾く季節をすきであるために 洗濯機を毎日まわして 柔軟剤のにおいで家族の気配をつくってます 水と切り花とコントと恋と夏が終わる 恋も夏もまたくるそして数えられる ---------------------------- [自由詩]夜間飛行/ともちゃん9さい[2015年12月7日11時50分] 隣のゆるいおばさんが貸してくれたレディコミに男と女がえがかれて 9歳で知った それは海に骨をまく話 ぼくが死んだら海に骨をまいてくれという話 言いながら 抱き合う話 あの歌手が歌った歌を聴いて骨の音を知った 録音とミックスを上手にすると ヘッドフォンでこんなにも近い音が あなたのすべてを知ってしまった においだけ知らない そんな気持ち 死んだ人の話 生きている人の話 変わらなくて 死んだ人の声 生きている人の声 ヘッドフォンでこんなにも 近づいて さわる以外のことは全部した みたいだこの4分3秒の間に たいていのことが片づく あなたはやさしくしまって 掃除機をかけるために わらって やさしくしまってしまう ねむるまえの夜間飛行の 手を離す前 はじめてママがいなかった 泣かないで 暗くなっても電気をつけずに 玄関のドアの開く前の足音と心臓の音が 枕から聞こえる 犬のようだ 生まれる前 抱き合っていた 男と女から生まれた 誰かのために生きれない わたしとあなたが抱き合って 期限が近づく ああ 水の中の肌のよう タクシーで あなたが待つ場所に向かった それはあのドラマを記憶しただけ ママと夜と向かった、流れて ずっと続けばいいのにって うずめて奥のくらやみと音を聴いた 目が覚めてママがいなかった 泣かないでねむるまぶたで感じる 子どもがきらいだったのにちゃんと子どもだった とくいげに わかっているつもりでぜんぜんわかってなくて 子どもだった 恥じるけどちゃんと大人になった ママよりも年を取って 中抜けしただけ 流れて なにもかもずっと続いてる 子の手を取る ---------------------------- [自由詩]友だちのねこはどこ?/ともちゃん9さい[2016年8月11日17時14分] 黒い、毛の長いねこを飼っていた みんなもらわれて のこった一匹は 白くないしオスじゃなかったけど 玄関に出てきて見上げた ママに「飼おうよ」って言った 味付け海苔がだいすきで わたしもおやつにしてたし ねこも喜ぶからよくあげた だからはやくしんじゃったのかもしれないけど そういう時代だった 高い絨毯の裏がしっかりしてるとか ブランドの折りたたみ傘とか ビールしか売ってなくて 果汁30パーセントで そういう時代だった 小学生だし新築のマンションだったし ねこが5階から落ちた 子猫だったから 家の中を探していたら ピンポンが鳴って 1階の人が 無傷のねこを届けてくれた 何がそんなにかなしかったんだろう 泣いてると 鳴いたり じっとそばにいたりした ねむるねこのおなかに耳をあて ちょっと重みをかける ころころころころころころころころ 家族みんなさびしかったときに 一人暮らしをはじめたばあちゃんのアパートで ねこはやせてった 「みみにゃんがしんじゃうかも」って 電話がきて バイト先で泣いて シュレッダーかけながら泣いて 早退していいよって言われて 会いに行ったら ねこは立ち上がって もうしなくていいのにって おしっこをいろんなとこにして 賃貸の壁を爪とぎして 毛玉を吐いて そのほうがましだと思った ねこがしんで 友だちが娘を産んで 遊びにいって 娘がわたしの背中に寄っかかって 絵本を読みはじめた 声を出さずに 娘が静かに絵本を読んでいる ねむるねこのおなかに耳をあて ちょっと重みをかける ころころころころころころころころ ---------------------------- [自由詩]釧路/ともちゃん9さい[2017年4月10日8時53分] 二階の窓からみてる 箱にとらののらねこがうずまってねてる ちいさい海が砂時計のまんなかみたいにきらきらしてる 沢で茶色いのらいぬがしんだときく もう少し毎日の学習を解いていたい 晩ごはんによばれて 宗八の焼いたのと 煮物と 大根と人参をほそくきった味噌汁と 甘い玉子焼きと たくあんと ごはんを食べる 石炭で沸かした風呂に入る 布団の中で 手を顔に見立てて 物語をつくって いつのまにか寝る ---------------------------- [自由詩]世界の果て、はて、ハテ。/ともちゃん9さい[2018年9月11日22時07分] 昨日のかなしみの夢の球体のなかで はじめてきみをさわった からだの毒にならない程度に忙しくしてと わたしもはじまった はならび と はだしつ だけがよかった 多肉にちかいはなびらのふりしてた ちょっと厚みあるのにはかないふりしてた きみをみつめると指の味がして おやゆびの味が濃い 蟹のはさみみたい 好き 目と鼻と口の位置が好き きみと言葉をかわしたい 電子たばここげたにおい 指の味がする 今たたかいがはじまったらいいのに 夢 ときかれて 世界平和 とこたえた 世界の果て、はて、ハテ。は近い 1Kの角に吸い込まれ行く 世界の果て、はて、ハテ。 赤とんぼの沼が燃えている たんぽぽのしるのまる 白いブラウスについちゃった 空に星、月に点、水に泡、 まゆげ、うぶげ、 とり目、ねこ目、やぎ目、 たんぽぽのしるのまる あらってもとれない 空の甘納豆のお赤飯 庭の小さい甘いぬるい実 おいしいものを食べるとうまい 子どもだったこと 大人になった今 変わらないこと 背の高い草しゃがんだら きみがいて きみを知って知った数えられないこと 経験しなくても知れること 寝ちゃうから夜を知らなかった テレビを観てよかった日の カーテンの向こう側 昨日のかなしみの夢の球体のなかで はじめてきみをさわった からだの毒にならない程度に忙しくしてと わたしもはじまった 今たたかいがはじまったらいいのに 夢 ときかれて 世界平和 とこたえる ---------------------------- [自由詩]あまこえにと(ファンタジックな自己紹介)/ともちゃん9さい[2018年9月11日22時33分] 1975年8月29日(金曜日)夏の釧路、日赤病院のカレーは腐っていた。 本来立ち上がる月齢に立つ気配がないのを心配され小児科受診。 脚力がよわい子は握力もよわいと林檎を握らされ放り投げ「こわがってるだけですね」と診断されほどなくして立つ。 離婚した父から贈られた補助輪付自転車を泣いて拒絶し未だ自転車に乗れず。 保育園に人がたくさんいるのでたくさん泣く。 誕生日カードに泣き虫を直しましょうと書かれる。 A君に毎日噛まれ噛み返す。 A君のプラスチックの黄色いそりを嬉しそうに引っ張るのを目撃される。 祖母がつくったワンピースちょう気に入りそればかり着る。祖母が好き。 ぐずって祖父に沢から突き落とされそうになる。祖父が好き。 祖父が死ぬ直前、手を差し出されたがこわくて握ることができず、以後手を握ることに意識が集中し過ぎる。 飼い犬(白い雑種)を散歩させてたら鎖を離してしまい、咄嗟に口笛を吹こうとしたら口腔笛になり低い音が出続ける。 沢の湿地にしゃがむ。(他者の概念がない) 小学校入学直前どうにかなってしまうと思う。(死の概念があったら死) 妹が2歳になるまで暮らす。 小学校楽しすぎて毎日一番に登校する。 英語塾の先生の子が「ともこちゃんがいじめられてる」と先生に報告。 保護者会の話題になり母に指摘されるが「いじめられてないよ〜」と答える。 パンダの夢ばかりみる。 