水宮うみ 2019年1月20日7時47分から2019年4月25日20時27分まで ---------------------------- [散文(批評随筆小説等)]ありがとう/水宮うみ[2019年1月20日7時47分] 僕の言葉にはいつだって、君が潜り込んでいる。 君だけじゃない。今まで出会った人たちの思いが含まれている。 たくさんの人の、たくさんの気持ちが混ざり合うことで、僕は言葉を書けている。 複数の楽器の音が重なって曲になるように、 複数の心が重なって、一つの詩ができる。 もしその詩が、誰かを笑顔にできたなら、 それは、僕一人の力じゃない。 僕に言葉を向けてくれた、気持ちを向けてくれた人たちのおかげ。 だから、ありがとう。 僕は最近、自分の書く詩が好きになってきたのです。 ---------------------------- [散文(批評随筆小説等)]思ったこと/水宮うみ[2019年1月25日7時24分] 自分と他者にズレを感じていて、社会が僕に求める像に違和感があって、自分のことを説明してくれる、解説してくれる用語をずっと探していたんだけど、無理に探す必要はないのかなと最近思った。他者からカテゴライズされて、分類されて、誰からも“ここにいる自分”を見てもらえないことを悲しんでいたのに、自分自身がカテゴライズしちゃってどうするんだよっていう。自分や他者を、それぞれ固有の存在として認め合いたいと思う。 僕は僕で、あなたはあなた。 そういうところから、言葉を書きはじめていこうと思った。 ---------------------------- [散文(批評随筆小説等)]休けい/水宮うみ[2019年1月27日17時48分] 表面上は笑っていても、 僕は心の中で、泣いたり怒ったりしている。 吐き出されなかった感情が、お腹のあたりにたまっている。 生きていくために、嫌われないために、気持ちを置いてけぼりにしてしまって、 僕の心はどんどん息苦しくなっていく。 だから、休むことにした。 自分の気持ちを感じるために、立ち止まることにした。 僕は、僕の心と話をした。気持ちを思いつくまま書き出していった。 自分自身と話し合うことは、大変だったけど、 ちょっと気持ちが楽になった。 人に嫌われるより、自分に嫌われることのほうが、つらい。 だから僕はこれからも、ときどき休けいするつもりだし、 今までよりもう少しだけ、気持ちを言葉にしていこうと思う。 ---------------------------- [自由詩]文学シティ/水宮うみ[2019年1月30日20時08分] ここは文学シティ。どんな気持ちも許される街。 悲しい人は、好きなだけ泣いていいよ。楽しい人は、好きなだけ笑っていいよ。 ここに神様はいないから、僕らは僕らを律しない。 もし君が日常に戻りたくなったら、文学ステーションに行けばすぐに家へ帰れる。 以前よりも少しだけ、フィクションみたいに歩けるかもね。 ---------------------------- [自由詩]幸せです/水宮うみ[2019年1月31日17時02分] 私の妄想は止まらない。ここでは詳細は言えないけれど、妄想して暴走して爆走してどこまでもぶっ飛んでいく。 止まらない妄想によってバカ笑いすることがある。それにつられて笑ってしまう人もいる。 どうやら私の笑い方は笑いを誘うらしい。 ときどき後で恥ずかしくなることもあるけど、なんだかんだこんな笑い方の私でよかったと思う。 楽しいときに楽しい気持ちを表現できる、私は本当に幸せです。 ---------------------------- [自由詩]冬の先/水宮うみ[2019年2月8日6時56分] 僕たちは、自分のために泣くことができる。 僕も君も、彼も彼女も、傷つくことのできる心を持っている。 悲しいことは、傷つくことはそんなに悪いばかりのものじゃない。 自分の悲しみに寄り添ってくれる歌を見つけたとき。 自分と似た傷を持つ人と出会ったとき。 僕たちはもう一度、世界を信じようとする。 自分や他者を、大切にしようとする。 悲しいことがすべて無くなれば、嬉しいこともきっと無くなる。 だから僕は、僕の悲しみを、喜びに会うための物語なのだと思うことにした。 どんな人でも、笑う姿は春みたいだ。 日を追うごとに、空も街も、僕も君も春めいていく。 冬を越したからこそ出会える、桜並木。 ---------------------------- [川柳]なな/水宮うみ[2019年2月11日9時33分] ごはんをたべて しあわせになる かずをかぞえる おふろのなかで ないてわらって おこってねむる あさがはじまる ふくをきがえる ---------------------------- [川柳]よっつのきせつ/水宮うみ[2019年2月14日16時00分] なつかしいなつ ねそべったきみ あきのこいびと どんぐりひろう ふゆのたいやき まっかなほっぺ はるめいていく きみがはためく ---------------------------- [散文(批評随筆小説等)]手を伸ばす/水宮うみ[2019年2月16日7時25分] ぼくの言葉が、謎めいたものではなく、理解できるものとして、きみに届いたらいいなと思う。 できれば美しい形で。 ぼくはきみに理解されたいし、できうる限りきみを理解したい。 誰かが誰かへ「あなたには分からない」と言うとき、その誰かは「あなたには分からない」と感じていることを理解されたがっている。 言葉を発するということは、理解を求めるということだと思う。 ぼくたちは完璧に理解し合うことはできない。自分自身すら理解しきれないのだから当然だ。 でもそのことを、悪いことだとは思わない。 だって全てを理解し合えたら、議論をする理由が、言葉を発する必要がなくなる。 分かり合えない悲しさは、分かり合える喜びのすぐ隣にいる。 隔てられているぼくたちは、愛する誰かへ手を伸ばす。 ぼくはその手を、美しいと思う。 ---------------------------- [自由詩]あなたの歌/水宮うみ[2019年2月16日19時48分] あなたは、決して一貫性のある人ではなかったね。 