志田陸 2016年8月30日10時40分から2017年5月26日10時00分まで ---------------------------- [自由詩]棒立ち/志田陸[2016年8月30日10時40分] 心のどっかにふわりとあるもの 感触はない 足音もない でもあるとわかるもの 取り出せない 取り出したくない でもあると言ってるの 強すぎる視線 私を見つめてる それが確信させるの そして涙を そして決意を そして全てを諦め そして流れていく 涙が 足元が 空が 星が 時が 光が ゴミ箱へ 分別はわからない ---------------------------- [自由詩]声/志田陸[2016年9月1日14時39分] 言葉をのせた彼女の声とか 言葉にならない彼の声とか 全部まだ誰かの耳をすり抜けて 誰かの真ん中まで届く予定のある そこは人間の、あたたかい、血なまぐさい 飛び交う声はほぼそこへおさまってく でもたまに もう二度と声になれない音が ぽとぽと落ちて、滲んで、なくなる 餓死しに来た男が一人 ふとそれに気づいて泣いている あたたかい、血なまぐさい 吐き気の止まない場所 でもやっぱり帰ろう、そこへ ---------------------------- [自由詩]かゆい人間なら掻き鳴らせ!!!!!!!/志田陸[2016年9月30日20時55分] もう、だめだ 俺は かつてはあった 座っていながら心拍数が3倍になって 世界がぶれるほどまっすぐに立ちあがれた いま、は 何にもない 部屋の明かりをつけるたびに ここじゃない、と でも座り込んでしまって動けない なんだってやり遂げてみたら?とか思うけど 俺は冒頭でちぎられた男だ 俺がかつて書いてきた男だ みんな憂鬱 (人知れず) 決めつけた (秘かに) (「この世界に正解などない族」「反抗期のあまのじゃく高校生」に殺されないように) みんな憂鬱みんな憂鬱みんな憂鬱みんな憂鬱 ...見んなこの屑。 ギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!wwwwwww うわっ 混濁した金色の風が 音速で吹き抜けていく 俺とのイタい摩擦で 風は赤く熱を帯びはじめて 俺は赤く?を染めるんだ ---------------------------- [自由詩]道化中毒/志田陸[2016年11月28日13時10分] ひっちゃぶくように この平凡な喧騒を突き進む ばれないように 人知れず 重心をちょびっとずつ傾けていく 向かいつつ 逃げていくのだ 白々しく光を浴びせてくる蛍光灯を叩き割る音が後頭部に響く パチッ...っと震える手で明かりを消した 本来のそれであると認識しているその人格は これまでも、この先も誰の興味もひかず 男自身からも忘れ去られ シーツに染み込んだただのDNAのように 消えていくのだろう ---------------------------- [自由詩]昔の友達/志田陸[2017年5月26日10時00分] ?昔の友達の許容量はあとどんぐらい?? ?久しぶりのメッセージは何がいい?? あの頃から無駄に痩せたよ そんな僕の汚いの、どれぐらい消化できそう? ごめん無理だろうね 僕の笑顔もぼやけて 君の脳風景を汚してるだろうし 昔の言葉に見つけた矛盾はどんぐらい? お詫びの品とかそんなんは何がいい? あの頃から、、、 そんな僕の、、、 ごめん、、、 僕の、、、 君の、、、 昔の、、、 、、、今の僕はこんな感じです ---------------------------- (ファイルの終わり)