背の小さい女の子と喧嘩したらわたしだけ怒られ背が小さくなりたいと願い小4くらいで背が止まり願い事は全て叶うと実感する。 授業参観で算数の問題に一人だけ正解し快感を覚える。付属小学校編入で母の友だちが減る。 その友だちだった人の子に布団の中で弄られる。快感はない。 付属小学校ではじめて焼きたてのバターロールを食べおかわりをする。 勉強できない女の子にしつっこくされ、いじめられてることに気づき教育実習の先生に相談。 追っかけっこしてた男の子が抱きついてくる。 母がレコードを全て捨て釧路から札幌へ。猫も犬も捨てられ無力だと泣く。 訛っているのでいじめられる。ペンギンのぬいぐるみが好きな女の子と友だちになる。 隣に住む兄妹がセキセイインコを触り続ける。その母からレディコミを貰う。 スキー一式が重くてゴンドラに乗る前に貧血で倒れる。 サイコーなマンションに引越しマンション内の子どもたちと毎日遊びサイコーな日々。 A君と隣の席になりいきなりぶん殴られ「お前は歯向かってこないんだな」 と言われ授業中ずっとおしゃべりをする。 先生がわざとあてても授業もちゃんと聞いているので無敵なぼくら。 A君よりいい点を取ったわたしを眩しそうに見るA君。 団地に当選し引越すとき泣く。 団地の小学校の治安悪くてめちゃくちゃいじめられて学校を休む。 クラスメイトの母が恋人に殺される。 人をじっと見る癖にいじめのリーダーが気づき、体育の時間中監視。 いじめのリーダーがいじめられ味方をしたら一緒の大学に行こうと言われいいよ、と答えるがその子のことが嫌い。 中学校新設校治安よすぎサイコー。演劇部に入部。はじまる。 演劇部の子とたまのコピーとオリジナル曲をやるバンドを組んで学校祭の中庭で演奏する。 紙に字を書き絵を描き演劇部の顧問にコピーをして貰い配る。 演劇部の顧問にひいきしてもらい機関誌に小説とイラストがでんと載る。 高校いきなり体育館でストッキングが白っぽすぎると言われ体育館で校歌と君が代覚えるまで帰れない。 中くらいの成績だけど大学入学したい人が集まってて、朝早く課題やんなきゃいけないし課題やんなきゃいけないし勉強嫌い。 成績落ちて成績悪い人の扱いを受けてテスト中しんだふりをしたり休んだりする。 休んで現代文の再テストで完璧な正解を出しカンニングを疑われる。 月刊ガロを読む。山田花子がリアルタイムに亡くなる。 9月に自室のベッドでかるめの剤をワンシート飲むが家族にほうっておかれ、高校に行くほうがましなので行く。 センター試験を受験しないと言ったら母が号泣。 夜間大学に合格とともに祖母の認知症由来の妄想が始まり、留守電と合鍵による部屋の物の位置の変化等で鬱が悪化し精神科受診。 日清パワーステーションで鈴木慶一さんの靴をそっと触る。 3年まで通い休学し退学。コールセンターでバイトする。小学校からの愛猫がしぬ。 劇団を見つけ「天才です」を連呼し団員になる。 舞台袖で見る舞台が時折照明より発光し確信する。畳の上で蛍光灯を眺めながら静かにする。 カーブを曲がったら海が見えて砂の上でお寿司と練乳いちごを食す。 喧嘩して退団。地元に何もなくなり残金900円位なので生活保護受給。 女の子の家に転がり込み上京するがバイト続かず身体の関係ない童貞男子のヒモになる。 男子が男子の部屋から出て行ったので生活保護受給。 副作用で汗をかいた男の子と渋谷円山町の赤いホテルでする。すてきなレコードを教えてもらう。 「ふかい」を書く。「あまこえにと」を書く。 オリオンのミニコーラ好きの男の子含む4人(詩人、詩人、ミュージシャン、マスイジュウ)で毎日がNSCとレコーディング。 がんばってイラストを書き、携帯ゲーム会社に入社するが働き方が解らず5分の作業に3時間以上かかるようになり退社。 