インタビューによって言っていることが違ったり、一曲の中でさえ矛盾していたりしたね。 だけどわたしは、あなたの歌に救われたよ。 あなたの書く詞は、滅茶苦茶だけど。自由過ぎるけど。 率直な気持ちが綴られていて、歌い続けるあなたは、ずっとずっと、格好良いから、 あなたの歌を、ずっとずっと聴いています。 ---------------------------- [自由詩]恋は生きもの/水宮うみ[2019年2月21日7時18分] 夕焼けが生まれる音を 僕は確かに聴いたんだ 君という名前の音楽が 呆れた顔で笑っている ---------------------------- [川柳]好きって力/水宮うみ[2019年2月22日21時11分] 大好きなあの子に明日会えるから 月曜日許してあげることにする 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天使になった。街は天国みたいに晴れ渡って、相も変わらずパトカーが元気に走り回っている。私は天使になったから、仕方ないなぁって思いながら息を止めて、絶対に来ないバスをずっと待っている。早く、あなたに会いたいよ。たった一言をまだあなたに伝えられていないから、私は人間の街で佇んでいる。 ---------------------------- [自由詩]えへへ/水宮うみ[2019年3月24日10時08分] 春を手紙にしたためて、 十年前の自分に送るよ。 ---------------------------- [川柳]にゃん/水宮うみ[2019年3月28日2時01分] 勇猛果敢に高みを目指す 背中の辺を撫でると喜ぶ 景色を眺め思索にふける 猫の言葉で夢を見ている ---------------------------- [自由詩]楽しい日々/水宮うみ[2019年3月30日7時12分] なにかが少し違えば、一緒にいることはなかった。 きみと出会わなければ、ぼくは他の誰かを好きになっていたかもしれない。きみも、他の人を好きになっていただろうと思う。 きっとふたりとも、それぞれ別の場所で幸せになっていた。ぼくだけが、きみを幸せにできる訳でもないだろう。 それでも、きみに会えて、好きになれてよかった。 きみの変なギャグセンスや、かわいい笑いかたや、真っ直ぐな言葉に出会えてよかった。 奇跡じゃなくても、運命じゃなくても、この恋がずっと続けばいい。 きみの笑顔が、ぼくの笑顔の理由になる。 出会ってくれて、本当にありがとう。 ---------------------------- [自由詩]四月/水宮うみ[2019年4月4日7時07分] 好きな人たちと、楽しく暮らしたい。 願っているのはそれだけなのに、私は今日も優しくなれない。 四月の花は、こんなに素直に咲くのにね。 誰かの感情に染まるのは簡単だから、 好きなものは自分で決めるよ。 綺麗な花を写真に撮って、大好きな人に送る。 ---------------------------- [自由詩]手のひら/水宮うみ[2019年4月6日5時56分] 一面に花が咲く。君の笑窪がひかる。星が降る。透き通る。春になる。 そんなかんじの恋だった。 ---------------------------- [自由詩]日々の手ざわり/水宮うみ[2019年4月6日13時47分] 手から、たくさんのものを受けとった。 けんかした友達と次の日に、旧友が遠くへ引っ越す日に、手を握り互いを認めた。 母親と人混みの中で、好きな人とふたりっきりで、手をつなぎ存在を確かめた。 おじいちゃんや同級生と、腕相撲をした。手が冷たくて不安になったり、手が大きくて驚いたりした。 雪合戦をした。バトンを渡した。涙をぬぐった。 人と手が触れたとき、謝ったり、まじまじと相手の顔を見たり、頬を赤らめたりした。 すべての日々が、この手と一緒だった。 すべての詩を、この手とともに書いてきた。 今までも、これからも、本当にありがとう。きみのおかげで、通い合えた心がある。 ぜんぶぜんぶ、大事にするよ。 ---------------------------- [自由詩]願い/水宮うみ[2019年4月10日21時05分] 僕らの未来に、星がありますように。 ---------------------------- [自由詩]あなたがくれたもの/水宮うみ[2019年4月11日6時31分] ふとした瞬間に、思い出すのはあなたの笑顔だ。 あなたに焦がれるようになったのが、いつだったのかは分からない。 出会ったときからだったような、もう二度と会えなくなってからだったような。 笑っているあなたを初めて見たときからだったような。 あなたはとっても不器用に、全力で生きていた。 頻繁に物とぶつかり、人とぶつかり世間とぶつかり、走って転んで跳ね回って暮らしていた。 息をつく間もなくあなたは生きて、そして去っていった。 だけどあなたは、消えた訳ではない。 あなたはぼくの心に、あなたを置いていった。 勇気がでないとき、あなたが背中を押してくれる。 涙が止まらないとき、あなたが隣で寄り添ってくれる。 あなたはぼくの灯になった。 あなたと、未来を生きてゆきたい。 そしてここにある灯が、誰かの星になればいい。 ぼくが笑っているとき、あなたも一緒に笑ってくれている気がするのだ。 ---------------------------- [俳句]生きる色/水宮うみ[2019年4月16日17時17分] あの時の夕陽は真っ赤な嘘でした たんぽぽのきいろい歓声陽の光 青空を雲がいっぴき歩いてく ---------------------------- [自由詩]暮らす/水宮うみ[2019年4月25日6時32分] 上手にコミュニケーションがとれないこと。 常に公平な立場ではいられないこと。 自分も他者も完璧にはなれないこと。 ぜんぶひっくるめて、笑えたらいいね。 ---------------------------- [自由詩]恋人へ/水宮うみ[2019年4月25日20時27分] 変な曲ばっかり勧めてごめんね ---------------------------- (ファイルの終わり)