精神障害者保健福祉手帳があると失業保険が1年貰えてサイコー。 「ともちゃん9さい」になる。 311。 友だちが亡くなる。コールセンターで影でフジロックと呼ばれる。 オーバードーズで入院中の真夜中、許可され手に取ったiPhoneの中で祖母が亡くなる。 ミニコーラ君と別離。すこし崩壊する。 LOW HIGH WHO?の事務所に行く。CDを出したいですと言い、あっさりいいよと言われ驚く。 泥酔し、とろサーモン久保田さんにクソリプをするが丁寧なリプがあり、ますますとろサーモンが好きになる。 Motif君のMV撮影の日、paranelさんに「世界の果て、はて、ハテ。」ってCDをつくろうと言われ驚いて嬉しい。 3月位からはじまる。1曲目「世界の果て、はて、ハテ。」を書く。 滑舌でレコーディングが進まなかった日、人生相談があり、お酒をやめ薬を減らす。 「あまこえにと」撮影。子どものころ喘息で1000メートル以上走ったことなかったわたしがはじめて1000メートル以上走る。 はじまる。 ともちゃん9さいと言います。LOW HIGH WHO?、アスペルガー症候群、双極性障害診断済。精神障害者保健福祉手帳3級。生活保護受給中。43歳。 https://youtu.be/KMyNAKnv2tQ よろしくね! からのちゅどーんっ http://lowhighwho.cart.fc2.com/ca2/318/p-r-s/ ※9/14から順次発送致します。※特典 : インストMIX CDR これは自由詩です。 ---------------------------- [自由詩]あまこえにと/ともちゃん9さい[2018年9月12日7時09分] 甘い声二度とこない、二度とこない。 ロンロンロンバケイションは黄色く目を細めた。 女性は整形をくりかえし 男性はふりむいてばかり。 若かったから使った、 使った音域をえらいきかいにとりこんで いースピーカーのある地下で再生したら 48時間起き続けた眼球のけっかんだったりは一気にまっしろくなるか。 ふとんにはりつくよおやすみ。英語わかんないから英語で歌ってほしい。 コーラス重ねて色んな音うずまいてあまる語尾と息づかいが好きだ。 息づかいだけをあつめたカセットテープを 青春部活動ラジカセで再生したら回転数へんな音ちがう人だった。 生活ちょっととまったみたい、ふとんにはりついてうっすい空見てる。 リモコンないので終わるたびに起き上がって、やじるしボタン押して もっかい同じ曲かける。 時間の上に重なる時間の上に重なる音、 少しずつずれて、電話してるときのメモの絵みたいな筆圧ぐるぐる重なる音。 ロンロンロンバケイションは黄色く目を細めた。 女性は整形をくりかえし 男性はふりむいてばかり。 若かったから使った、 使った音域をえらいきかいにとりこんで いースピーカーのある地下で再生したら 48時間起き続けた眼球のけっかんだったりは一気にまっしろくなるか。 息づかいだけをあつめたカセットテープを 青春部活動ラジカセで再生したら回転数へんな音ちがう人だった。 テレビでふくやままさはるがとしをとるとがまんできなくなるって言ってる 恋愛がうつくしい男女で行われるとは限らない 確かめるすべがない、この指があっても 風邪が治ってきたら、ぼくが愛しているくらいみんなが誰かを愛しているんなら 街がほんとうに愛でみたされているんだって信じちゃう気持ち 雪がしずかに降る日、誰かが誰かのことを考えていた 東京にいてもわすれていないんだ 誰かが誰かのことを考えているから涙が出るんだな 言葉で確かめるすべのない両想いが死ぬまで続いてく 確かめるすべのない両想いが死ぬまで続いてく 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